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#11 私たちが花びらと呼ぶもの①

花占いをしたことはありますか?
花びらを1枚ずつ取りながら、あの子は私のことを、スキ、キライ、スキ、キライ…
最後に残った花びらで、スキになるのか、キライになるのかを占う…そういう遊びです。
花びらの数がぱっと見て数えられてしまうと面白くないので、花占いをする時は、花びらがたくさんある花を選びます。

さて、私たちが普段"花びら"と呼んでいるものは、実はそれぞれが1つの花です。

写真のようなキク科の花は、"花びら"1枚1枚がそれぞれ1つ1つの花です。といってもピンとこないと思います。実は、私たちが普段"花"だと呼んでいるものは、たくさんの花が寄り集まってできたものです。

外側の白色の広がった形の"花びら"は、それぞれが舌状花という花です。花弁が大きく広がり、ガク、雄しべ、雌しべは小さく退化しています。
中央の黄色の点々の部分は、点々の1つ1つが管状花という花です。ガクや花弁は目立たなくなり、雄しべと雌しべはきちんと1つ1つの花に存在しています。

キク科に見られるような、たくさんの花が集まった花の形は、頭状花序と呼ばれます。この種類の花では、茎頂がテーブルのように大きく平らになり、たくさんの細胞が集まっています。
どの細胞のかたまりが舌状花になるか、管状花になるかは、ある1つの遺伝子が決めています。

さあ、花の見方が少し変わってきませんか?花占いで私たちがちぎっているのは、1つ1つの花なのです。大抵は舌状花をちぎりおえて終わってしまいますが、これからは管状花もちぎって占わないといけませんね。

では、"花びら"、そして花について、もう少しじっくりと見ていきましょう。

次回もよろしくお願いいたします。

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