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幸せで、「残る」一瞬を。〜ワイナリーのシェフにインタビューしてみた〜

こんにちわ!東京都台東区にあるワイナリー『葡蔵人 ~Book Road~』で働く新人🔰マイコです。

さて、以前の記事でブックロードの「主要キャラ」について紹介いたしました。

たった3名の主要キャラ。今回はそんなスタッフの中から、ワイナリーレストランのシェフMizukiにインタビューをしてみました!わーい👏

「ワイナリーで働いているひと」って、あまり身近ではお会いすることがないですよね。
一体ワイナリーって、どんなひとたちが働いているんでしょう?ましてや、そこの「レストラン」で働くって、一体どういうこと?

今回の記事ではMizukiシェフへのインタビューを通して、ワイナリーの「なかのひと」の素顔に迫ります。

ヴィーガンで育ち、たまごにハマる

――今日はよろしくお願いします。

Mizuki よろしくお願いします。ようやく(笑)

――ようやく(笑)なぜか予定が合わず、インタビューをリスケし続けてました(笑)今日はいつも通り、普通におしゃべりしてください。記事にしちゃだめなところは、あとから編集しますので。

Mizuki (笑)

――さて早速ですが、本題に入っちゃいましょう。

Mizuki はい。

――ブックロードのレストランがオープンしたのは昨年、2022年の9月のことでした。聞くところによるとMizukiシェフ、それまで料理を「ほとんどやったことがなかった」そうですが、本当ですか?

Mizuki 本当です。いや、最低限はあるよ(笑)でも、料理が趣味って言うほどではなかったかな。大学のときはひとり暮らしだったけど、親から食材が送られてくるから、仕方なく作ってました。腐らせないために(笑)

――親が送ってくる?

Mizuki 親がヴィーガン料理の先生をやっていて、18歳で家を出るまではヴィーガン食で育ったんです。だから「食べるものないでしょ」って、送ってくれてた。こどもの頃は、肉も魚も食べたことがなかったんだよね。

――・・・それはなかなか個性的な食環境。

Mizuki 幼稚園から高校までは、ヴィーガン食のためにあえてお弁当のところに入ってたくらいで。

――はじめて食べたヴィーガン以外の食事って、なんだったんですか?

Mizuki 小学生のとき、友達からマックのポテトをもらって食べました。でも芋は食べてたから、それはそんなに感動しなかったかな。友達の家で「お肉も食べていきなさい」って生姜焼きをもらったのが、たぶんお肉を食べた最初の記憶。感動したのは、高校のときに飲んだ午後の紅茶と、フランクフルト。高校のときは、ファミチキを毎日食べてた(笑)

――ファミチキ、美味いですもんね(笑)そして大学生になり、家を出たと。

Mizuki 大学は地元の福島で、家から電車で1時間くらいのところでした。ひとり暮らしはしてたけど、親がときどき来て食材を置いていってた。でも、食べるのが好きだから、外食が多かったんだよね。

たまごは大学生になってはじめて食べました。それでオムレツ作りにハマって。10個入りのたまごを買ってきて、2,3種類のオムレツを作って、全部ひとりで食べる、みたいなことやってた。

――え、一度に?

Mizuki 一度に(笑)オムレツがすごい好きで・・・いくらでも食べれたんだよね(笑)

――大学生の頃はたまご料理にハマり、ちょっとおかしな食べ方を(笑)でもそれ以外は、むしろ料理はしないほうだったんですね。そんなシェフが、「料理」に触れたのはいつですか?

Mizuki 大学生になって、アルバイトを始めたとき。カクテルとかを出すレストランバーだったんだけど、地元の会津ではおしゃれなお店でした。そこで「飲食の仕事が楽しい」って思い始めたんです。

実は大学のときは、コンピューター理工学部を勉強してて。

――えー!Mizukiシェフ、理系?

もともとはメディア系の学校に行って、テレビ局に入りたいと思ってたんだよね。でもそっちの大学は落ちちゃって、すべりどめで受けたほうに入りました。数学が好きで選んだ学校だったけど、結局プログラミングは「なんか違うな」と思って。だから大学卒業後は、アルバイトで楽しかった飲食系の仕事を探して、東京に上京しました。

――なるほど。それで飲食の道に?

Mizuki 飲食と、イベント系の仕事でした。でも本当は、歌をやりたくて・・・

――う、歌?

