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SF作家御三家

 日本のSF作家御三家といえば、小松左京、星新一、筒井康隆である。
 小松左京は本格的な日本が誇る代表的なSF作家といえるであろう。映画にもなった「日本沈没」は大流行した。多分漫画以外で僕が最初に見に行った映画であるような気がする。
 他にも「首都消失」「復活の日」「さよならジュピター」等映画化された作品多数である。この人のショートショートや短編も味がある。よく研究されているというか、理屈が適っているなあと思ったりすることもある。
 星新一はショートショートの世界でSFやそれ以外の世界を書いている。星新一のいいところは、短すぎるので、数年たって読んでも内容を忘れているので、2度でも3度でも楽しめることだ。毎度新鮮に感じる。
 なんだかそう書けば失礼なような気もするが、それがいい所だと思っている。「ボッコちゃん」他代表作は憶えてるけど。
 長編も「人民は弱し 官吏は強し」等自分の父親を主人公にした小説も書いている。
 残念ながら両氏は惜しまれながら他界してしまった。
 筒井康隆の場合は七瀬3部作や「時をかける少女」「パプリカ」とか本格SFもあるけれど、それだけにおさまらないスケールの大きさを感じる。
「虚人たち」「虚構船団」「夢の木坂分岐点」「残像に口紅を」「ロートレック荘事件」等いままでにない小説を発表した。これらの作品に共通することは、映像化不可能ということだ。小説でしか表現できない、小説だからこそ表現できる内容である。いちいち解説はしないけれど、是非読んでみてもらいたい。
 そうかと思うと若かりし頃はエログロドタバタナンセンスの小説もたくさん書いている。「農協月へ行く」「俗物図鑑」「日本以外全部沈没」等々。抱腹絶倒ものである。
 筒井康隆のショートショートは、2人とはまた違って、斬新である。代表作の「笑うな」はじめ、印象的な内容が多い。
 これらの本は文庫本もハードカバーも断捨離で、全て処分してしまった。この稿を書くにあたってもう一度読みたくなってきた。図書館で借りてきて再度読んでみることにしよう。あるいはBOOKOFFで100円で買ってこようか。

 ところでSF小説ではないが、日本のSFのジャンルで最も優れた功績を残した人物は漫画家の手塚治虫ではなかろうか、と個人的には思う。テーマが小説なのであくまでも蛇足ではあるが。
 
 
 
 

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