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8.[コラム]
〜なけなしの感情と寒気づき出す夜更けと〜
あっという間に10月ですね。
1年は本当に早いですね。
足元を見れば師走が追いかけてきている、
そろそろジャケットも出さなきゃ、
そんな感覚に怯えながら、
時の流れに敏感になっていく、
今日この頃です。
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さて、最近ふと。
「目の前で起こった出来事」
自分の中では、もちろん自分のものさしで、
計ってしまう。
もし、横にもう一人いる、としよう。
横にいる人がどんな感覚で、受け止めているのか。
ふと気になってしまう。
いろんな人の、いろんな受け取り方、
そんなささいな、敏感な感覚を、
もっと知りたいと思ってしまう自分。
ものさしと、人間のキャパと。
何かが動き出したと感じてしまう、秋の先端の風向きと。
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さて、私は生まれつき、か、わからないが、
自律神経が弱いのである。
秋、季節の変わり目、
毎年、何かしら壺にはまるような、
そんな感覚で過ごしているのである。
昔はそれほど気にしなかったが、
最近は体調の変化が著しい。
これも、年を重ねた証だろうか。
趣味や趣向、物の見方。
重ねるごとに、反省や懺悔を感じる。
秋の夜風と、涼しさと、
金木犀の薫りと。
後悔と、あの時に戻りたい感覚と、
言葉足らずの感覚と。
季節は心のナイーブを、抉る。
そんな気持ちで、栗を頬張るのであった。
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最近は、変わっていく自分の雰囲気に、
かなり驚きを感じている。
二十歳の頃の写真を見返せば、見返すほど、
何か重さを足したような、
そんな時の流れと、
恩と仇を重ねたような雰囲気の移り変わりと、
これから、恩返しできるか、
将来への不安と、今までの安心と、
センスの先鋒化と。
落ち着きと慌てふためきの両輪と。
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実は、服を1年も買っていない。
これまでの浪費を見返すように、
自分の気持ちと寄り添う衣がなかなか見つからない。
きっと、来年は新しい自分が、何か新しい感覚を見つけて
くれるだろう、
そんな感覚でいる。