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ワインの「仕込み」って、知ってる?

こんにちわ!東京都台東区にあるワイナリー『葡蔵人 ~Book Road~』で働く、新人🔰マイコです。
私たちブックロードワイナリーは、ワインを通じてみなさんの生活に”笑顔”をお届けするため、醸造家須合を中心に楽しくワイン造りをしています!

さて、新人🔰マイコが、読者のみなさんと同じ目線で「ブックロードってどんなワイナリー?」「ワイン造りってどんなことするの?」「ワインの楽しさってどんなところ?」といった素朴な疑問や新しい発見をお届けするこのnote。

今回は、ワインの「仕込み」についてお話していきます。


ある日、われらの醸造家須合から、こんな連絡が届きました。

『つぎは、仕込みのお手伝いをしてもらいたいと思っています。長靴を用意しますので、足のサイズを教えてくださいね。』

・・・・・仕込み?

聞きなれない言葉に、頭のなかがハテナでいっぱいになる新人マイコ。しかも「長靴」って・・・一体わたし、何するの?

このときわたしの頭のなかには、鶏肉を醤油につけこんだり、魚をさばいたり…といった厨房のイメージが浮かんでいました。
新人マイコ、ワイナリーで働いてるつもりだったけど、もしかして…シェフになっちゃう?


さて。わたしがお手伝いするのは、もちろんワインの仕込みです。

ワイナリーでおこなわれている「仕込み」の作業風景、ちょっと覗いてみましょう!

じゃじゃーん!

長靴を履いたマイコがワイナリーで最初に目にしたのは、こちらでした。
うず高く積み上げられた、ブドウの山、山、山…っ!

今回「仕込み」をおこなうのは、長野県からやってきた白ブドウ品種「ナイアガラ」です。これからこのブドウたちを「ワインを造ることができる」状態まで仕込んでいってあげるのです。そう、これが、ワインの仕込み。な、なるほどー!

ちなみにわたしたちブックロードは、冷凍されたブドウも醸造に使っています。
ブックロードは東京のど真ん中にある、わずか10坪の都市型ワイナリー。ここに置けるステンレスタンクは、1000リットルのタンクがたった4基だけ。このため、秋に収穫したすべてのブドウを、一度にワインにすることができないのです。

倉庫で大事に冷凍されたブドウを使ったワインは、フレッシュなブドウを使ったワインとはまた違った味わいが生まれます。

たとえば、わたしがお気に入りの『シャルドネ2022』。フレッシュな酸とカワイイ果実味のあまずっぱバランスに胸キュン♡なワインなのですが、こちらのワインも冷凍ブドウをもちいて造られたワインなんだそう。

マイコお気に入りの『シャルドネ2022』は、残念ながら残りわずか。ワイナリーでの店頭販売のみとなっております。ぜひワイナリーにお越しください♪

「冷凍ブドウをつかうと、もちろん冷凍しないブドウと比べて味は変わるよ」と、醸造家須合は話します。

「でも、じゃあ”それ”をどういう方向性にしていくか。どんなワインに仕上げたいか。そんなことを考えながら、ワインを造っていくんだよね」と話す須合の言葉に、ワイナリーが生まれてからのこの6年間の、さまざまな出来事や想いがよぎりました。


さて、仕込みの最初におこなわれるのは、ブドウを「茎(くき)」と「実」に分けることです。

こんな状態のブドウを
実だけにしていきます

これは手作業ではなく、機械を使っておこないます。使われるのは、こんな機械。

ここにひたすら、ブドウを入れていくのが今回のお仕事です!

真剣な表情でブドウを運ぶ、醸造家須合。カッコいいな~と思いながら写真を撮っていると…
急なキメ顔!!
からの、爆笑!(笑)ワイワイしながら、仕込みは続きます。

これ、ただブドウを「入れているだけ」に見えるのですが、実はブドウって、めちゃくちゃ重たいんです…!

