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イライラとどう付き合うのか

友人たちと、イライラ対処法の話になった。

「密はダメよ」というご時世を反映し、1人でもできる方法がほとんど。

家から歩いてすぐの距離に屋内の市民プールがある友人は、そのプールに通いまくり、ひたすら泳いでストレスを発散する。

音楽スタジオやカラオケボックスが敬遠されるようになったので、そこで歌の練習をしたり1人カラオケをしたりして、ストレス発散と歌唱力の両方をゲットした友人もいる。

別の友人は、ステイホーム中にオンライン講座をわんさか受けて心理学と占星術を学び、副業で占いを始めた。彼女は「心理学を勉強したら、ストレスと上手く付き合えるようになったわ」と言っていた。

イライラ対処法の話を家でもしてみた。

剣道を長年しているオットは、ストレス発散に剣道が役立っているという。

全神経を集中させて竹刀を振ると、ストレスの種がどうでもいいようなことに思えてくるらしい。お腹の底から大きな声をだしてヒュッと竹刀を振ると、感覚が研ぎ澄まされ、ストレスの入る余地がなくなるんだとか。

よしよし、その調子で剣道を続けてストレス発散しておくれ。

「イライラしたときは、ひたすら漢字練習。ノートにずーっと書くねん。めっちゃスッキリするで」

なんとも受験生らしい方法を教えてくれたのは、通信制高校に通う娘。難しい漢字のほうが、よりいいらしい。集中して書くから、意識が漢字に向くんだって。写経のような効果があるのかもしれない。

「でっかい紙をビリビリする」

末っ子が突然そう言ったので、みんなの目が点になる。ん?どういうこと?

「カレンダーくらいでっかい紙、あるやん。それを思いっきりビリビリビリってするねん」

畳みかけるようにそう言うので、末っ子がビリビリする姿を想像し、思わずみんなで笑ってしまった。

「斬新!たしかに気持ちよさそうやなー、それ」

そっかー、それで納得。

末っ子のゴミ箱の紙くずは、グシャグシャになったものよりも、ビリビリになったものが多いときがあったから。ちゃんとビリビリするなんて几帳面なところがあるのねなんて思っていたら、どうやら違ったらしい。

これからはビリビリゴミをチェックして、末っ子のストレス度合いを把握しておかなくては。

さて、わたしはどうだろう?

たいていの「イライラ」は、大きな声でゴスペルを歌えばスッキリする。ゴスペルを歌いながら感極まって涙が自然に流れることもあるので、その涙が心を浄化してくれているんだろう。

でも、以前に比べて、イライラするシチュエーションは格段に少なくなった。ここ半年を振り返っても、そんなにイライラしたことってないような気がする。

わたしの「イライラ」度が低くなったのは、フリーランスに転向したのと大きく関係しているのかも。

フリーランスになってから、時間の余裕ができた。

会社員時代は、朝から晩まで時間に追われていた。みんなが起きる前にこれを済ませて、出勤前にはあれとこれをして、会社ではフルスロットル。帰宅してからは家のこと、子どものこと、学校のことなど、やるべきことが山積みだった。

フリーランスでは、仕事のスケジュールを管理するのは自分。日常生活がスムーズにまわらなくなるようなギッチギチなスケジュールは立てない。自分のペースで働いている。

平均すると、1日の仕事時間は約6時間。会社員時代は8.5時間を拘束されていたので、そのころと比べると1日あたり2.5時間プラス通勤時間の分、余裕がある。

時間の余裕は心の余裕に直結する。これは本当にそう。だからイライラする回数が格段に減った。

また、フリーランスは仕事相手を自分で選べる。これも大きな要因。

どんな職場でも、自分と合わない人が必ずいる。意見が合わない、仕事のやり方が合わない、性格が合わないなど、合わないも色々なんだけど。

業務上でまったく関わりがなければスルーできるが、仕事でどうしても関わらないといけない場合、これはかなりのストレス。それだけで会社に行きたくなくなる。こっちもそう感じているんだから、たいていは相手も同じように思っている。

フリーランスになってからは、自分と合わない人と仕事をするのをやめた。

たとえペイがよくても、そういう人と関わってイライラが増したのでは、自分の健康上よろしくない。フリーランスは自分の体が資本だから(仕事ができなければ即収入減)、自分の健康を守るのは1番大事。

自分と合う人とだけ仕事をするようになったから、イライラしない。

プライベートでは子どもが大きくなり、1つ1つの挙動にイライラしなくなった。反抗期に入っているけれど、自分が反抗期だったころと比べたら全然大したことない(我ながら、わたしの反抗期はかなり面倒だったと思う)。

フリーランスになって時間と心に余裕ができた分、わたし自身の子どもたちへの態度も変化したんだろうと思う。子どもたちの話をゆっくり聞いてあげられるようになった。

イライラしたり、怒ったりというのは、ものすごくエネルギーがいる。

おまけに、怒りエネルギーは連鎖する。そういうシチュエーションを数えきれないほど経験しているので、それはよく分かる。

だから、イライラしている人や怒りエネルギーを蓄えているような人がいたら、そっと離れるようになった。これが正しいのかどうかは分からないけれど、自己防衛という意味ではかなり効果的。逃げるのも大事ですよ。

怒りエネルギーと距離をおいているので、イライラしなくなったのかもしれない。

自分の貴重なエネルギーを怒りに変換するのはもったいないよと、脳が判断しているんだろう。これはある意味エコですよ。そしてこのエコは、実にヘルシーでもある。

イライラしなければ、心は軽い。

人生の折り返し地点をとっくに過ぎたことだし、残る人生はできるだけ居心地のいい環境に身をおきたい。

気持ちよく仕事がしたいし、気持ちよい人とつきあっていきたいもの。

そうすると、あら不思議。同じように考える人が集まってくる。だからわたしの近しい人の中には、負のエネルギーを放出している人はいない。

これにより、周辺環境はますますヘルシーになり、まわりには楽しい人たちしかいなくなる。相乗効果でどんどん楽しくなる。

わたしのイライラ対処法は、そういう仕組みになっているのだ。

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