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「SWITCH to HOPE」ボーダレスの新パーパスが生まれるまで(後編)

2023年10月11日、ボーダレス・ジャパンは新たなパーパス「SWITCH to HOPE」を発表しました。

この記事では、なぜ今、新パーパスを掲げるのか? その背景や「SWITCH to HOPE」に込めた想いなどを、ブランディングディレクターの工藤拓真さん、コピーライターの中村直史さん、ボーダレス・ジャパン代表の田口一成が語りました。

生まれるまでのストーリーを前編後編でお届けします。

原点に立ちかえり、ボーダレスの集い方を定義する


田口:
実は、ここ5-6年ぐらい「ボーダレスグループ」と仮に呼び続けていたことにも課題意識を持っていました。

中村:
今、何社あるんでしたっけ。

田口:
13カ国48社です。
会社が増えていくことが僕らにとってすごく大切なことなのですが、これまでボーダレス・ジャパンが親会社で、他の48社が子会社という、見え方になってしまっていたんです。

実際は、みんなが自立経営して、お互いのノウハウを共有し合っているのに対して、ホールディングスのような関係に見えてしまうのは思想とも実態とも違う。でもこれに代わる言葉が見つからなかったんですよね。

ある日「ファミリア※」という言葉を風呂で思いついて、使ってみたこともあるんですが、内輪感があって違うなと(笑)。そこで二人に相談しました。
※サグラダファミリアから由来

中村:
正直にいうと、最初は田口さんがなぜこんなに悩んでいるのか不思議だったのですが、会社が増えていくこと=(イコール)社会課題を解決していくことでもあるわけだから、そこがグループ会社とか子会社のように見えないことが大事なんだということがわかってきました。

工藤:
「SWITCH to HOPE」の議論の中でもありましたけど、ボーダレスがやってることは「商い」ど真ん中という感覚が強くあったんですよね。

誰かの悩みを解決する。その分の対価をもらえて、もらった対価で、また次の準備をする。とても原始的だし、本来商売ってそういうものと思っていたので、新しい呼称をつけるとしても「第3の選択肢」みたいな見え方はちょっと違うのかなと。

だから、原理原則とか原点とか語源とかよくないですかと中村さんと話した気がします。本来こうあるべきってとこに立ち戻れるような呼称があるといいよねと。

中村:
経世済民※の話もしましたね。資本主義における会社のあり方に対して、こっちがオルタナティブみたいなことじゃなくて、元々はこれが本義だよねという。

工藤:
中村さんと一緒に五島列島の海を見ながら、歴史検索をしたり「カンパニーとは」みたいなことを調べたら

カンパニーの語源:COMPANIO パンを共にわかつものたち

と出てきて、まさにこういうことをやっている人たちだよねと話していました。


田口:
自分たちがやってることは、工藤さんがおっしゃったように本来あるべき本義を体現していると思っています。素直な気持ちで、経済やビジネスの可能性を見たときに、こういう使い方あるよねと事業をつくっているので、本当はネクストスタンダードに近いというか、改めてのスタンダードなんだと言いたい思いが強かったんですよね。

究極、自分の分野さえ良くなればいいと思っている人は、自分で事業をやればいいんです。だけど、自分の分野以外で課題に挑む人とどういう関係性でいたいのか。スクラム組んで、みんなでやろうと、世界全体が良くなることにコミットしたい人たちの集まりこそ、まさにカンパニオだなと思ってすごく腑に落ちました。

より良い社会をつくるための仲間づくり「ボーダレス・アライ」

工藤:
カンパニオがボーダレスの内側で閉じちゃうともったいないですよね。これからは、僕や中村さんのように、いろんな関わり方が生まれてくる気がしています。

田口:
実は、今回ブランドリニューアルをするにあたり「ボーダレス・アライ」という仕組みを始めることにしました。アライ(ally)という言葉は、考えに賛同し、支援する人を指します。

「自分はボーダレスで起業や転職ができないから、活動に関われない」のではなく、そういう人たちとどうやったら仲間になっていけるのかを真剣に考えました。

そして、より良い社会をつくるためには、社会起業家だけでなく、所属や立場、さまざまな垣根を超えて多くの人が活動に参加できる仕組みがあったら良いなと思い「ボーダレス・アライ」をつくりました。

