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日本製の品質神話

こんにちは。ぼーんぐんです。

みなさんは、ネットを利用して買い物をなさるでしょうか。

流行りの洋服も、センスの良い雑貨も、話題の新書も、そして地域特産の季節の食品までもが、今やクリック一つでお手元まで届けてくれる時代です。

便利な世の中になりました。

私は先日、空気の乾燥が気になり、職場のデスクにも置ける「卓上型の小型加湿器」をネットで購入しました。

USB給電の熱くならないセンスのいい振動型の加湿器です。

広告写真を見ますと、装置から噴き出る蒸気が私を乾燥から守り、しっとり喉を守ってくれそうです。

「満足だね。これで千円なんて信じられないよ」

購入した翌日には、職場へ持って行き皆に自慢をしていましたら、突然蒸気が出なくなりました。

「あれっ?なんで」

水も入っていますし給電もばっちりなのに蒸気が出ないのです。

「おっかしいな」

振っても、逆さまにしてもダメなんです。

慌てて購入元へ電話をしますが話し中で一向に繋がりません。またメールを送っても夕方になっても返信がありません。

「・・・」

羨ましがって聞いてくれていた後輩も、私に慰めの優しい視線を送ってくれます。

「あるんだよね。だからネット商品は気を付けないと・・」同僚が呟きます。

皆に聞いてみますと、購入品の初期不良や、操作が分からないために、販売元に問い合わせた経験を持っている方は意外と多いようです。

「残念だけど諦めるか・・」

私のように諦めて泣き寝入りするケースもあれば、徹底的に問い詰める猛者まで人により対応は様々ですが、ネット購入品は手軽に手に入れることができて便利な反面、アフターフォローまでしっかりしている商品は意外と少ないようです。

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先日、情報誌を見ていますと「コールセンターの改革」といった記事を見かけました。

従来からコールセンターには電話やメールなどを使って、消費者が購入した商品に寄せられるクレームや問合わせがはいります。

商品を販売したメーカーは、その対応に多くの人件費をかけており大きな負担になっているんです。

「何とか省力化できないものかな」メーカーの担当者は嘆きます。

そこはAI技術も進歩した現代です。

今ある技術をもって何とか改革できないかと、あの手この手で対策に乗り出しています。

コールセンターの問題点といいますと、例えばこんなことでしょうか

・クレームや問い合わせの「件数が多い」
・クレーム対応にかかる「時間が長い」
・クレーム対応者が長続きせず慢性的な「人手不足」である
・電話やメール以外のSNS向けの「新しいチャネルが必要」である
・設備面の問題があって「クレーム対応場所が限られる」

これらの課題解決には対症療法だけでは収まりません。業務全体のプロセス再構築が必要となります。しっかりと現場の意見を参考にしながら、今どきのツールを吟味しなければいけません。

例えば「問い合わせ件数が多い」ことへの対応として、こんな手は打てないでしょうか。

・「応答の自動化」:代表的な問い合わせにはAIの仕組みで応答する

・「サイトを消費者目線で見直す」:誤解を生まない十分な説明を行う

消費者の口コミは商品の売り上げを大きく左右します。同じような商品が並んでいた場合、口コミは安心感に繋がるんです。

例え少額の商品であっても消費者は買い物で失敗したくない心理が働きますから、購入経験者の口コミを参考にするのです。

良い口コミを期待するならば、消費者の「不安」や「不満」「不信」を取り除かないといけません。購入後の安心サポートこそ疎かにしてはいけないんです。

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最近よく耳にする「DX」をみなさんはご存じでしょうか。

DXとは「業務のデジタル化によって組織や業務内容を転換することで、顧客満足の向上と企業価値を高めること」ですよね。

単なる自社都合の業務改革(従来のIT化やシステム化)で終わるのではなく、これからは消費者視点に立った改革になっているか点検が必要です。

私が冒頭紹介した商品は「外国製」ではなく「日本製」でした。

かつての日本の製品は「技術も品質も他国に負けない最高のブランド」でした。

しかし今はどうでしょうか。

世界に誇った「技術」も「品質」も「ブランド」も。そして「誇り」ですらも他国に後れを取ってはいませんか。

今一度、先人の築いた信頼を取り戻し「メイドインジャパン」を世界に轟かせたいものです。

そのためにも消費者の声に耳を傾けて「誇り」を取り戻しましょう。

・作り手の「顔の見える」商品
・作り手の「気持ちの伝わる」商品
・日本らしい「気配りのある」商品

私はそんな商品を期待しています。

みなさんは如何お考えでしょうか。

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