目の前にある中で一番選択肢が多いのは、「誰と繋がるか」なのかもしれない

竹下隆一郎著
『内向的な人のためのスタンフォード流 ピンポイント人脈術』
を読んで考えたあれこれです。


最近一身上の都合でFacebookを始めたわたしです、ごきげんよう。
十年近く触れていなかったのですが、すっかりビジネスのツールとして定着していて驚きました。
その時まで存在も知らなかったような人と直接間接問わず「つながり」が持てる、とんでもない時代。
そういう時代において、人とつながる、付き合いをもつというのはどういうことなのだろうと最近はよく考えています。

わたし自身は交友関係も狭く、頻繁に連絡を取り合うような人もそういません。いわゆるボッチ。新しい人に出会う機会も少なく、交友範囲は先細りするばかり。
あるとき、「このままではイカン!交友範囲を広げねば!新しいコミュニティに飛び込まねば!!」と、いくつかのオンラインコミュニティやオフラインイベントに飛び込んだところ、ラッキーなことにいろんな人と出会うことができました

でも本当に大変なのはここから。
全員とやり取りしてたら疲れる。
贅沢な悩みなんだけども。

しかも、中には優しく穏やかなのに、どうしても性に合わない人もいる。苦手だな~と思いつつも、とてもいい人なので何となく離れることに罪悪感がある……。交友関係狭いんだし、仲良くしなきゃと思うけどだんだん自分の中で義務感が育ってになっていってつらくなる……。
そんな風に、すごく相手に対して不誠実な状態になってしまったこともあります。
つい最近までは、「たくさんの人とやり取りしていられない、せっかく知り合えたのにどうしても心が開けない人がいる」そういう自分のことを社会不適応なダメ人間だと思って生きてきました。

しかし、よく考えてみると現実の生活と違ってインターネットの世界には距離やライフスタイルに違いがある人でも簡単に集えるから集団としての母数が多く、知り合える人も多い
それなのに、現実世界での知り合いと同じような感覚で付き合っていたら、キャパオーバーになってしかるべきなのでは……?

こんな時代なので、「ものすごく多くの人と知り合う」というのはもう大前提なのでしょう。知り合い方が変わっているのだから、付き合い方も変わって当たり前。
このあたりの認識のアップデートができていなかったのが、最近うまく人づきあいができていないと感じる原因だったのかもしれない。
そう考えると、今のわたしに必要なのは「知り合った人全員と過不足なくやり取りできるようになること」ではなく、「知り合った人の中から、付き合いたい人を見つけて交流を深めていくこと」だよね、きっと。

でもどうやってみつけるの?
インターネットは街角でばったりなんてできないよ?

わたしの場合ポイントになるのは「ピンとくるか、来ないか」で、つまるところ直観したがったほうがうまくいくことが多い。きがする。
いやいや直観か~い!という言葉が聞こえてきそうだけれど、強い印象が残っている過去の事柄と同じような場面に出くわした時、即断即決できた経験ってありませんかね。ああいうイメージです。

でも「直感を認識して」「信じて行動する」ってすごく難しい。
直感って、おそらく過去経験してきた快・不快、好き・嫌い、いい・悪いのような感覚や、嬉しいむかつく悲しいのような感情の動きの積み重ねの上に成り立っているのだと思うんです。
だから、強い印象が残っていればそれは直感として働くけれど、そこまでじゃないボヤっとした印象ではうまく働かない。

じゃあどうするか。
ここで大事になってくるのが、よく聞く「些細なことに気を払う」なのではなかろうか。
些細な自分の感覚、感情の変化を注意深く観察し、どうしてそう感じたかを深堀することによって、印象は強くなりのちに直感として活きてくるのではなかろうか。
そうやって意識して直感を磨くことで、直感への信頼も増していくのではなかろうか。
そしてそういった直感をたたき台として持ちながら新しい体験をしたり人と触れ合ったりすることで、またさらに直感は磨かれていくのではなかろうか。

この世の中にはいろんな人がいて、やろうと思えばどんな人とでも知り合える。もしかしたら、手が届きやすい範囲で選択肢が一番多く用意されているのは、スーパーで選ぶ商品じゃなくてインターネットで知り合う人なのかもしれません。
そのときわたしは選ぶ立場であると同時に、選ばれる立場でもあるわけで。
直感を磨くだけでなく、その過程で自分の価値観や好き嫌いを言葉にして体の外の世界に表現していかなければ、付き合いたい人にアピールもできないし、誰かの直感に引っかかることもできないのです。
こういった考え方を、薄情に感じる人もどこかにいるのかもしれませんが、わたしにとっては「『みんな』ではなく『あなた』に向けたメッセージ」を交換し合うようで、とてもロマンチックに思えたりします。
そして、そんな風に感じられる人との出会いを求めているのです。

そんなことを考えながら、今日もnoteを書いてみるわたしでしたとさ。


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