ボーダレスはもちろん起業家を生み出すために今後も頑張っていきますが、そこに集う仲間を増やし、共により良い社会をつくっていきたいです。

中村:
いいですね。

田口:
2人のように、これまで培ってきたスキルを活かし、より良い社会を一緒につくっていくための関わり方も含め、いろんな人たちの力が出せる場所になったらいいなと。ボーダレスがみんなの力を集約できる場所になって、少しずつ社会が良くなったらいいなと思っています。

培ってきたスキルを生かすネクストチャレンジの「場所」がここにある

中村:
田口さんが言った話で「あぁそうだよな」と思ったことがあって。何となくボーダレスって世の中にいいことをしている、みたいな感じでふわっととらえられがちですよね。でも、蓋を開けてみると、それは違う。社会に取り残された課題をビジネスど真ん中の能力を使って解決していくって、実はめちゃくちゃ難しいことじゃないですか。

田口:
簡単じゃないですね。

中村:
ビジネスで解決できないから取り残されてるわけで、そこをビジネスで解決するっていうことは、世の中が思うようなふわっと社会にいいことじゃなくて、実はバリバリビジネス。

田口:
頭がちぎれるほど考えてます(笑)。

中村:
だから、今ビジネスの現場にいる人たちがこれまで培ってきた全能力を活かしても、足りないぐらい、新しい能力がいるぐらいの気持ちで、それを「やるに値する課題」だよっていう言葉が忘れられなくて。

そういう意味でもチャレンジしがいのある場所だと思うし、僕もそのつもりで自分が積み重ねてきた言葉とかコピーライティングを、頭がちぎれるぐらい考えて(笑)今回やったので。

世の中からそんな風に思ってもらって、ボーダレスでチャレンジしてみようと思う人が増えるといいなと思います。

工藤:
僕も今回は、クライアントと外部クリエイターのように内と外の関係ではなく、内と外が交わり合ったアライ(良い社会を一緒につくる仲間)として一緒に課題に向き合って答えを見つけていく仕事の仕方が、新しかったしチャレンジでした。

実際、生ぬるい気持ちではできない現実を目の当たりにしましたが、そこには希望のタネが溢れていました。

ボーダレスという場を通して、いろんな人のチャレンジが開かれれていけばもっと面白くなると思います。

田口:
今回、あえてちょっと距離のあるところから、ボーダレスを眺めてもらって、その景色からでしか見えないことも多々あるし、そういう存在が改めて大切だと感じたんですよね。

改めて、今までスキルを培ってきた人たちのネクストチャレンジの場所として、”チャレンジングで面白い”トライの場所がここにあるぞ!っていうのをみんなに伝えたいです。

ボーダレスという会社をどうしようというか(という視点よりも)社会を良くするためにはボーダレスがどうあったらお役に立てるか。社会に必要な仕組みとして何が必要なのか。

みんなで、ボーダレスという「場作り」をやっていきたいと思うのでこれからも力を貸してほしいです。

中村:
はい、楽しみですね。

工藤:
よろしくお願いします。
本日は、ありがとうございました。

対談の様子は、動画でもご覧いただけます。


【コラム】 CIRCLE of HOPE「夜明けの光」を象徴するシンボルマーク


新パーパス「SWITCH to HOPE」と共にリニューアルしたボーダレスのシンボルマーク。淡い色をした円の名は
CIRCLE of HOPE
「夜明けの光」
いろんな人の個性が輝き、繋がりあって、
希望の光へとスイッチしていくことを表現した「夜明けの色」

夜が明ける前、空にはいろいろな色が広がります。
いろいろな色が、それぞれの個性を放ちながらも繋がりあって、
みんなで、明るく強い朝の光(希望の光)を連れていく。
その光が、地球を照らす。

ボーダレスは、世界中で社会の課題をほっとけないと感じた人たちが、どんどん立ち上がる仕組みを作っていきたいと考えています。

日本は、たった一つの始まりです。
世界の「夜明けの色」はさまざま、僕らがみたい景色そのものである。
CIRCLE of HOPEを見るたびに、世界中の人々が「必ず日は昇る」「世の中は変えていける」と思えるよう今後も歩みを進めていきます。

全面リニューアルしたコーポレートサイトも併せてご覧ください

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