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寿命を全うするという事

 『人はどう死ぬのか』
 老婆の日常茶飯事さんの記事を読んで、この本に興味を持った。僕もいい加減いい歳なので、こういう内容に興味がわくのだろうか。早速、図書館に行ったが、在庫がなかったので、予約して帰った。数日後、やっと貸し出しができるようになったので、すぐに取りに行き、読んでみた。

 自分の父親は69歳で肝不全で亡くなった。死ぬまでの間、入院先で、苦しみだすと、モルヒネを打っていた。それを初めて聞いた時、ああもう長くないんだな、という事を知った。苦しまずに静かに死ねるなら本人にとっても家族にとっても幸いだろう。中途半端に延命治療などすべきではない。親父はスーッと消え入るように命の炎が燃え尽きた。.
 僕もできるなら苦しまずに死にたい。癌になぞなったら強制的に病院送りになって、苦しい抗がん剤治療をせねばならない。それはいやだ。この本を読んで、思ったのは、いっそパッパラパーに生きた方がましだという事だ。好きなビールもどんどん飲んでやれ。ダイエットは腹が出るのは嫌なので、続けるけれど、苦しんでまではするつもりはない。
 癌になったらなったで放っておくのが一番だ。モルヒネでも打って、苦しまずに死にたいものである。健康診断ももういいや。目から鱗だ。病院なぞいくものか。もっとも妻との約束であと20年は元気で生きていかねばならぬ。そうはいっても人の寿命はわからない。せいぜい好きに生きてやれ。そういうと妻から「そんな本は悪書だ」といったので、妻にも勧めた。読んだら何て言うだろうか。

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