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考察の友「ドラゴンクエスト天空編」

みなさまごきげんよう。
ひさびさ更新、「考察の友」のお時間です。
前回は「ドラゴンクエスト」の考察についてでしたが、じつはこのウェブマガジンの中でもアクセス数が大変多い記事になっています。
これは、まもなく(2017年7月29日)発売される最新作ドラクエ11の影響といっても間違いないでしょう。

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▲人気の高かった前回記事。ドラクエは偉大だ。

ということで好評につき、最新作の発売も近いドラゴンクエスト考察の第2弾です。前回はナンバリング1,2,3のシリーズ初期3作のいわゆるロト三部作を大きく取り上げましたが、今回はナンバリング4,5,6の天空三部作のお話をしていこうと思っております。
ドラクエを知らない人も、これを読めばなんとなく深い部分が見えてきますよ!

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■ドラゴンクエスト天空三部作とは

ドラゴンクエストの4〜6の三部作は、1〜3の"ロトの勇者"のように、世代を超えて伝説の勇者が魔王を退治する、というような分かりやすい時系列になっていません。物語も独立していて、“一見”どこがつながっているか分かりません。
そう、“一見”です。

天空三部作はつながりの考察がやや複雑なので、ネタバレが多いです。
しかし、知った上で楽しむこともできると思いますので、ぜひご覧ください。
まずは、天空三部作のストーリーをそれぞれおさらいしましょう。


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■ネタバレあり!ドラクエ4とは

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まずドラゴンクエスト4 導かれし者たち。
導かれし勇者と仲間たちが、復活する地獄の帝王に立ち向かうお話。  

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 人間と「天空人」のハーフである勇者は、仲間と共に旅をして、この世界に復活してしまった地獄の帝王エスタークを討伐。
ラスボスは、その復活に暗躍していた魔族の王ピサロ。エルフである恋人を殺された恨みから人間を憎むようになり (実は自身の部下の仕業だった)、「進化の秘法」を使って「デスピサロ」に変身し、勇者と対峙することになる。これまでのシリーズには無かった悲しきラスボスであった。

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■ネタバレあり!ドラクエ5とは

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ドラゴンクエスト5 天空の花嫁。
前作4の時代から500年後。主人公は、父親に連れられて冒険する少年期から、結婚して妻とともに冒険する青年期前半、父親となり子供とともに世界を救う青年期後半と、波乱の人生を送ることになる。

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 今作の主人公は、なんと勇者ではなく、母親譲りの魔物を操る力で、魔物使いとしてモンスターを仲間にできる青年。旅の途中で「結婚イベント」があり、そこで選んだ結婚相手(幼馴染か貴族の娘)が「天空人」の血を引いていたため、子供である双子(男の子と女の子)が「天空の勇者」として目覚めることとなる。(どちらの結婚相手にも天空の血が入っている)
ラスボスは魔王ミルドラース。魔界に封印されていたが、人間世界への侵略のために特殊能力をもった主人公の母親を誘拐し、能力の酷使をした後に殺害。
神をも超える力を蓄えていたが、主人公と勇者親子に侵略は阻止されることになる。

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■ネタバレあり!ドラクエ6とは

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ドラゴンクエスト6 幻の大地。
主人公と仲間たちが夢と現実の2つの世界を行き来し、世界を救う話。

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 主人公はある村の青年として冒険を始めるが、実は今まで暮らしていたのは「夢の世界」。「現実世界」での主人公は一国の王子であったが、魔王ムドーに術をかけられ、肉体と精神を分断されていた。その精神体が「夢の世界」の主人公であったのだ。
「バーバラ」を含む仲間たちと冒険をすすめていくうちに、ついに主人公は「現実世界」で肉体を取り戻す。
ラスボスは、自ら創り出した「はざまの世界」に住まう魔王デスタムーア。世界征服のために「夢の世界」を実体化していたが、倒してしまうとその後「夢の世界」の実体は消えてしまう。肉体を持たないものは「現実世界」に戻ることができないため、なぜか元々肉体がなく、戻る場所を失った「バーバラ」は「現実世界」から消えてしまうのだった。

