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娘にママとは語り合いたくないって言われたけれど〜チェリまほの世界〜

(「いつもここから」風に、、、古っ)

かなしいとき♪ かなしいとき〜♪
アマプラで観たいドラマや映画が「字幕(0)」だったとき〜♪
うれしい時〜♪うれしいとき〜♪
字幕が付いてるってだけで観たドラマや映画にツボったとき〜♪


というわけで、このところ、時間があるとAmazonプライムビデオを観ています。
たまたま見つけた「SEE HEAR LOVE」についてはnoteでも熱く語ってしまいました。

見えなくても聞こえなくてもハグしちゃえば…|ぶーみおちゃんぷ @boomio1919
https://note.com/boomiochamp/n/n4f389cbf1049

note

その後も、アプリ開いては「おすすめ」などに出てくるビデオで惹かれるものがあると、開いては「字幕(0)」で諦め、「観たいもの」より「観れるもの」探しみたいになってまして、、、。

で、今回「字幕(1)」で見始めたのが
『30歳まで童貞だと魔法使いなれるらしい』

https://watch.amazon.co.jp/detail?gti=amzn1.dv.gti.fe870994-04ce-4091-8f78-c0dec61964c6&territory=JP&ref_=share_ios_season&r=web

うーん、タイトルからして、DVD借りたり、家族と一緒に見たりするのは躊躇う感じのドラマ。

深夜枠だったとは言え、テレビ東京、ぶっ飛んでるなぁと思いつつ、以前「中学聖日記」で気になってた劇団EXILE町田啓太さんと、朝ドラ舞い上がれ!の「いい人」赤楚衛ニくんのW主演ってことで、鑑賞スタート。
(以下、ネタバレな部分もありますが、放送から1年半経ってるし、、ってことで、、語らせていただきます!)
***

このドラマ、知らずに観始めたのですが、いわゆるBLもの。
原作のマンガが、「全国書店員が選んだおすすめBLコミック2019」1位に輝いているくらいだそうで、、、。

でも、観ているうちに気づいたのです。
タイトルの「童貞」とか、BLとかに引っかかって、観ないのは、すごく残念なくらい、素敵なドラマだということに。

ていうか、普通にキュンキュンなラブストーリー。

誰かのことを思う気持ちがLOVEであり、
その思いを描くのがラブストーリーなら、
このドラマは、ピュアなラブストーリー。

笑顔を見たい
笑顔にしたい
愛おしい
幸せにしてあげたい

そう思う相手が、たまたま同性だった、というだけのこと。

ドラマで安達くんが自分の気持ちに気付き始めた時、その想い自体に半信半疑な感じになるのだけれども、それは相手が「男だから」「男なのに」というのではなく、「あんなパーフェクトな人が自分を好きなはずがない」と思ったりとか、自分への思いを知ってからつい目で追ってしまうとか、何気ないことを愛しく思ってしまうとか、そういうこと自体に戸惑っている姿が描かれていて、それって、その辺のラブストーリーでよくあるじゃん!って感じで、男女のシーンであるところが、単に男同士なだけで、、、なんか全然、違和感がなかったのです。

男性であるとか、女性であるとか、
日本人であるとか、外国人であるとか
障害があるとか、ないとか、

そういう「属性」なんて関係なく、その「相手」そのものを愛おしく思う気持ち。

今の時代、相手が外国人なのに、なんで?なんて言われないと思います。
それと同じように
相手が障害者なのに?とか
相手が同性なのに?とか考えず、
ただ、ただ、その「人」に惹かれていく。
ただ、それだけのこと。

親友の柘植くんが言ってたように、
「自分自身が相手をどう思っているのか、どうなっていきたいのか」
安達くんが自問自答しながら、自分の気持ちを見つめ、想いを募らせていく。

その姿に、シンプルにキュンキュン❤️

「異性愛」の人が多いから、それが正解とか、正常とか、ではないと思うのです。
「同性愛」を異常とする社会だったから、その本当の思いを出せず、隠し、偽ってきた人が多いから、知られていなかっただけなのだと思うのです。

でもこのドラマでは、思う相手が同性であることを否定的に特異的に捉えているシーンがあまりありません。(「ゲイ」という言葉すら、私が気付いたところで1回しか出てこなかった。しかも主人公の2人についてではないシーンで。)

だから、この2人は「道ならぬ道」を歩んでるんじゃなくて、単に不器用な恋愛をしてる2人にしか見えないのです。
ほんと、「その人が好きなんだよねー」ってことのダダ漏れが描かれているだけ(笑)

