福元菜穂美 (Nahomi)

この世界が与えてくれる植物の色で糸を染め、機織機で織ってます。 I dye the y…

福元菜穂美 (Nahomi)

この世界が与えてくれる植物の色で糸を染め、機織機で織ってます。 I dye the yarn with the colors of the plants that this world gives us, and weave it on a loom.

最近の記事

どんぐり染め (Acorn dyeing)

近所の遊歩道で拾ってきたどんぐりで、こっくりとした秋色を染めました。 灰媒染で薄茶色、鉄媒染で焦茶色になりました。 遠い遠い昔から人々の暮らしの中にあった「どんぐり」・・・良い色です。 I dyed the acorns I picked up on a nearby boardwalk a rich autumn color. Lye mordanting gave it a light brown color, and iron mordanting gave it a

    • 石窯でピザ (Pizza baked in a stone oven)

      手作りピザを石窯で焼いてもらって食べました。 屋外で食べる焼き立てピザは、殊更美味しかったです。 人の幸せって、こういうところにあるんだね。 We had handmade pizza baked in a stone oven. Freshly baked pizza eaten outdoors was especially delicious. This was the kind of place where people were happy.

      • 嵐山で舟遊び (Boating in Arashiyama)

        嵐山を訪れたら、ぜひ体験して頂きたいのが「舟遊び」です。 渡月橋の少し北にある乗船場から舟に乗り、ゆっくり大堰川を北上していくと、「枕草子」の表現さながらに、笛の音が遠くから徐々に聞こえてきます。 目に映るのは、陸地から見るのとは少し異なる嵐山の風光明媚な景色、耳に聞こえるのは、鳥のさえずりと峡谷に響きわたる笛の音・・・ 笛を演奏してくれるのは佐藤和哉さん。 古典文学に登場する笛の名手とは、こういう人のことを言うのでしょうね。 嵐山には、多くの観光名所や美味しいお店がある

        • 嵐山「Bhagavan」で聞く篠笛と「伝書」

          嵐山に行くと、清凉寺の境内にあるカフェ「Bhagavan」で、よく一休みさせて頂いています。 昨日もBhagavanで甘味を頂きながら、志村ふくみ先生の著作「伝書」を読んでいました。 「音を織る」という章で、日本の楽曲と植物で染めた色との共通点について、ふくみ先生は次のように書かれています。 植物から染めた色は、黄色の中にも茶味や赤味が微妙に混ざっていて、決して単色ではないのです。そして、その微妙さを私は美しいと感じます。 嵐山で佐藤和哉さんの奏でる篠笛に出会い、なぜ心惹か

        どんぐり染め (Acorn dyeing)

          滋賀県立美術館「志村ふくみ 色と言葉のつむぎおり」(前期) (Shiga Museum “Fukumi Shimura - The whirling and weaving of colors and words” (early period))

          志村ふくみ先生の「生誕100年記念」の作品展を観てきました。 初期作品から近年の作品まで、多くの作品を一度に観ることができて、とても見応えがありました。 「ふくみ先生の作品は、どうしてこんなにも美しいのでしょうか。」 一つ一つの作品が絵画のようで、そこに込められた想いが燦然と揺蕩っており、あまりの美しさに涙が出ました。 前期と後期で展示作品がかなり変わるようなので、後期に再度足を運ぼうと思います。 I saw an exhibition of works by Fuku

          滋賀県立美術館「志村ふくみ 色と言葉のつむぎおり」(前期) (Shiga Museum “Fukumi Shimura - The whirling and weaving of colors and words” (early period))

          背高泡立草染め (Solidago altissima dyeing)

          夏の陽射しをいっぱいに浴びた背高泡立草で糸を染めました。 銅媒染で、ちょっと渋みのある黄緑色になりました。 和色辞典だと「草色」が近いのかな。 色との出会いは一期一会。この時期ならではの良い色に染められたと思います。 I dyed thread with solidago altissima that was bathed in the summer sun. Copper mordant dyeing gave it a slightly tannish yellowis

          背高泡立草染め (Solidago altissima dyeing)

          天青(くさぎ)染め - (Clerodendrum trichotomum dye)

          「くさぎ」という植物には「臭木」という文字があてられているのですが、染めたときの色の美しさから、志村ふくみ先生が「天から滴り落ちた青」と称されて「天青」という字をあてています。 「くさぎ」は、無媒染で美しい色に染められるのが良いですね。 「地中に眠る美しい宝石は、妖精が作っている」という話を聞いたことがありますが、こうして美しい色を染めていると、自分も妖精になったような気持ちになります。 The plant called “kusagi” was given the cha

          天青(くさぎ)染め - (Clerodendrum trichotomum dye)

          紫 - 機織り (Purple - Weaving)

