#479 アルバム論19|FAKE STAR〜I'M JUST A JAPANESE FAKE ROCKER〜 / 黒夢(1996)
アルバム論、今回からは中学時代に僕に深く影響を与えた、黒夢の作品を紹介したいと思います。
黒夢とは?
その活動遍歴は意外と短く、インディーズ時代を含めても1991年から1999年までなのですが、その功績は当時のキッズに深く印象を残しています。
結成は名古屋で、ヴォーカルの清春(きよはる)、ベースの人時(ひとき)、そして当時のメンバーのギターの臣(しん)とドラムで結成されました。
当時から清さん(清春の愛称)のこだわりは強く、当時「LUNA SEA」「L'arc~en~cial」など「ラ行が多い」(by 清さん)は一線を画したいとバンド名は漢字にこだわったという逸話は凄い好きですね。
そしてXのYOSHIKI率いるExtasy Recordからも打診はあったようですが、東芝EMIから1994年にデビューし、1年に1枚のペースでアルバムをドロップしました。
94年に「迷える百合達」「Cruel」、95年に「feminism」をリリースして徐々に人気に火がついていきます。そして95年10月にリリースしたシングル「BEAMS」がスマッシュヒットして、世間に広く名を知らしめます。
僕もこのシングルで黒夢を認識しました。
アルバムごとにテーマや世界観が変わり、特に活動後期、1997年から1999年1月の活動休止ライブまではヴィジュアル系を完全に脱し、もうハイスタに並ぶくらいのエッジの聞いたメロディアスハードコアとして人気を博し、音楽に興味があった我々の世代は結構みんな聞いていましたね。
FAKE STARリリース時の黒夢
前述の通りBEAMSは結構流行っており、小6の頃に僕のクラスメイトも買ってました。
で、この時期は黒夢もブレイクしつつあり、メディア露出も厭わない時期だったと思うので、COUNT DOWN TVでも結構ゲストで出ており、僕は続くシングルの「SEE YOU」と「ピストル」はこの番組で覚えてました。
で、そんな時期に出たFAKE STAR、サッカー部の友達のGちゃんに借りた記憶があります。
ただ恐らくそこまで琴線に触れず、カセットに録音もしなかった記憶がありますね(当時まだMDは未所有)
なんとなくですが、SOPHIAとかPENICILLINとか、そんな感じのビジュアル系バンドの括りで見ていたので、正直このアルバムもそんな印象に残ってないんです笑
FAKE STAR 全曲紹介
1.Noise Low3
良く分からんイントロです笑
LUNA SEAの1stの「CHESS」が始まりそうな感じがする、そんな曲です。
2 FAKE STAR
このアルバムの表題曲であり、黒夢を代表する曲ですね。
後期のライブでも常に1曲目に演奏された愛された曲です。
後期のライブバージョンでは全体の80%くらいしか歌ってないんですが、このオリジナルバージョンはちゃんと歌っています。
そしてライブバージョンはこの3倍くらい早いので、昔はカラオケでこれを入れて速度を3倍くらいにしてライブバージョンで歌ったりしていましたね笑
とにかく歌詞が本当にエグいですね。
「外人かぶれが優秀なら僕は偽りだらけのFAKE STAR」というのはB'zを揶揄にしたという説が濃厚です。
このアルバムバージョンはシンセが入ったり、笑い声が入ったり、なかなかレアですね。
3 BEAMS (FAKE STAR VERSION)
黒夢がブレイクするきっかけになった曲ですね。
カセットテープのCMでも使われていた曲で、やはりあの「あーざーやーかーにー」は印象的でした。
そして何気にベースがカッコよかったりします。
そして出たての頃の清さんを見て、「人間失格に出てたオカマ(黒田勇樹)に似てるな」と一瞬思った記憶があります(一瞬ですが)
4 BARTER
この曲も次の次のアルバム論「新宿ロフト」で紹介するバージョンがクソカッコよくて、このアルバム収録版は店舗もちょい遅めで、謎の電子音が入っていたり、まだまだ黒夢も方向性を決めあぐねていた状況だったのでしょう。
とにかく皮肉が聞いてて最高にカッコいいです。
大分小室さんが叩かれてますが・・・笑
5 I (“SUNNY’S VOICE”)
ジンガイのナオンの声が入った、謎のインタールードです。
本気で意味が分からんですね笑
6 SEE YOU (FAKE STAR VERSION)
SEE YOUは解散前の黒夢で唯一人時が作ったシングル曲ですね。
SEE YOUだけに卒業ソングで、メロウな感じの曲ですね。
とにかくポップな曲です、この1年後に「クスリをくれぇ~」と叫んでいると誰が思ったでしょう笑
7 REASON OF MYSELF
乾いた感じの曲ですね。
解散前まで割とお気に入りだったっぽく、LET'S DANCEと同じポジションにいたと思ってます。
ゆっくりと、ゆるりと、ちょっとスカっぽい感じで世の無常を語る、カタルシスを感じさせる曲です。
「近道する人より僕は進んでいたい」はいい歌詞ですね。
8 II
ミスチルの臨時ニュースを彷彿とさせる、細切れでシーンが変わっていくインタルードですね。
存在意義が難解です笑
9 SEX SYMBOL
これはもうタイトルの時点で割とインパクトMAXであり、アダルトな歌詞で中1の頃は少し照れ臭かった記憶もあります笑
活動休止直前までライブで演奏されていました。
10 Cool Girl
当時の記憶はほぼ無かったので今回改めて聞いてみましたが、まぁ特に感想はないというか何というか笑
11 S.O.S
このアルバムで一番カッコいいパンクナンバーです。
後期のライブはこの2倍くらいの速度で、とにかくカッコいい。
そして何故か清さんはライブでサビの「ロマンス」を絶対言わないですね笑
12 III
ひたすらムチが叩かれるだけの曲です笑
13 HYSTERIA’S
この曲もほぼ印象が無かったんですが、この曲はちゃんと聞いたらイントロからカッコいいです。
人時のベースもしゃれてるというか、なかなかブリブリでカッコいいですね。
14 ピストル (FAKE STAR VERSION)
この曲は確かCDTVのエンディングだった記憶があります。
これまでにリリースされたBEAMSやSEE YOUよりはエッジが利いていたので割と好みでしたが、後期の曲でどんどん上書きされてしまいました。
ライブでもやりませんでしたね・・・
15 夢
己のバンド名をほぼ冠した曲ですが、正直そんな印象無いですね笑
パスで笑
16 「H・L・M」 is ORIGINAL
良く分からない変態ソングです。
HLMとは「Habit・Lyric・Melody」の頭文字で、レコーディングの仮歌をそのまま録音したものらしいですが、とにかく難解ですね笑
17 IV (“EITHER SIDE”)
高島克典(金ちゃん)に提供した曲のセルフカバーとかなんとかです。
まとめ
以上、そんな感じでそこまで思い入れがあるアルバムではないのですが、やはり黒夢は中学校時代の青春であり、そんな黒夢がブレイクしたきっかけになったこのアルバムは紹介しないわけにはいかんので紹介しました。
次回は僕も持っていた名盤、DRUG TREATMENTで!
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