Mizuki そう。J-POP。でも、諦めてたんだよ。歌1本で行くには、自信がなかった。歌をやるために東京の仕事を選んだけど、飲食の仕事あいまに歌やお芝居に挑戦するのは、無理だった。それで、1回全部やめて本気でやってみようと思って、フリーターになったんです。

――わー!歌をやるためにフリーターに。

Mizuki 最終的には、アルバイトを4つ掛け持ちました。最初にやったのは、マクロビ料理のカフェ。マクロビは、親がやってたときは別に好きではなかったけど、自分がやるようになるといいところもあったなって思うようになった。でも、あたしは肉も好きだから(笑)それは、いいところどりしたいなって思ってます。

シェフとブックロードとの出会い

Mizuki フリーターの期間は、全部で4年間でした。マクロビのカフェ、料亭、お寿司屋さん、そして最後に、ブックロードでアルバイトをはじめました。

――あ、ここでシェフの人生にブックロードが登場するんですね。

Mizuki そう。朝と夜アルバイトしてて、お昼の時間があくな、と。

――うわ、ストイック…

Mizuki そこから1年くらいは、日中の店頭販売の担当をしてました。お昼の時間の4時間くらいです。ブックロードのアルバイトは、実はわたしが1人目だったんだよ。

それで、アルバイトをはじめて3か月後くらいに、急に「フルコースを造ってみて」って言われて。

――え、いきなり?

Mizuki いきなり(笑)この時期、ワイナリーにはレストランの設備もなかったんですよ。でも、ワイナリー本社の上司から「1週間でフルコースを造るように」って言われて。

――いやいや、急展開すぎません?

Mizuki でも、それまでもワイナリーのイベントのおつまみは作ってたんだよ。レストランはなかったから、家で作って持っていってたけど。おつまみを作って、須合さん(醸造家)に「これお願いします!」って渡して、わたしは次のアルバイトに行くとか。

ーーあわただしい…(笑)

Mizuki この頃はシェアハウスに住んでて、みんなに食べてもらってました。そこでフルコースの料理を試作して、意見をもらったりもした。ひとりでやったらしんどかったかもしれないけど、みんながいてくれたからやれたかな、みたいな。

――それで、ワイナリーのみなさんにフルコースを振る舞ったわけですね。

Mizuki そう。本社の上司と、須合さん、そして相馬さん(現農場担当)にも集まってもらって。わたしのためにみんなの時間を使って、しかも料理を食べてもらえる機会なんてなかなかないと思って、ありがたかった。でも、レストランの話なんて聞いてなかったし、須合さんなんて「なにやらせてるんだろうね?」って言ってたけど(笑)

――(笑)

当時つくった、フルコースの一部。初めて作ったとは思えないクォリティ。

Mizuki でもそのとき、わたしの料理を「理解」してもらった感じがあったんです。誰に言われたわけでもなかったけど、ワインもちゃんとスパークリングからはじまって、白ワイン、赤ワインって順番も考えたし、それぞれのエチケットやワインに合わせたペアリングを考えた。

言わなくても、そういう意図とか、わたしの「気質」をちゃんとわかってくれた感じがして、そのときに、「ここで、みんなと一緒に働きたい」って思いました。

――それで、ブックロードの正式なメンバーになったわけですね。

レストランの話は、断った

Mizuki それでも最初は、レストランをやるって言われてたわけじゃなかった。むしろ最初は、ブックロードの「広報」担当で入ってました。

――そうなんですね!今でも、ブックロードの動画編集とかやってますもんね。

Mizuki YOUTUBEとか、Instagramとかを担当したんです。WEBマーケティングもちょっと勉強しました。やりたいと思って自分で始めたことだったけど、あんまり上手くいかなくて…

――編集とかが上手く行かないってことですか?

Mizuki いや、あたしがキャピキャピしてないから。たとえば、須合さんとあたしは似ているとこがあって、ふたりで一緒にいると、どっちもしゃべらなくて平気だからずーっと無言なんだよ。

――おしゃべりな新人マイコには考えられない光景(笑)

Mizuki (笑)だから「須合さん、動画撮っていいですか?!」とか、テンション高くいけない。それだと、楽しい撮影ができなくて(笑)それにブックロードに入りたては、須合さんのことも、相馬さんのこともよく知らなかった。キャラもわからないし、どう接したらいいか全然わからなくて。それが結構つらくて、辞めたいと思ったことも何度もあります。

――・・・辞めたいと思うほど。でも、そこでレストランの打診があった。

Mizuki わたしがブックロードに入って、4か月後くらいだったかな。2022年の5月に、レストランをやってって言われたんです。でも、断りました。

――断ったんですか。

Mizuki そう。わたしはまだそのレベルじゃないと思ってたから。新卒で入った会社では、副店長まではやってた。でもそのときも店長にはなりたくなくて、歌を選んで、辞めたんです。

レストランをひとりで運営するって、そんなのやったこともない。しかも料理だってほとんど経験がないのに、いやいやそんなのできないよ!と思ってました。

レストランの食器もMizukiシェフが選定したそう

――それでもレストランをやろうとなったのは…?

Mizuki 広報を続けていくことに自信がなくなってた、というところは正直ひとつあるかな。料理は、いずれはやってみたい気持ちもあったのは本当。でも、わたしがここを責任もってやっていくことにも自信がなくて…。

それを上司に話したときに、「いずれって、いつなの?」って言われました。

――それで、心が決まったと。

7月のペアリングワインを前に。ちなみに右端のワインは、レストラン限定でお出ししている、無濾過カベルネ・ロゼです。

すこしでも残る、特別な一瞬を

――レストランが生まれるまでの、衝撃的な展開をうかがってきました。ここからは現在のレストランについて聞きたいのですが、何を隠そうわたくし新人マイコ、ひとに食べてもらう料理があまり得意じゃないんです(笑)そもそもあんまり、誰かに食べてもらいたい!っていう欲求がないんですが、Mizukiシェフはどんな気持ちで、お客様に料理をお出ししているんでしょうか。

Mizuki わたしがご飯を食べに行くときに、なにを大事にしてるかな、と思ったときに、それは「幸せ」だなって。

――「幸せ」?

