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 居酒屋やスナックで酒を飲むより、家で独りで飲む方が好きな方である。確かに友人たちと酒を飲むのは楽しいし、参加もするのだが、おカネの問題がまずからむ。帰りの電車賃、タクシー代、あるいは帰れなくなったらホテル代が必要になる。家で独りならそういう心配はない。眠たくなれば寝ればいいだけのことである。
 昔は酔って、ギターを弾きながら歌を歌っていた。近所迷惑かもしれなかったが、楽しかった。
 大人数で酒を飲むと、いつも酔っぱらって馬鹿なことをしたと、朝、自己嫌悪になったりした。若かったせいもあるのだろう。
 少人数で俺の部屋で飲んだ酒はうまかった。大学生の頃である。おかげで学校の成績は散々だった。同級生と足の引っ張り合いをしていた。
 同じクラブの同級生と一緒に飲んでる時が多かったけど、同じ下宿の後輩ともよく飲んだ。今は行方不明だが、どこで何をしているのやら。
 50歳を超えると、まず1年に1回くらいしか外で飲まなくなった。家で吟醸酒を飲むのが楽しみであった。いつも晩酌はかかさなかった。だから朝はいつも下痢だった。下痢するまで飲まなければいいのに、といわれるかもしれないが、体質なのだろう。
 酒は好きだが、体質にはあってなかったようだ。病気になり酒をやめてから花粉症にもならなくなった。なあんだ、花粉症は酒のせいだったのか、と毎春苦しんでいたことが嘘みたいであった。
 だから今は酒抜きの生活である。飲みたくなることはほぼない。吟醸酒かなんかをTVで飲んでいるシーンを見ると、ちょっと頂きたいかな、とも思うが執念深くはない。ビールも飲みたくなればノンアルがあるし、もっともそのノンアル自体あまり飲む気はしない。偽物は所詮偽物で、物足りない。
 毎日飲み物といえば麦茶かコーヒーである。タマネギ皮茶もある。
 そうはいっても来年あたりは飲めるようになればいいな、とは思うのだが、こればっかりはどうだかわかんね。
 

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