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ワイナリーの新人、初めて「ブッチャー」を洗う。

こんにちわ!東京都台東区にあるワイナリー『葡蔵人 ~Book Road~』で働く新人🔰マイコです。

さて、わたしがブックロードの仲間になって2か月と少しが経ちました。だんだんと日々のお仕事を覚えてきた新人マイコ、少しずつ、「ワイン造り」にまつまるお仕事も任せてもらえるようになってきました。

▶ 「仕込み」をしたり…

▶「発酵管理」をしたり…

ワインが大好きなわたしにとって、「ワイン造り」に関わる仕事は心躍る時間。日々知らないこと、新しいこと、びっくりすることに出会いながら、美味しいワインを造るためのお手伝いに励んでいます。

さて、そんな「ワインのこと、なんでもやりたい!」状態の新人マイコ、また新しい仕事を覚えました!

それが、ブッチャー(圧搾機)を洗う作業です。

ブドウを絞る機械です(これは白ブドウを絞っている最中です)

「洗浄」のお仕事は、とにもかくにもワイナリーの基本。醸造の仕事の半分は洗浄でできてると言っても過言ではないくらい、わたしたちは日々いろんなものを洗い続けています。

ワイン造りって、びっくりするくらい添加物を使わないし、加工しないんですよね。品質を維持するための適量の酸化防止剤以外、使われているのは本当の本当に「ブドウ」だけ。

だからこそ、ちょっとの洗い残しや、濡れたままで放置された道具、ものの置き場所、そんなほんの少しの気の緩みが、致命的なオフフレーバーを生むことがあります。

こうなってしまうと、もうどうしようもないんです。ひとタンク丸ごと汚染されてしまうと、手の入れようがありません。

そんな悲しい事態を起こさないよう、そして、美味しさをそのままみなさまにお届けできるよう、日々の洗浄はとにかく、とにかく、大事なお仕事なのです。

さて、そんな洗浄のお仕事のなかでも、なかなか醸造家から任せてもらえなかったのがこのブッチャーを洗う仕事でした。

わたし、何度か進言したんですよ。ブッチャー、わたし、洗いましょうか?

しかし我らが醸造家須合、なぜだかなんとなく言い淀むのです。

「桶を洗ったあとは、ブッチャーの洗浄…………うーんどうしようかな………いいや、あたしがする。マイちゃんはこっちを洗っておいて」

そう言い残してブッチャーのなかに入っていく醸造家。なぜ言い淀むのか。

もしかすると、これはわたしの「雑さ」を醸造家が知ってしまったからかもしれない。もしかしたら心配なのかもしれない。確かにわたし、雑は雑だけど(それは認めます)、頑張るときは、頑張れますよマイコだって…!

と、思っていたのもつかの間。なんとついに今回「ブッチャー洗いますよ」進言が、受け入れられたのです…!

洗うぞー!!

・・・と、新人マイコの威勢がよかったのはここまで。この新しいお仕事で、また新しい「なるほど!」と出会うことになります。

まずはみなさん、このブッチャー、そもそもどうやって中に入ると思いますか…?

ーーなんと、ほふく前進です

だいたいこのような感じに

ブドウの皮と大量の水でびっしゃびしゃの床の上を、文字通り這いつくばって中に入っていくのです。アドベンチャーかな?

ほふく前進をしながら見上げると、そこには機械の入り口が。なるほど。狭い。

さらにここで膝立ちになり、上半身を持ち上げます。するとそこに待っていたのは、思った以上の暗闇でした。アドベンチャーかな…?!

木漏れ日を頼りに洗う

そうなのです。ブッチャーの中は、もうほとんどまっ暗闇。この暗闇のなか、手探りでブドウの皮や果汁を洗っていかなければならないのです。ひえ〜!

手先の感覚とかすかな光を頼りに、ごしごし、ごしごし洗います。ところがひととおり洗ったと思っても、どこからともなく落ちてくるブドウの皮。きみどこにいたの…?!

落ちてくるということは、どこかが洗えていないということ。というわけで、またイチからごしごし、ごしごし……

しかもですね、このとき使っているのはほとんど熱湯に近いお湯。5分もしないうちに、機械のなかは熱い湯気が充満してきて………

ッップハっ…!!!!(息)

あぶないあぶないっ、息ができなくなるんじゃないかというくらいの、熱気むんむんのサウナができあがるのでした♨


そんなわけで、全身びしょ濡れになりながら、真っ暗闇から落ちてくるブドウの皮と格闘し、5分に1 回息を吸いながら、なんとか洗い上げた初めてのブッチャー。

なるほど醸造家が言い淀むのには、ちゃんとワケがありました。

こりゃあ………大変なんだな……!!

決してわたしの仕事が雑だから、だけではなく(それもあるかもしれませんが)とても大変で大事な作業を、醸造家みずから担ってくださっていたのだなということに今さらながら気づくのでした。

さて、もちろん最後には、醸造家に洗いを確認していただきます。

ど、どうでしょうか?わたしの初めてのブッチャー洗いは……?

「わー・・・・こんなに綺麗に洗ってくれてありがとう」

やったーーーーー!!!!☺️✨

初めてのブッチャー洗浄は、なんとか及第点をいただけたのでした。嬉しい!

ブックロードの今季の醸造も、あと少しで終わります。引き続き美味しいワインを造るため、そして「ベストな状態で」ワインをみなさまにお届けするために、新人マイコも引き続き、頑張って洗っていきたいと思います!

びしょ濡れ

まずはカッパの着方を覚えます…!!

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葡蔵人 ~Book Road~(ブックロード)

東京の下町にある小さなワイナリー。醸造所を通して、葡萄と人とがつながって幸せになって欲しいという願いから「葡蔵人」と名付けました。だからこそ国産のぶどうにこだわり、日々の生活に寄り添う“笑顔になれる”ワインを造っています!

【アクセス】
東京都台東区台東3-40-2 最寄り駅:JR「御徒町」駅、日比谷線「仲御徒町」駅

【営業時間】
◆ワイナリー(販売・試飲)
月・火・木・金(※水曜日定休日)12:00~15:00、17:00~19:30
土・日・祝 12:00~17:00
◆レストラン
[ランチ]木・金・土・日 11:00~14:00(L.O)
[ディナー]木・金・土 18:00~21:00 ※TAPスパークリング月会員様限定

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