青い箱をひとつ持ち上げるだけで、思わず「ぐっ」と声が出るほど。これを、あの「うず高く積まれたブドウの山」すべてにやっていくのですから、途方もない作業が続きます。

終わりのことを考えると、途中で心がくじけそうに――いや、考えない、考えない…っ!

「そこの一列で終わり?!」「いや、そのうしろにもう一列あります!」「・・・・聞かなきゃよかった」などと言いながら作業は進みます。もうひと踏ん張り…!

というわけで、せっせとブドウを運び続け、初日の「仕込み」は無事に終了。次は、このブドウを「絞る」作業にはいります。

さて、ここで登場するのは「ブッチャー」と呼ばれる機械です。なかにブドウを入れてスイッチオンすると、中のバルーンがふくらんで、その圧力によってジュースが絞られる、という仕組みになっています。

本日の主役「ブッチャー」

はい、というわけで、実だけになったブドウを、今度は「ブッチャー」に入れていきます。

これがまた、重いんですよ…!

大きな桶の中から
バケツでブドウを汲み上げて…
こぼさないように大事に運び、
ブッチャーに投入!

こうしてブッチャーに入れられたブドウは、時間をかけてじわじわ絞られていきます。

この圧力の強さや時間の加減も、ブドウやワインの方向性によって細かく変えるんだそう。ワイン造りって、無数の組み合わせがあるんですね。醸造家の頭のなか、覗いてみたい…

白ブドウジュースができました!

さて、ブドウを汲んではせっせとブッチャーに入れ続けること、数時間。地味で大変な作業の繰り返しが続きますが、ようやく終わりが見えてきました…!

絞りとられたあとのブドウの皮。お店を訪れたお客様たちと、「あれがマールの原料?」「それにしてはカリカリだね」などと話したり。
ブッチャーから足が生えてる…?!と思ったら、ブッチャー洗浄中の醸造家須合でした。「マイちゃーん!サウナに入りたかったら、こちらにどうぞー!」えっと、間に合ってますー!

「ワイン」ってなんだか、お洒落で高級な飲み物。クラシック音楽が流れるレストランで、ホテルの最上階のラウンジで、素敵な夜景を見ながらしっぽりグラスを傾ける――どこかそんなイメージが、わたしにもあります。

けれど実際の現場では、こんなにも地道で大変な作業がおこなわれています。びっくりするほど重いブドウに、びっくりするほどのちから作業。どんなワインもすべてこんな風景から生まれてきたのかと思うと、これまで見えていた「ワイン」の世界とは、また違った愛おしさを感じてきます。

目の前にある、1本のワイン。きみもきっと、たくさんのひとに愛されて生まれてきたんだね。

さあ、わたしたちの思いを乗せて、美味しいワインになりますように…!

ブックロードではこんな「仕込み」を、ワイナリーのなかで日常的におこなっています。

都会のど真ん中でこんな風景が見られるのも、都市型ワイナリーならでは。

運がよければブドウ筋トレをするわたしたちのアツい姿を店頭からご覧いだくこともできますので、ぜひ、ワイナリーに遊びにお越しください♪

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葡蔵人 ~Book Road~(ブックロード)

東京の下町にある小さなワイナリー。醸造所を通して、葡萄と人とがつながって幸せになって欲しいという願いから「葡蔵人」と名付けました。だからこそ国産のぶどうにこだわり、日々の生活に寄り添う“笑顔になれる”ワインを造っています!

【アクセス】
東京都台東区台東3-40-2 最寄り駅:JR「御徒町」駅、日比谷線「仲御徒町」駅

【営業時間】
◆ワイナリー(販売・試飲)
月・火・木・金(※水曜日定休日)12:00~15:00、17:00~19:30
土・日・祝 12:00~17:00
◆レストラン
[ランチ]木・金・土・日 11:00~14:00(L.O)
[ディナー]木・金・土 18:00~21:00 ※TAPスパークリング会員様限定

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