#775 仕事論22|出世するメリット・デメリット
かつて島耕作は「昇進は仕事のダイナミズム」と語っていましたが、実際に自分もヒラからマネージャーになって、仕事の幅は広がり、どんどん出世していくに連れて色々と責任範囲などが増えていくのは楽しかったりしました。
故に、マネージャーとしてはまだまだ発展途上ですが、これからも頑張っていきたいと思っております。
しかし!すべての会社員がマネージャーになりたい訳ではないんですね。「マネージャーになれるスキルも器もあるけど、マネージャーにはなりたくない」という考えを持つ人達は一定数存在します。
てなわけで本日は、出世するメリットとデメリットを整理してみました。
出世するメリットとは?
1. 収入が増える
まず、一番に挙げられるメリットは下手したらこれですね。
一般的に、昇進すると「役職手当」などが付与されて給与が増加しますし、ボーナスやその他の報酬も増えることが期待されます。
なので手っ取り早く給料を上げるためには、マネージャーになるのが一番と僕は思っていたりします。
2. 責任と権限の増加
そして何よりもこれですね。
仕事の裁量が増えることは、仕事のやりがいにも繋がります。
内容にもよりますが、「やりたいけど上司が反対する」というケースにおいて、自分がその上司になることができるので、意思決定の幅が広がり、会社やプロジェクトに大きな影響を与えることができます。
3.キャリアの進展
出世はキャリアのステップアップとして認識され、将来的な仕事の機会やネットワークの拡大にもつながります。
早い話が対外的な見られ方も少し上がるというものですし、今後の就活で有利になったりしますね。
4.認知と評価
昇進は、これまでの業績や努力が認められた証でもあり、周囲からの信頼や評価が高まります。親とか、家族とかも喜んでくれるのも嬉しいですね。
あと、年齢にもよりますが、僕位の年になると「役職の1つも持っていないとカッコ悪い」という観念もあったりします。
5. 情報を先に知れる
これは結構マネージャーの特権だったりします。
「会社で**をやる」とか、「**が辞める」とか、そういうトップシークレットの情報をマネージャー時はいち早くゲットできたりするのは役得だったりしますし、そういう情報を仲の良い部下とかに「すげー情報仕入れたぞ」と教えてあげるのもまた一興だったりします笑
出世するデメリットとは?
1. ストレスの増加
ストレスは間違いなく増えます。まぁそれは給与の対価と僕はとらえていますが、これを警戒してマネージャーをやらない人は多いかもですね。
部下を持つので責任が増えますし、部下のミスは大抵マネージャーのミスになります。
そして不可解なのですが、「部下のミスはマネージャーのミス」になる連鎖は、謎にその1つ上には適用されず、平社員のミスを課長は怒られますが、課長のミスは部長のミスとならない謎の掟があります笑
この辺が中間管理職の辛い所ですね・・・
あと、もう1個あるあるのストレスは、自分より給料の高い部下です。
これも結構辛いものがありますが、マネージャーがで部下の給料が分かってしまうが故に起きるハレーションですね。
2. 長時間労働
マネージャーと言えど、ヒラに毛が生えたようなマネージャーは、普通にこれまで同様の業務も求められるので、プラスマネジメント業務となるとどうしても仕事は増えてしまいます。
ある程度の域まで達することができたら作業系のタスクは減るんですが、頭を使う系の仕事が増えて、社長とか専務になったら株主とか銀行とかとのやり取りのタスクが増えて・・・と、やはり役がついてヒマになることはそんな無いですね。時間的拘束、心理的拘束などで仕事と向き合う時間は増えてしまいます。
3. 人間関係の複雑化
上司として部下を管理する立場になると、意見の対立や人間関係の問題が生じやすくなりますし、言いにくいことも言わなければなりません。
心情的には部下を慮っても、もっと上が言えと言うので、言いたくないけど言わなければならない、まさに中間管理職の苦悩です。
また、同僚だった人が部下になることによる関係性の変化も考えられますね。年上の部下とか、社歴の長い先輩が部下になったりとか、やっぱやりずらいもんです。
4. 期待値の上昇
昇進に伴い、会社やチームからの期待が高まり、これに応えられない場合のプレッシャーや責任感が大きくなることがあります。
ただ、この責任感をプレッシャーと感じる人間はマネージャー向いてないので、やるべきじゃないですね。
まとめ
出世には多くの利点がありますが、それに伴う挑戦やリスクも考慮する必要があります。
よって出世をするのが成功でなければ、ヒラで居続けるのが失敗でなかったりします。
そして、僕がこれまでの社会人経験で見てきた中では、「仕事できて会社から信頼されてるスペシャリストのヒラ社員」が給与的には一番得している感じがしますが、マネージャーの醍醐味は給料だけじゃなかったりします。
あと、マネジメント経験が無い人間に「マネージャーになりたくない」と言われるのも違和感ですね。
マネージャーになれるし、なった経験もある上で「なりたくない」と言って欲しいものです。
とにかく、自身の価値観やライフスタイルに合ったキャリアパスを選ぶことが重要ですが、それでも僕は冒頭の島耕作のセリフ同様、昇進は仕事のダイナミズムだと思うので、しっかりと働くうえでは上を目指したい考えですね。