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「ザ・クオンツ 世界経済を破壊した天才たち」のこなみ読書感想文

株式市場がひどいことになってるので、こんな本を読んでみたのだ。

数理モデルをとりいれたファンドの興隆からリーマンショックまでを、ひとりひとりのファンドマネージャーの生い立ちにも触れながら記述している。すごく雑に言うと、割高なものを売って、割安なものを買うというストラテジーはおおむね有効であるが、有効であるがゆえにみんなで似たようなポジションを取ることになる。合理的であればあるほど結論は同じになりがちだ。

そして同じようなことをみながやりだすとリターンは薄くなる。それでも儲けようとするとレバレッジを上げていくしかない。それがいきつくとこまでいくと物凄い勢いでアンワインドすることになる。その始まりが2007年8月だった。あの頃はよくわからなかったがこの本を読んですっきりと理解できた。

上のブログにも本書にも書いてあるように、2007年夏は割安な小型株がボコボコに売られているのに、指数は上がっているので、酷いことがおこっているのがわかりにくかった。ここからリーマン・ブラザーズの破綻まで1年以上かかっている。このたびのコロナ相場が親切な暴落といわれているのは、最短距離で底値に向かっていて、かつ実体経済がおいきになることも明らかなので、やばいと誰でもわかるからだ。

というわけでどんなに優秀なトレーダーとパソコンでもレバレッジを上げすぎると簡単にあれしちゃうので、素人は現物でのんびりやるのがいいなあと思いました(KONAMI)

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