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沖縄県の本屋を巡ってきた話【市場の古本屋ウララ•ジュンク堂書店那覇店】

「日本一狭い古本屋」が、沖縄県にある。
その名を「市場の古本屋ウララ」という。
というわけで飛んだ。

ブルーシールにもステーキにも目もくれず、国際通りをひたすら歩き、

市場本通りをずんずん進むと、

新しくなった、牧志公設市場にたどり着く。

更に市場中央通りを先に進めば左手に……あっ!

見えた!



どうしよう………緊張する。


というのも、沖縄に渡るまでの間、店主宇田さんの本をいくつか読んでいたのだ。

市場の真横に店を構えた日々を書いた落ち着いた文章に、すっかりファンになってしまっていた。

あわよくばサインが欲しい、なんて思っちゃった

訪れることが楽しみすぎて、ウララァ~ウララァ~とずっと言っていた。もうこうなってしまうとほぼジェロニモである。

スーパーマンロードを駆け上り、わたしは本屋へと変身するのである。分かる人だけ分かってくれ。

那覇に降り立った勢いのままウララさんに行ってしまおうと思ったが、ワンクッション置くことにした。公設市場の二階で沖縄ごはんを食う。

どれを食べても何を食べてもおいしい。おいしさのあまり我慢ができず、それに何だかちょっと緊張するから、オリオンビールをたくさん飲んでしまった。だめなやつ。だってオラは人間だから。

さあ、いよいよ。顔を真っ赤にした、たるんだジェロニモがウララさんを訪れる。Go Fight!

入店する際にドアが無い本屋さんは珍しい。

通りに対しての壁も無い。
レジはお店の一番前にある。
そこに宇田さんが座っておられた。


宇田さんの前を人がどんどんと通り過ぎていく。
食材を買いにきた地元の人、大きな荷物を背負った観光客。

老若男女、日本人、外国人。
本当に様々な人が様々な目的で、この店の前を行き来していた。


日用品が入ったビニル袋をぶら下げたおばあさんが、本を眺めていた。

観光ファミリーが見向きもせず通り過ぎていった。

外国人観光客が、スタジオのように本をバックに撮影し、何も買わずに大騒ぎしながら出ていった。


そうか、ここは、市場の古本屋だ。
まちの中にある古本屋とはちょっと違うぞ。

ウララさんの中で本棚を背にして、通りの方を向いて佇んでみた。

流れては消えていく人の波。右へ左へと様々な人間が流れていく。

ウララさんの前で足を止め、眺めるだけでまた流れに戻る人や、数冊購入して流れに戻る人もいる。

宇多さんの本には、このお店の下には川が流れていると書いてあった。ガーブ川を暗渠にした上に建っている、水上店舗というものらしい。

なるほど、ここから見ていると、川の流れに乗る人を岸から見ているようだった。

アーケードの下に、「雑貨屋」「お菓子屋」など、様々な種類の店舗が集まっている。その連続したお店の流れの中に「本屋」としてウララさんが建っている。

通りに対して壁もドアも無い。だから、食材を買ったビニル袋をぶら下げたおばあさんが本を眺めていくなんてことが、この本屋では起こるのだろう。

まちの本屋は、ドアを開けて自分から入っていくところが多い。「本を見る・買う」という明確な目的をもって訪れる場所だ。

一方で、市場にあるオープンなウララさんでは、ハリツヤの良いスイカや青魚にふと足を止めてしまうかのような本との出会い方ができるんだろうなと思った。

もちろんウララさんにも、「本を買うぞ」という明確な目的をもって訪れる人はいるだろう。でも、まちの本屋では、「ごはん買いに来たけど、気づいたら本を立ち読みしていた」なんてことはなかなか無いんじゃないかな。

沖縄の本と、宇田さんの本と、商店街の本を買った。本当はもっと欲しかったけれど、飛行機…荷物…なんてことを考えると、仕方がなかった。所詮、悲しき観光客。

「沖縄の本」がたくさんあった。ちなみに、ウララさんへ行く道を逆に戻り、更に進んでいくと「ジュンク堂書店那覇店」にたどり着く。

ここにも、「沖縄本」だけを置くとても広いエリアがあった。1階のそのエリアにある本は、全部沖縄関連本。圧倒されてしまった。

「沖縄県と本」には、密接な関わりがある。
旅行を続けていくにつれて、そんなことに気づいていった。

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日本中の本屋巡りの記録を残しています。
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お出かけ・本屋巡り旅の参考になれば幸いです。

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