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MCAP-CR その2(完成)

その1からの続き

先日、珍しく「スキ」の通知が届いた。MCAP-CRの記事でした。
そういや、続きを書いてなかった…ということに気づいたので完成までの経過を書いてみます。

エンクロージャーの仕上げ

※スピーカーの筐体のことをエンクロージャーというそうです。普段は箱と呼んでます。だって箱でしょ!
組みあげて木工ボンドが乾いたら、外形を整えます。
なるべくツライチで仕上がってることが大事なんですがどうしてもずれたり木が反ったりしてるので全体的に出っ張りを削ります。
カンナやトリマーやディスクサンダーを使いますが仕上げ作業に近づくにつれて電動工具は使わなくなります。削りすぎてしまうし全体の均一化は大変なので手作業で目立つところだけ仕上げるというせこい手を使います。
最近は角をトリマーで落とすことが多いです。へこみやすいしぶつけると痛いし塗装がのりづらいから。
その後、全体的にサンドペーパーで仕上げます。詳細ははしょりますが、だいたい#80→#120→#240までです。やりすぎても大変よ。

エンクロージャーの塗装

組み上がった後は、油性ウレタンニスで仕上げです。
木目を生かす的な理由でオイル仕上げをする人が多いですが、長く使うことを考えるとニスのほうがよいです。どこのホームセンターにでもツヤあり・なしが売ってまして両方必要です。
最初はツヤありで最低でも2回は塗ります。すると木目の隙間への染み込み具合の違いや表面の浮きでざらざらしてくるのでかる~く削る。
あとは気が済むまで塗る。今回は試作ですから~と言い聞かせて2回だったかな。自分でもどこを何回塗ったかわからない。
何回か塗ると表面にツヤがでてくる。
ウレタンニスがしっかりのっかると更にツヤがでてくる。
このまま進めるとぴかぴかになるんだけど、外で塗ってるから埃がのるし質感的になんだかなぁって感じなので、次にツヤありとツヤなしを半分ぐらいまぜて塗る。
半艶ですね。全部ツヤなしで塗ってもよいです。お好みです。
でもツヤなしにしてしまうと汚れがついたときに拭きにくいときもある。

スピーカーユニットを組み込む

塗装が終わったらスピーカーユニットを組み込む。
かなりはしょるけど、フルレンジ一発の場合は内部配線をそのままはんだ付けして外側の接続部分だけ金具をつけることが多い。単に面倒なのと調整の余地がないからコネクタはいらない。
スピーカー裏側にはターミナルをつける。いろいろ種類があるけども、だいたい1セット300円ぐらいのやつをつけてる。高いのつけても音質の違いなんてわからんよ。
今回のユニットは・・・なんだっけ・・・すんません、もう忘れました。初めてつけるやつです。一個4000円くらいだったはず。
狭いのでほんとにめんどくせぇ。フルレンジ一発なのでまだましなほうです。

視聴とエージング

組みあがったら視聴です。このときに左右の極性をよく間違える。
さすがに最近は気付くけど、昔はしばらく気づいてなかったっけ。
左右の位相がひっくりかえると耳につーんというか、とにかく変な音がします。でも音声として認識できるので気にしない人もいると思う。
新品のユニットには慣らしが必要です。エージングといいます。人によっては半年とか言う人もいますが、個人の見解としては1時間でそれなりに聞ける音になります。
これもユニットによって違うんですが、最初は残念な音でナニコレ???って思うこともあるんです。ちょっと外出して戻ってきたら、さっきとちがーう!!!!!!ってな具合です。

音質調整

で、このスピーカーはどうなのよ??小さいフルレンジで低音をしっかり出すというのが前評判です。
聞いてみると・・・
うん、いいんじゃないかな(それ以上の違いがわからん)
そもそも聞き比べる対象の材料も厚みもサイズもユニットも違うので音が違っても構造の違いかどうかわからんのよね。
やや音が混ざってる感じがするので、調整が必要かなと感じました。
ほんとはマイクで周波数特性を計測したりするんですけど、おれは買ってみたけどめんどくさくてやたことありません。

完成してから約二か月放置してました。理由は・・・興味がなくなったから。
スピーカーいっぱい持ってるからいらないんです笑
でも、最後までやんないとねってことで吸音材チューン開始です。
設計者によると吸音材は不要・もしくは最小限でよいとのこと。
個人の主観ですが、おれの場合はだいたいダクトに耳をあてて中音以上の音量を確認します。ダクトから聞こえる音ってのは位相が逆なのでユニットの表から出る音といっしょに聞くとイマイチなのです。(詳細割愛)
今回も控えめですが余計な音がちょっと聞こえます。
よってニードルフェルトをユニット側の対面に張り付けました。側面や上面はなしです。

評価

さて、完成してやっとタイトル写真の状態になります。
音質:それなりによし!低音もそれなりに出てる!へんな残響音もきえた!
見た目:うーん、どうなの?やっぱ材質がしょぼいなぁ。構造用合板は断面がイマイチやね。今回は3Dプリンタでロゴを作りました。

評価その2

2020-06-28 暑いので部屋でごにょごにょ。
なにげにMCAP-CRで検索するとこのページが上位に出てきます。ちょっと焦ってしまいもう少しちゃんと書かないといけない気がしてきました。もうちょっとキレイな写真にすればよかった・・・
以前から使ってる一回り小さい自作バスレフ(Fostex FF85Wk)と聞き比べることにしてみました。めんどくさがりなのでやってませんでしたが、比較は大事ですね。
もうぜんぜん違います。低音のずんどこ具合は比較になりません。
中音・高温付近は音が混ざった感はあります。サラウンドっぽい感じです。好みはあると思いますが、もうちょい吸音材いれてもよいかなぁと感じました。
そのうち、もっと良い材料で作りなおしてもよいかもしれません。

最後に総評

8cmのユニットは中音高音がとてもクリアなので部屋で聞くのによいです。でも低音が物足りないと感じることもしばしば。この箱だと弱点である低音が持ち上がるのでそれも解消できます。
トールボーイタイプだと置き場所も困らないので使い勝手がよいと思います。TVの両側に置いてCMを視聴すると今まで聴こえなかった音が聞こえてきてびっくりします。
興味がある人はぜひ作ってみてください。
でもね・・・ある程度は道具を揃えないといばらの道です。
・材を正確にカットできないと修正作業が果てしなく長い。
・接着の工程は圧着の道具がないと接合が弱い

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