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日曜朝の新習慣


先日「マクロス7」について記事を書いたのがきっかけで、また作品を見返したくなりました。「バンダイ・チャンネル」で月額1000円払えば見放題ですが、さてどうしたものか。同時期に制作された、よりリアル志向の「マクロスプラス」も素晴らしかったです。映像やストーリーのみならず、曲にも「マクロス7」の子どものヒーロー的な軽快さとは対を成す渋い大人の重厚感がありました。イサムが空にかざした右手をヴァルキリーになぞらえて動かす場面のアコギとか。あと「INFORMATION HIGH」は私的に「朝、起きてから聴くとテンションが一気に上がる曲ランキング」で23年連続1位です(笑) ネット界隈では「これを聴いて車を運転してはいけない」なんて声もありますね。

「マクロス7」だと「突撃ラブハート」とか「PLANET DANCE」みたいなド直球な熱い曲もいいのですが、私の場合はもう少しメロディアスで歌詞の繊細さが胸に染みる「Submarine Street」や「REMEMBER 16」の方が好みかな。あと思い出深いのは「TRY AGAIN」です。学生時代、夏合宿恒例の早朝10キロマラソンを走りながら、頭の中で何度も何度もリピート再生しました。「朝焼けの彼方へ おまえをさえぎるものは何もない」という詞がズバッとリンクしたんです。

あと何気に印象に残っているのは「LIGHT THE LIGHT」です。路線的には「We are the World」みたいな優しいメッセージソング。愛は世界を救うみたいな、ライブの最後でみんなで一緒に歌ったら確実に泣けるやつ。でも「FIRE BOMBER 公式プログラム」という本の中で監督のアミノテツローさんが「これほど作為的な歌はないですよね」と語っていて。失敗した曲というものを作りたかった、みんなで肩組んで歌ってでもそれって何か忘れてないですか、というものを表現したかったと。この文章を読んだ時、当時十代だった私は「すげえ!」と全力で仰け反りました。そして感動しました。それでこそロックだと。さらにBOØWYの名曲「DREAMIN'」のサビを逆説的に思い出しました。そう、「I'm only dreamin' for me」です。結局みんな自分のことで精一杯じゃないですか。世界を救うとか戦争をなくそうとか、いやいやその前にまず未熟なテメエ自身をどうにかしなきゃって話で。あと本気で世界を救うっていうなら、ライブ会場で涙を流してSNSで感動的なことをつぶやいてバズって満たされて終わりじゃなく現地でボランティアをするとか何らかの活動をして汗をかかないと。

ただ被災地のボランティアはタイミングによってはありがた迷惑になることもあるみたいですし、サラリーマンは時間的にも厳しいですよね。なので、とりあえず住んでいる町のゴミ拾いがいいのかなって思います。日曜の早朝とか誰も見てないところでやるのが素敵です。私の場合、日曜は朝から仕事なので家から駅まで歩く間限定なんですが(苦笑)、一応意識をしています。まあ空き缶を拾うぐらいがせいぜいですけどね。コロナ? 気になるならコンビニで軍手を買うか駅のトイレで手を洗えばいい話で。やらない言い訳を考えるのは簡単です。

やっぱり「マクロス7」また見たいですな。いま見たらどういう感想を抱くのだろう。この歳になってもまだ自分のことだけで精一杯。もうちょっとどうにかしたいです。


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