大逆転があるとすれば
格差是正。公正でやさしい政治。岸田さん、いい人なんでしょうね。
でも厳しいことを言うと、なぜ安倍政権下でそれをやろうとしなかったのか。敗色濃厚な状況におけるサッカーのパワープレーみたいで、ちょっと得点する現実味がないですよね。そもそも消費増税を推進してきた人ですし。つい最近も「下げるべきではない」と発言しています。
岸田さんに逆転の目があるとしたら、こんな国民に媚びるような見え透いたきれいごとではなく、まず立憲的改憲の実現を公約に掲げることです。安倍政権の九条改正案にノーを突きつけることは菅さんにはできないことですから、確実にアドバンテージを取れます。集団的自衛権を容認する安保法制が可決された以上、もう九条ではアメリカが起こす侵略戦争への加担を止めることができない。そうなれば戦力ではないがゆえにできることの曖昧な自衛隊が戦地で危険にさらされる。侵略戦争に手を貸した報復として国内でテロが起こる可能性もある。ならば戦争をするためではなく平和を守るためにこそ改憲して自衛隊を正式に軍と認め、その上で集団的自衛権を封印する。さらに自衛隊の行動規範を厳格に定める。そして安倍政権が臨時国会を召集しないという完全な憲法違反をしたことを認め、これからは憲法をしっかり守っていくと明言する。
あとは皇室典範改正。具体的には女性宮家設立と双系(男系と女系)継承、そして女性天皇の容認です。このふたつを軸に据えれば世論が大きく動きますし、岸田さんへの庶民(大衆ではなく)の評価も一変します。でも実現は難しいでしょう。そういう政治生命のリスクを国民のために取れる人なら、この不況下で消費税を上げようなんて考えませんから。
菅政権で河野さんが官房長官とかになったら、少なくとも皇室典範改正に関してはいまよりも可能性が高まるかもしれない。玉木新党と自民党が連立して山尾さんが政権に入ってくれたらなおいいです。山尾さんなら消費減税も考えてくれそうだし、そっちに期待する方が現実的かな。コロナの影響による不況は間違いなく長引きます。むしろこれからどんどん可視化していきます。ぜひ藤井聡氏をブレーンに入れて早急に対策を考えて欲しいです。