Mizuki ここのレストランって、もちろん気軽な「日常」であってほしいけど、一方で「特別」なところだなとも思うんです。

ワイナリーのレストランって、そんなに誰もが日常的に使う場所ではない。もちろん「美味しい」は大前提だけど、それよりは「幸せ」って感じることを大事にしたいかなって。

――なるほど。

Mizuki だって、食事は毎日するけど、1回でそんなにたくさん食べられるわけじゃないでしょ。だから来てくれるひとには、すこしでも「残る」ような一瞬があるといいなと思ってます。

ワインと料理を食べて、「幸せ」って思ってほしいんです。

シェフの休日

――すごく、じんとするお話でした。ところでMizukiシェフは、シェフではないお休みの日にはなにをしてますか?

Mizuki うーん、最近行けてないけど、ホットヨガとか好きだよ。ハマってたときは、月に21回とか行ってた。

――もはや出勤(笑)

Mizuki (笑)あれはいいよ、精神的に。痩せるし、肌も綺麗になるし。あとは、ひとりカラオケかな。

あ、でもこないだは、長野の友達と一緒にワイナリーに行ってきました。塩尻の五一ワイナリーとか、信濃ワイナリーとか。

――それはいいですねぇ…!

Mizuki あとは最近忙しくてなかなか活動できないけど、AAAの西島さんが推しです。今は、「西島さんが頑張ってるから、わたしも頑張ろう」っていう感じかな。

これからお越しになるみなさんへのメッセージ

――それでは最後に、ブックロードレストランにお越しになるお客様にお伝えしたいことはあるでしょうか。

Mizuki そうですね・・・「ワインってわかんない」って思う方って、いらっしゃると思うんです。わたしも正直わかんなかったし、今でもわからないし。でも、わかんないから来づらいっていう感じにはしたくない。これは須合さんもよく言ってるけど、ワインって知らなくっても楽しいよ、というか。

ここでは高級志向の料理は出てこないし、あえた小洒落た感じを演出したりもしない。気軽に来て、ワインと食事をふつうに楽しんでほしいです。「お酒」のひとつとして、日常的な感じで楽しんでもらいたいです。

終始にこにこ笑顔のMizukiシェフ

――ワインが日常になる、まさにブックロードのテーマですね。今日は、たくさんの素敵なお話をありがとうございました!まずいところはうまく編集しておきます(笑)

Mizuki よろしくお願いします(笑)


というわけで、Mizukiシェフの食環境やブックロードとの出会い、そして仲間たちへの想いやお客様への暖かい心遣いにあふれた楽しいインタビューでした!

そんなMizukiシェフが作る料理は、ブックロードワイナリーで食べることができます。

木・金(11:00~14:00 L.O.)のパスタランチや、土・日・祝(11:00~14:00 L.O)のペアリングランチはどなたでもご利用いただけます✨

7月のペアリングランチはこちら。ここにワインが3種ついて、なんと1800円!

そして、TAP月会員様限定でご利用いただけるディナーは、木・金・土(18:00~21:00)となっております。会員様のお友達も一緒にご利用いただけます!

レストランは、グラス1杯からお気軽に♪特別で幸せな一瞬を味わいに、ぜひいらしてください!

Mizukiシェフもお待ちしてます!

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葡蔵人 ~Book Road~(ブックロード)

東京の下町にある小さなワイナリー。醸造所を通して、葡萄と人とがつながって幸せになって欲しいという願いから「葡蔵人」と名付けました。だからこそ国産のぶどうにこだわり、日々の生活に寄り添う“笑顔になれる”ワインを造っています!

【アクセス】
東京都台東区台東3-40-2 最寄り駅:JR「御徒町」駅、日比谷線「仲御徒町」駅

【営業時間】
◆ワイナリー(販売・試飲)
月・火・木・金(※水曜日定休日)12:00~15:00、17:00~19:30
土・日・祝 12:00~17:00
◆レストラン
[ランチ]木・金・土・日 11:00~14:00(L.O)
[ディナー]木・金・土 18:00~21:00 ※TAPスパークリング月会員様限定

▼ 詳しくは、ホームページや各種SNSをご覧ください♪

ホームページ:https://www.bookroad.tokyo/
Instagram:https://www.instagram.com/bookroad.winery/
Twitter:https://twitter.com/BookRoad3
YOUTUBE:https://www.youtube.com/channel/UCvPok8nRPeBqNfg3hRiH02w
TIKTOK:https://www.tiktok.com/@.bookroad

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