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#415 人事論⑥|面談で「嘘」を見抜く方法

ちょっと人事テーマも尽きつつあるので・・・
人事として行う従業員面談で「嘘」をどう見抜くのかを考えてみたいと思います。


人事が行う面談とは?

以前に「面談のススメ」ということで紹介をさせていただいております。

企業によって面談の種類もよりけりで、目標やKPI、OKRとかについての面談(1on1)は上司が部下に行うことが一般的ですが、我が社では人事担当が行う面談は下記の3つのケースに限定されます。

1. 新入社員面談
2.コンディションチェック面談
3.マネージャー面談

こんな感じで、「新しく入った社員」「稼働量や体調が気になる社員」「悩みを抱えてそうなマネージャー」を対象に、人事担当は1on1をするんですが・・・面談対象者は「嘘」をつくことがあります。
と言うよりか、本当のことを言わないというニュアンスですが。

色々な理由があると思いますが、その嘘を見破るというか「本当の悩みに気づくこと」「悩みを解決すること」ことが人事担当には必要なので、なぜ面接において、被面接者である従業員は嘘をつくのか、掘り下げて考えてみたいと思います。


面談で従業員が嘘をつくパターン

1.問題があるのに、「問題ありません」という嘘

これは色々な理由があると思います。
例えば上司がすげー嫌いだけど、そんな事を人事担当に言ってもしょうがないので「上司とのやりとりは問題ないです」と回答してしまうケースも多いと思います。
この場合「上司が極悪」「部下ができない」「どっちも悪い」などのケースがあると思いますが、この辺は人事担当者に荷できることは少ないのですが・・・とにかく組織が健全でないことは確かですし、この対象者が離職してしまうケースも十分に考えられます。


2.不満があるのに、「不満ありません」という嘘

このケースも「人事担当に言ってもしょうがない」という思いで、もう早く面談を終わらせたいために諦めてしまうケースでしょうか。
このケースも退職が懸念されてしまうので、この辺も言葉だけで判断するのではなく、その言葉の裏にある本当の声を聞かなければなりません。


3.何かを隠す、誤魔化すためにつく保身の為の嘘

例えば人間関係やプライベートで問題を起こしてしまった際などに、「これがバレたら査定に影響が・・・」など、そういうしょうもない理由で嘘をつくケースもあるでしょう。

とにかく、そんな感じで嘘つきだらけ!LIARばかりです!
YOUR LIAR、LIAR!もう信じられないや!です。


面談で従業員に嘘をつかせない為に

この辺をどう暴くのかは色々なテクニックがあります。
下記のは面談ではなく「面接」時のテクニックですが、5W1Hを繰り返すとか、テンポを変えるとか、色々テクはありそうです。

で、今回のケースは面談なので、従業員が嘘をつかず、本当のことを言ってくれるかを知るためのテクニックなので、少し変わってくるかと思います。
こんな感じかなと思っています。


1.理解者となる

これですね。
「人事担当に話しても無駄」と思われていたとしても、話だけでも聞きますよというスタンスですね。悩んだりしていた時、話をするだけでその人少し悩みが解消され、楽になったりもしますので、そうした話させる関係性も重要です。
人事担当は「相談されやすい関係性でいるべき」と言えるでしょう。


2.権力者となる

上記1の発展系ですが、これもできれば越したことはありません。
つまり「この人に話したら何とかなるかも・・・」と思われるような立ち位置で、尚且つ信頼できる存在になることですね。
上司より、この人事担当の方が偉いし、権力持ってるから、この人に相談してみようとでも思われたらこっちのものです。


3.腹を割って話す

向こうが嘘をつかず、正直に話してくれるのに、こっちが嘘をついたら意味がないですし、開きかけていた心が再度閉ざされる可能性があります。
もちろん言える範囲にはなりますが、正直に言えることは隠さずに言いましょう。
個人としては結構これが大事だと思ってますし、そうした場合に「・・・実は」とか言ってもらえる事も多かったりしますね。


4.根回し(事前準備)しておく

これも大事です。
面談をする時点で、ある程度話したいテーマは決まっているんで、そのテーマに対して詳しい人に、面談前に話を聞いておいたりするのもやっておいた方がいいです。
それはネガティブな意味合いではなく、ポジティブな意味で使う根回しであり、「実は事前に**さんにも聞いてるんだけど・・・」とかを、プラスに作動するように使います。「すごい褒めてた」とか、「頑張ってるって言ってたよ」とか、実際にそういう言質を取っておけば、より心を開いてくれる可能性は上がります。


5.嘘をつかれても怒らない

そして、突き詰めるとこれのような気がします。
これだけ準備をしたり、心構えをしていたとしても、絶対100%本心を伝えてくれるとは限らないので、性善説で考えれば良いのです。
「騙すはずがない」の精神で挑み、騙されたとしてもその件には触れなかったり、ネタにしたり、怒ったり叱ったりはしない方がいいですね。
信頼を勝ち取るには、日々の積み重ねが必要なんですね。


まとめ

そんな感じで具体的なテクニックの紹介まではできませんでしたが、とにかく気持ちですね。
寛容な精神を持って人間性を高めることこそが、嘘がなく、本当のことを伝えてくれる有意義な面談を行える方法だと思います。

てなわけで実践あるのみ!
頑張って面談の鬼になりましょう!以上!

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