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先生と横須賀小旅行。

先生との約束はいつも唐突で、わくわく感がある。特に先生は、芸術関係には鋭い方であるから、先生との小旅行には間違いがない。

そんな先生と横浜駅で集合し、京急で横須賀中央駅へ。
先生は徹底的にCovid-19対策をされる方であるから、移動中の会話は控えめである。
「最近、竜とそばかす見たけど、良かったよ。あの、仮想空間における物語、それから音楽がいいのよね。中村佳穂さんだっけ、独特の世界観とリズムなんだよ。また、サマーウオーズもついでに見ちゃったなあ。」
「ジャック・ビルト、いいゾこれ。」
やはり、独特の感性の先生であった。先生は鋭い方であるから、言葉数が少なく、重要なことしか言わない。たまに、暗喩(メタファー)を使われることもあるから意味は考えて話さなければならない。とりあえず、ノートにジャック・ビルトとメモした。

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横須賀中央駅につくと、とりあえず浜へ私は歩き出した。とにかく暑い。浜には大きな船があった。船の名前は記念艦三笠というようだ。
「あれが猿島か。無人島とは聞くが。」
「先生、猿島には猿しかいないの?」
「んなわけねんだよな。」
先生には「猿島」と「猿しか」で踏んだ韻はどうでもよかったみたいだ。

昼食はいつもラーメン。味噌ラーメンはご法度である。これは暗黙のルールである。先生は甘い物も嫌いだからカフェでもブラックコーヒーしか飲まない。先生から学んだことではあるが、高度な知的生物はラーメン(味噌ラーメンは除く)とブラックコーヒーでできているようである。

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とにかく私は辛いラーメンを選んだ。ラーメンはモアーズシティにある久留米ラーメン屋である。

さて、腹ごしらえをした私たちは駅でバスを待った。バスはなかなか来ず、かつ降りる場所は終点地一駅前だったので、教養への道のりは長いものになった。
「先生は最近どんな音楽聞くの?」
「君、Antihoney聴く?」
「ごめん、あんまり聞いたことないなあ。どんな感じ?」
相対性理論の闇な感じ。」
やっぱり先生は先生なのであった。因みに先生の勧める音楽でハズれはない。絶対ハマる。YMOに始まり、squarepusher、それからgroup-inouなど先生は私の好みを既にディープランニングしているようである。恐るべきAI研究者であると私は思う。

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横須賀美術館では、酒井駒子さんの展示会があった。これまで美術館で絵本展示会など行ったことはなかったのだが、展示の方法に工夫がなされていて、先生と私は大満足であった。
「なるほどね、1,100円はコスパが良すぎるね。」
「先生、常時展示のやつもみにいこう。」
そういって、私たちは常時展示のも見に行った。
「あ、先生これはすごくうまいね。」
「うん。」
「あ、先生これは雰囲気芸術?」
「うん、雰囲気芸術。」
先生の見る目はとにかく確かなのである。先生と少し浜辺を歩いた後、バスで横須賀駅へ。僕たちはそれぞれの帰路についてのであった。

最後に先生の気になる一言(2つとも見ようと思います。)と展望台からの景色を載せておきます。

先生より
「ファイトクラブ」は○○と思わして××、「ピエロがお前をあざけ笑う」は××と思わして○○。

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