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理科・社会 『四科のまとめ』と『コアプラス』の比較

 以前の記事で、理社の家庭学習のテキストは、四谷大塚の『四科のまとめ』と SAPIX の『コアプラス』だけで十分であるという話を書きました。

 本屋に行くと様々な参考書が並んでいますが、それほど多くの参考書は必要ありません。この 2 冊を徹底できれば、しっかりと成績が上がります。もし余裕があるのであれば、以下の 2 冊を加えても良いと思いますが、それ以上のテキストの必要性を感じません。

 とはいえ、これらのテキストの使い勝手にも、多少の差があります。今回の記事では、その点について、現時点で見えていることをまとめさせていただきます。

【社会について】

 2 冊のテキストを比べたとき、子供たちに聞くと『四科のまとめ』の方が扱いやすいという評価を聞きます。これについては、講師陣も同意をするところです。
 簡単に特徴を説明しますと、『四科のまとめ』の方が基礎的なところから始まるのに対して、『コアプラス』の方が発展的な作りになっているように感じます。それが、子供たちの感覚からすると『四科のまとめ』の評価に繋がるのだと思います。
 『コアプラス』が発展的な作りであるというのは、『白地図トレーニング』や『年表トレーニング』という別冊のテキストの存在のためかもしれません。これらのテキストが、基礎的な部分を補完しているようです。
 その意味で、『四科のまとめ』が一冊で完成しているのに対して、『コアプラス』は『白地図トレーニング』『年表トレーニング』に分冊していると言えます。その点が、子供たちの「『四科のまとめ』の方が使いやすい」という評価に繋がっているのかもしれません。

【理科について】

 理科になると、逆に『コアプラス』の方が使い勝手が良いようです。あくまで印象でしかないですが、『四科のまとめ』よりも『コアプラス』の方が簡略に作られているので、子供が反復学習に取り組みやすいのだと思います。

 理科の『四科のまとめ』の場合、知識と知識の間を埋めるための補助的な情報の記載が少ないことも難点なのでしょう。基礎固めというよりは、一通りしっかり学んだ受験生が受験前におさらいするのに適しているような構成です。回答形式も記述が多いく、知識が完成しきっていない子供だけでその内容を消化するのは難易度が高いように感じます。
 また、社会と比べると、理科の方が単純に覚える必要のある知識量が少ないため、『コアプラス』の分量でもしっかりと基礎力を定着させられるように思われます。さらに、社会よりも理科の方が、知識を覚えるよりも、理論を理解することが大切です。『コアプラス』は、その点のワンポイント解説も目にしやすい作りになっているので、そういったところが「使いやすさ」の評価に繋がっていると思います。




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