ただやはりまだ世の中的には、認められづらいことは分かってて「好きになってごめん」的な思いもあって、、。
でも、逆に、世の中的に認められづらいと分かっていても、抑えられない想いって、逆に、そこらのありふれた異性愛より、ずっと真剣で、真っ直ぐな想いだと感じられて、やはりキュンキュン❤️

そして、そんな2人を見守る同僚の藤崎さんは、アセクシャル(他人に性的欲求を抱かない、性的に惹かれない人や指向)アロマンティック(他人に恋愛感情を抱かない人や指向)かと思えるキャラ。
本当の自分を抑え、普通の女子を演じている彼女もこのドラマでは救われています。
原作のマンガでは腐女子(BLが好きな女子)として描かれてるらしいのですが、ドラマでは、恋愛から距離をおいた立場から、2人を見守ってる感じ。

もちろん、このドラマでも、年頃の娘に親が結婚を心配する、とか、元気でテンション高い=「彼女できた?写真見せて」とか、そんな定型通りの周囲も出てきます。

でも、それでも、それを上回るくらい、素敵な人たちがたくさん出てくるし、本人たちの気持ち、本人たちが決めたこと、それを尊重するシーンや想いやセリフがたくさん出てくるのです。

それはドラマの後に作られた映画版『チェリまほ THE MOVIE』にも引き継がれていました。

周りに認めてもらわなければ、自分たちがいくら深い絆で結ばれていても、そのつながりが脆いということに気付いた2人はカミングアウトを決意。

そのクライマックスにはたくさんの珠玉の言葉が、、

「意思を持って選んだ選択は尊い」

「あなたが選んだ人なら、いいに決まってる」

「幸せな人が増える。これ以上のことはない」

「君たちの人生は君たちのもの」

マジ、このシーン、LGBT法案で「社会が変わってしまう」とか言って二の足踏んでる政治家に見せてやりたい。

「違い」を認めあえる社会であれば、
その「違い」に苦しんでる当事者が幸せになるだけ。
生きづらい思いをしている人が少し生きやすくなるだけ。
他の人たちは、なーにも変わらない。
なのに、なぜ、自分と「違うもの」を恐れ、忌み嫌い、拒絶し続けるのでしょう。
そこには「知らないものを恐れる気持ち」があり、また、目耳を集めるための極端な描写や印象操作のせいで生まれる偏見や誤った認識があるのではないかしら。

タイトルがちょっとドギツく感じるかもしれないけれども、多くの人に見てもらいたいドラマと出会えて、なんだか幸せな気持ちです。

最後に、私がグッと感じ、考えさせられたのは映画版のこのセリフ

「黒沢が弱っている時は俺が強くなるよ。逆に俺が弱っている時は黒沢に助けて欲しい。そうやって支え合って生きていきたい」

これって、男と女ではなかなか成り立たないと思うのです。

いくら男女平等、人類皆平等!とか言ってても、やはり、そもそもの体力的な違い、妊娠出産などの役割、社会的に置かれる立場の違いなど、男女の性差ってあると思うので、対等な関係と思ってても、実際にはなんとなく、上下とか、役割分担みたいになってるのが現実。
でもこのセリフは、男性同士だからこその「対等な支え合い」っていう感じで、なんか、いいなぁ、って。

それにしても、あんなに自己肯定感低くて、後ろ向きだった安達くんが、こんなセリフを言うなんて、なんかすごい成長を感じてしまいました。
相手を思い、相手に思われる関係は、人を成長させるんだなぁ、と。


とまぁ、ほんの数日で、連続ドラマ全12話と劇場版をイッキ見。(スピンオフは字幕がないので、後でudトークで見るつもり)
すっかり、沼オチした私。

アニメイト常連で、BLにも詳しく、推し活・オタク道まっしぐらの末っ子に「チェリまほって、、」って言ったら、「ママとは語り合いたくない〜」って逃げられちゃったけど、でも、語り合いたいよー!!
変かなぁ、私。
だって、普通にキュンキュンだったんだもの。

とりあえず、今、アマプラだけでなく、Huluや auスマートパスプレミアムやTELASAでも観れるっぽいです。(字幕つきはアマプラだけかも、ですが。)
ぜひぜひ〜!!キュンキュン、ニヤニヤ、そのあと、ふと考えさせられること、必至ですよ!

【木ドラ25】
30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい│テレビ東京
https://www.tv-tokyo.co.jp/cherimaho/

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