見出し画像

記憶のリンク

こんにちは。ぼーんぐんです。

ゴツゴツした腕を2本頭の上にのばし、思いっきり伸びをします。

"うーん"

ここはまだ薄暗い私の寝室。

ぬくぬく寝具の中で寝そべりながら伸びています。

腕を伸ばしたついでに枕元に置いている目覚まし時計を掴み顔の前まで引き寄せます。そして月明かりを頼りに針を探します。

午前3時。

前夜、少しだけ早めに床に入りスッキリ朝を迎えようと目論んでいましたが、残念ながら膀胱が先に満杯ですよと悲鳴をあげてきます。

おいおい朝まで待てないかい。

一度は無視し我慢を決め込みますが、スマホのアラームのように繰り返し悲鳴を上げてくる膀胱。これでは落ち着いて寝ることができません。

仕方ない。トイレを済ませてこようか。

電気毛布との別れを惜しみながら手洗いに向かいます。

用を足していると不意に懐かしのメロディが頭の中に流れ出しました。

なんの曲だろう?

暫く考えて思い出しました。大昔のワイドショーのオープニングメロディです。

「3時のあなた」

ご存知ですか。

「3時のあなた」はフジテレビ系列の人気情報番組。当時は森光子さんやうつみみどりさん、芳村さんたちが司会のワイドショーでした。

そんな昔の曲が何故今頃になって頭の中を流れてくるんでしょうか。

人間の脳は不思議ですね。

そう言えば以前聞いたことがあります。

脳は日中に散らかしっぱなしにした記憶の断片を毎夜睡眠中に綺麗に整理してくれているようなんです。

きっと私の場合には最近あまり頭を使っていないから他人より整理するものが少ないのでしょう。

ですから睡眠時間が長くなり整理できる時間が多くなると時間を持て余して、やむを得ず子供の頃の記憶までを整理の対象にしたんじゃないでしょうか。

そうすれば昔のメロディが不意に出てきた事にも合点が行きます。

午前3時の手洗いだから「3時のあなた」のメロディ?その記憶のリンクの付け方には可笑しくなりますが、それもまぁ私らしいか。

記憶のリンクは必要な情報を必要なタイミングで関連キーワードから手繰り寄せる機能。体に備わった仕組みです。

ならば私が普段どんな情報を引き出したいのか。脳に整理をお願いできるならそこがポイントですよね。

引き出したい情報と言えばなんだろう。

そうだなぁ。

日常の必要な情報は大概間に合っているし、強いて引き出したい情報と言えば家内の感情と娘の興味ぐらいでしょうか。

家内安全を維持することは並大抵のことではありませんからね。

私が不用意に発した言葉がきっかけとなって、家庭内に波風が立ってはいけません。

忍耐、にんたい

出来れば避けられることは避けたい。

話をする前に受け手の家内の感情を掴めればなんとかなることも多いだろうと。

でもそれはダメですよね。

記憶のリンクはあくまでも自分の過去の記憶の中だけの話。持ち合わせていない情報にリンクする事などできる筈もありません。

先日アメリカのイーロンマスクさんが、脳にチップを埋め込んだ試験をしている報道に触れました。

いよいよ人も媒体化されてしまうのかと考えましたが、未来の世の中では人の心までも脅かすリンクが登場するかもしれません。

怖いこわい。

日本には「知らぬが仏」の諺があります。

知らぬが仏とは、「知れば腹が立ったり悩んだりするようなことも、知らないままでいれば心の平静を保っていられる」という意味。

つまり、「知らなければ仏のように穏やかな心でいられる」ということを指すとあります。

知らなくても幸せならいい。

ならば求めるべき記憶のリンクは何か?

「人の名前と顔のリンク」

結局はこのあたりに落ち着くのでしょう。

如何でしたか。

みなさんもありますよね。

「整理したい脳内リンク」や「すぐに取り出したい記憶」の数々。一体それはどんなものですか。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集