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「学び」をテーマに開放的なデザインへリニューアル。まちの異文化交流ステーションに込めた思い

みなさん、こんにちは!ボーダレスハウスです。

私たちは、日本(東京・関西)、韓国、台湾の3カ国で、国籍や年齢の異なる若者たちが一緒に暮らし共同生活を送る「国際交流シェアハウス」を全拠点70ハウス以上運営しています。

シェアハウス事業に加えて、新しい世界や文化と出会う異文化交流ステーションとして2022年にオープンしたのが、「ボーダレスステーション(略してBステ)」。深みのあるシックなブラウン基調の内装から心機一転して、2024年6月にホワイトカラーの明るい内装へリニューアルを行いました。

装い新たに新しいチャレンジへと挑むボーダレスステーションのリニューアルに至った背景や、これまでの歩み、そして今後の展望について、代表の李が語ります。


シェアハウスの住人以外も、ふらっと立ち寄れる。浅草橋で異文化交流を楽しめる場所

ボーダレスステーションは、浅草橋駅から徒歩約3分の場所にあります

──ボーダレスステーションはどのような想いや経緯で生まれた場所なのか、教えてください。

ボーダレスステーションは、主軸事業であるシェアハウス事業と同じ「国籍や人種などさまざまなルーツを持つ方をリスペクトしながら多文化共生社会を実現したい」という願いから出発しました。

国際交流シェアハウス「BORDERLESS HOUSE」では、同じ家に住む若者が共同生活の中で国際交流を育んでいくことができます。しかし運営をしていく中で、シェアハウスの住人以外の方にも広く多文化共生社会のビジョンを拡大していきたいという想いが芽生えました。

「地域の方が気軽に立ち寄り、異文化に触れ合えるオープンな場所をつくりたい」ちょうど、元々カフェラウンジだった居抜き物件のご紹介をいただき、貴重なご縁やたくさんの方々のご支援をいただき生まれたのが、ボーダレスステーションなんです。

──ボーダレスステーションでは、これまでどのような活動を行なってきたのですか?

シェアハウスのテーマである「国際交流」と、ラウンジ・キッチン機能を掛け合わせた活動をしてきました。

具体的には、ランチタイムのカフェ営業やシェアキッチンとして貸し出しを行う「コミュニティキッチン」、YouTubeやSpotifyといった音声メディアで多様性・まちづくりに関する発信を行う「メディアスタジオ」、シェアハウスの住民や子どもたち、地域の方々などに気軽に異文化交流を楽しんでいただくイベントスペース」です。

この場を通して、多文化共生社会実現やまちづくりに向けて活動をされているさまざまな個人・団体との出会いがありましたね。。

──印象的な出会いやエピソードなどはありますか?

特に印象深いのは、月に1度開催している「WORLD STAND」での出会いです。毎回異なる国出身の方をゲストとしてお呼びして食や文化を楽しむイベントで、その回ではオーストラリアにスポットライトを当てて開催しました。

たまたまボーダレスステーションの前を通りかかったとある女性が、イベントポスターに目を留めてくださって。「人を連れてまた来ますね!」と、一度その場を後にされたのですが、後に娘さんを連れてイベントに訪れてくださったんです。その娘さんが、オーストラリア留学を予定されていたそうで……。渡豪前に文化への理解を深めたり、留学やワーホリ経験のある方と連絡先を交換したりと、心から楽しんでくださったのがとても印象的でした。

「この国の人とつながりたい!」「気軽に異文化を楽しみたい!」ボーダレスステーションが、そんな願いを叶える場所に自然となりつつあるんだと実感した出会いでしたね。

新しい「学び」をテーマに、幅広い世代が訪れやすい開放的なデザインへ

──今回心新たにリニューアルされたボーダレスステーションですが、どのような想いや背景があるのですか?

元々ボーダレスステーションは、多文化共生社会の実現に向けたさまざまな「実験」にチャレンジしていく場というコンセプトがあります。

スタートから2年経った今、改めて今後目指したい未来を見つめ直したときに、ボーダレスステーションの場所としての機能面・デザイン面を新しくリニューアルすることにしました。

──新たなレイアウトやインテリアにもこだわりがありそうですね。

もちろんです。今後は新しく、ボーダレスステーションでは「学び」をテーマに掲げていきます。そこで、より幅広い層の方に気軽に足を運んでいただきやすい場所にできるようにこだわっています。

これまでの内装は、元々の物件のデザインをそのまま踏襲していたので、ダークブラウンを基調としたシックな雰囲気がありました。そこから心機一転、白や黄色など、明るい色を取り入れた開放的で親しみやすいデザインに変更しています。

旧ボーダレスステーションの内装
新・ボーダレスステーションの内装

壁面に移動式の有孔ボードやホワイトボードを取り入れたので、訪れた方が何かを書き込んだり、ソーシャルグッドな活動をされている個人・団体の方のお知らせを自由に掲示していただいたり……活用の仕方は無限大です!

テーブルも、組み合わせ次第でさまざまな使い方ができるように、ユニークな五角形型を選びました。

木材のカットから、やすり掛けやニス塗り、テーブル脚の設置までした手作りのテーブル。
シェアハウスの入居者さんも手伝ってくださいました。
外には気軽に腰をかけられる木製のベンチも。
日差しが当たって心地良い空間になっています。

言葉も文化もわからず、頼れる先もない。そんな状況を変えるきっかけになりたい

──リニューアルしたボーダレスステーションを、今後どんな場所にしていきたいと考えていますか?

ボーダレスステーションのコンセプトは、「『ちがう』を知り、楽しむ場所」。
オープン当初から変わらないこのビジョンを掲げ、これまで異文化交流に向けたさまざまな仕掛け作りに奔走してきました。

そして今後は、地域に住む外国住民や地域住民の「困りごと」にしっかり耳を傾けて、その解決につながるような取り組みを積極的に行なっていきます

世界から日本へ、見知らぬ土地に来たばかりの外国住民が、心地よく過ごすための「居場所づくり」って、簡単ではないんですよね。言葉も文化もわからない、頼れる先もない。そんな困難を抱えている外国籍の方に対しては、日本人の方と出会う「きっかけ」になれるだろうし、日本人にとっては彼らのことを知り、異なる文化を学ぶ「きっかけ」になれるはず。

異文化交流を楽しむきっかけを、どのように仕掛けていくのか。これまで通り実験のような感覚で、私たち自身もワクワクしながらさまざまな活動に取り組んでいきたいと思っています。

──まさに多文化共生社会の縮図が、ここボーダレスステーションで描かれるイメージですね。

街の駅は時代の流れやそこに住み立ち寄る人たちによって少しずつ姿を変え、アップデートしていくもの。ボーダレスステーションも、ここ浅草橋という街を拠点にどんどん進化していきたいなと思っているんです。

そして、こういった誰かの居場所づくりに取り組むことは、会社や社内メンバーにとってもいい体験になっていると思います。シェアハウスという既存事業や日々の業務だけに捉われることなく、自由に社会とつながりあうボーダレスステーションという場所を持つことで、ビジョンの実現に向けたより積極的なアクションを起こしていけると信じています。

<後編に続く>


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