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地方創生大全から学んだ!地域活性化とお金の話

仕事で疲れている夜の時間は、仕事効率は落ちていきます。だからこそ、その時間は読書にあてると、ワクワクするのでいいなと思っている川本です。最近、地域活性化の分野の知見を増やしたいなと思って、色々な書籍を読み漁っています。

今回読んだのは、「地方創生大全」という本です。地域で活動する上で大切な「お金」の話しを結構辛口に書いてありました。ただ、大切なことを言ってたので、この書籍を広島に置き換えながら、今日はブログを書いていきます。

(参考書籍)


関係人口・交流人口って、本当に指針になるの?

僕は地域活性化に関わる活動をしていると、定住人口・関係人口・交流人口という言葉をよく耳にします。簡単に言うと、定住人口は移住した人、交流人口は観光に来た人を指します。関係人口は、定住と交流の間で、地域で多様に関わる人の数を指します。

例えば、空き家の改修・農業のお手伝いなど、副業やボランティアなどで関わる人を指します。地域でソーシャルビジネスを運営している団体にとっては、非常にありがたい人材です。ただ、上記はプロセスの1つであって、地域活性化は「所得向上」を目指すべきだと書籍の中では記述にありました。僕もここは強く共感しました。

例えば、観光の分野でいうと、観光消費額(観光者消費単価×観光入込客数)で評価をしていくことが重要です。観光消費額を指針にしていかなければ、地域内の「所得向上」につなげることはできません。自治体の目標である、交流人口や関係人口だけを増やしたとて、消費額が増えなければ、地域活性が成功したといえるわけではないのです。あくまでも、どれだけお金を使っていただけているかを追いかけていく必要があります。

やはり、地域活性化を目指す人こそ、ビジネスの勉強をしなければいけません。僕が最近学んでいる鴨頭さんのコミュニティでも、“賃上げ・値上げ”を意識づけられていて、地域こそ顧客数を無理に増やすのではなく、客単価を上げることで豊かさを作っていくことが重要だと思っています。

(総務省サイト)関係人口とは?

注目の自治体事例:庄原ファンクラブの取り組み

今、僕が関わっている自治体の取り組みで、庄原ファンクラブというものがあります。これは庄原の好きな人を集める取り組みです。ファンクラブ登録をすると、庄原のお得な情報が届く仕組みです。また農業のお手伝い体験などの企画もあります。庄原市役所の方も地域内外で一生懸命PRされて、会員数も伸びてきて、ふるさと納税等もジワジワ増えています。

これだけ聞くと、ありきたりだと思うかもしれませんが、庄原の農作物を取り扱う民間事業者・ツアーの企画を検討する事業者など、企業も最近は集め始めました。

庄原市役所の方は、庄原ファン(個人)を集めて、広報をすることができる環境を作っていて、その環境を利用してくれる事業者の方と一緒にプロジェクトを成長させていきたいとおっしゃっていました。ファンクラブを増やすことで、関係人口・交流人口が増え、観光消費額も合わせて増やしていく取り組みです。なにより、素晴らしいのは自治体の職員さんの動きが自発的でスゴイことです。地域の企業にも恩恵があるいい仕掛けであり、動きも必見です。

(庄原ファンクラブ)よければ、ぜひ入会!

注目の企業事例:リビングファーム広島

広島県の安芸高田市にあるリビングファーム広島は、令和4年度ひろしま里山グッドアワード で大賞を受賞されたプロジェクトです。この受賞キッカケで何度も、視察をさせていただきました。

放置された竹林は、獣害などにも繋がるため、地域でも問題視されていますが、それを整備した竹を活用して、堆肥の製造をこの会社では行っています。この堆肥は非常に良質で、有機農業を実践している方などの間でも使われています。すごくサスティナブルな取り組みです。

この事業の素晴らしい点は商品の価値を高め、単価を高めている点です。堆肥は普通に販売すると、◯トンが数千円という世界みたいです。それだけを販売していては、地域は豊かになりません。だから、農業ではなく、家庭菜園の方向けに小袋を作り、ホームセンターなどで販売をするようにしました。そうすると、1から3kgで数千円の価値を出すことができます。最近では、この土を活用して、カブトムシの養殖を開始されています。カブトムシもスゴイものだと1匹◯万円といった単価をつけることができます。

まさに、地域の稼ぎを増やすことに貢献するマインドを持ち、自らもしっかりと儲ける基盤をつくる民間事業です。本当に素晴らしい取り組み!!

一見すると、あまり価値を生み出さないものと思われがちなものを、市場を変えたり、土の使用用途を変えることで、大きな価値を生み出している事例です。取り組みは学ぶ点も多いと思います。興味ある方は、ぜひ以下のサイトをご覧ください。今後、動画も公開予定のため、ご紹介します!

まとめ

地域活性化をするためには◯◯をしようという指針は、世の中に色々とあります。それが全て間違っているとは言わないですが、本当に正しいのか?その方向に進んでいいのか?と批判的な視点を持って考えてみると、本質的なことが見えてくるかもしれません。

僕自身も地域の稼ぎを増やすために、何ができるかをもっと追求していきます。来年、新規事業を検討しているため、ちゃんと設計していこうと思います。


自分が出したアイデアを、少なくとも一回は人に笑われるようでなければ、独創的な発想をしているとは言えない。

By ビル・ゲイツ 


運営:株式会社BPL


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