…さて。ザックリと天空三部作のストーリーをまとめてみました。
これで知らない人でもなんとなく分かったかな?という程度。
ロトシリーズよりかなり濃い話になっていますね。

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■天空シリーズのつながりとは

ストーリーだけを見ても、3作にはっきりとしたつながりを一見感じられないのが「天空シリーズ」です。
しかし「天空」とシリーズ名をつけられる程ですから、当然「天空」に関するつながりがあるようで…
色々なサイトなどを元にして、情報を集めてみました(これぞ考察!)ので、紐解いていくことにしましょう。  


■天空三部作、時系列の解明!

このシリーズに登場する、伝説の装備はもちろん「天空の装備」です。
4と5には「てんくうの◯◯」という装備が存在しますが、6にはありません。
しかし6には主人公だけが装備できる伝説の武具があります。
もうお分かりですよね。
そうです。
天空三部作もロト三部作と同じで、三作目が始まりの物語になっている6→4→5のパターンなのです。
どこにも明言されていませんが、後に6の主人公の使っていた伝説の武具が「てんくうの◯◯」と呼ばれるようになっていくのでしょう。

ちなみに、6の主人公が「勇者」という証拠がゲームをしていてもなかなか見つからないのですが、職業を変えられるダーマ神殿という場所で、他のキャラを差し置いてもっとも最短で「勇者」に転職できるのが6の主人公。ということが言えます。
さらに、肉体と精神体が融合した時、シリーズで基本的に勇者が覚えてきた呪文「ライデイン」を覚えるという部分も「勇者」だと言える要素です。
(根拠とされるものは他にも…)

ただ、これだけではシリーズのつながりが分かりづらいですね。
では次は確定の証拠を…!


■つながり確定!シリーズ共通の建物!

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「天空城」です。マスタードラゴンが統治する、宙に浮かんだ城として、4と5には全く同じ構造で現れます。
6には、夢の世界に「ゼニスの城」という城が出てきますが、こちらもなんと構造がまったく同じです。
そして6のエンディングで夢の世界は消えてしまいますが、現実世界の空中に「ゼニスの城」は残ります。(夢の世界の中枢を担っているからだと言われます。)
6の「ゼニスの城」が後の4,5の「天空城」であることは、”ドラゴンクエスト25thアニバーサリー 冒険の歴史書”でも記されているため、公式設定となります。
つまり、公式が6→4→5の順番を認めたということになるのです。  

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■多くの謎と考察!天空の魅力

つながりがこれほど分かりづらい天空三部作ですが、だからこそ?謎や考察は多く生まれました。たとえば、こんな話があちこちに。

 ・4の第1章では、ホイミスライムという浮遊するモンスターが仲間になり、「人間になることが夢」だと語ります。・5の主人公の母親は、魔物を操る力と「人間に転生させる力」も持っていたとされます。・6のエンディングでは、天空城にいるホイミスライムがこんなことを言います。 「元々は飛べないスライムだったが、夢の世界でホイミスライムになって飛べるようになった。今度は人間になってみたい。」

果たしてこれらにつながりはあるんでしょうか…?
他にも、バーバラ=マスタードラゴン説、テリー=ダークドレアム説、ナンバリングを超えた謎がたくさん散りばめられ、天空三部作にはさまざまな考察ができるような余地があります。

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シナリオ制作の堀井雄二さんも語られている誌面がありましたが、
「想像の余地を残しておく」ことは、制作で大事にされている部分だそうです。たしかに、こうやって色々と妄想させてくれたり、他のシリーズを遊んでみようと思わせてくれる余地は非常に楽しいです。

次回作の11でもこんな楽しい想像をさせてくれたりするんでしょうか。

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