          お盆で会社がお休みなので、機織りに勤しんでいます。 何色の緯糸で織ろうかと試行錯誤していたのですが、経糸の紫色がくっきりとしているので、緯糸も紫で織ることにしました。 出来上がりが楽しみです♪ Since the company is closed for the Obon vacation, I am working on weaving. I was trying to decide what color weft thread to use, but since th

          紫 - 機織り (Purple - Weaving)

          お寺と笛とかき氷 (Temples, Flute and Shaved Ice)

          京都嵐山の清涼寺にあるカフェBhagavanで開催された、佐藤和哉さんの篠笛の演奏会に行ってきました。 佐藤さんの篠笛は、ハートチャクラを震わせる、とても良い音です。 青い紅葉に囲まれた境内の一角で、佐藤さんの子供達も登場するアットホームな雰囲気の中、蝉との合奏に耳を傾けた一時でした。 また、昨日は、運良く、辻大貴さんの演奏も聞くことができました。 演歌を歌い・篠笛を吹く・薬剤師という多才な方で、昨日は篠笛がほとんどで歌はワンコーラスだけでしたが、歌ももっと聞いてみたいなと

          お寺と笛とかき氷 (Temples, Flute and Shaved Ice)

          福田どうぶつえん (Fukuda Animals on Parade)

          京都嵐山の福田美術館で開催している「福田どうぶつえん」を観てきました。 福田美術館は時々観に行くのですが、絵画に添えられたキャプションが面白くて、大好きです。 I saw "Fukuda Animals on Parade” at the Fukuda Art Museum in Arashiyama, Kyoto. I go to see the Fukuda Art Museum from time to time and love the interesting ca

          福田どうぶつえん (Fukuda Animals on Parade)

          紅花摘み (Picking safflowers)

          畑で紅花を摘んで、水路で黄水出しをしました。 山から流れてくる水は冷たくて、気持ち良かったです。 今日も、楽しかった〜♪ I picked safflower in the field and rubbed it in the canal to get the yellow water out. The water coming from the mountains was cool and pleasant. I had a great time today.

          紅花摘み (Picking safflowers)

          Winds of Healing

          先週末は、京都文化博物館で開催された、佐藤和哉さん(篠笛)と妹尾武さん(ピアノ)のコンサートに行きました。 美しい音楽と、楽しいトークと、和やかな会場の雰囲気とに包まれて、心癒される時間を過ごすことができました。 篠笛とピアノの音を、マイクを通さずに直に聴けたのが、嬉しかったです。 ありがとうございました。 Last weekend, I went to a concert by Kazuya Sato (shinobue flute) and Takeshi Senoo

          コシアカツバメ -出会いと旅立ち- (Hirundo daurica -Encounter and Departure-)

          家の前の道路で、羽ばたいても全く飛び上がることができず、地面をローリングしている小鳥と出会いました。 「怪我をしてるんだ!」 と咄嗟に思い、家から小さなケージを持ってきて、 「私の家で休んでいって良いよ」 と小鳥に声をかけてから、そっとケージに入れました。 「野鳥は診てくれない病院が多い」と聞いていたのですが、幸いにも快く受け入れてくれる獣医さんに出会い、羽の怪我を診てもらいました。 「羽は大丈夫。飛べないのは、まだ雛だからですよ」 と言われ・・・赤面しました・・・ 小鳥

          コシアカツバメ -出会いと旅立ち- (Hirundo daurica -Encounter and Departure-)

          紫 - 織りつけ2 (Purple - Beginning of weaving2)

          色糸はまだ使わずに、白の緯糸だけで織り進めています。 このままでも、十分かわいいのだけど。 そろそろ織物のイメージを固めなくては。 I am weaving with only white weft, without using colored threads yet. It is pretty enough as it is. It is time to solidify the weaving image.

          紫 - 織りつけ2 (Purple - Beginning of weaving2)

          紫 - 織りつけ (Purple - Beginning of weaving)

          織りつけ作業に入りました。 ビニールテープで糸の隙間を埋めた後、白糸で織っていきながら、糸のテンションを揃えていきます。 経糸の柄が浮かび上がってくる嬉しい作業です。 The weaving process began. After filling in the gaps between the threads with vinyl tape, the tension of the threads is aligned while weaving in the white

          紫 - 織りつけ (Purple - Beginning of weaving)

          私にとっての機織り (Weaving for me)

          私にとって「機を織る」ということは「自分自身と向き合うこと」であり、織り上がる織物は「自分の鏡」であり、「自身の写し」であるかのように感じています。 言葉でうまく表現するのが難しいのですが、私は「この世界と一緒に歌いたい」と心の底から渇望していた時期がありました。でも、どうすれば一緒に歌えるのかがずっと分からなかったのです。 だから、初めて機織りに出会ったときは、「やっと見つけた!」「こうすれば一緒に歌えるんだ!」と喜びました。 織っている間、私は色糸たちと一緒に歌を歌ってい

          私にとっての機織り (Weaving for me)