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「さくらのうた」と「桜の詩」

桜並木を歩きながら出勤中、Apple Musicが選んだプレイリストを聴いていた。3曲目あたりで大好きな前奏が流れてきた。

それが、KANA-BOON「桜の詩」。

男女それぞれの目線で描く失恋

KANA-BOONは「さくらのうた」という曲も出している。こっちはかなり有名。

この読み方が同じ2つの曲は、ある1つの恋愛を男目線と女目線に分けて書かれたもの。最初に気づいたときは驚いて、急いでググって感動した。

男女それぞれの目線で対になっている曲では、他にもmy hair is badの「運命」と「幻」も大好きだが、今回は置いておく。

男目線「さくらのうた」

まずはひらがなの「さくらのうた」。

国道沿いで同じ歌を歌うのがサビだが、状況は変化する。最初は2人で歩いて歌う。そして2人は別れるが、彼女への想いは消えない。そして1人で走りながら同じ歌を歌う。忘れられない歌、忘れないための歌を。

こんな未練タラタラな曲をアップテンポで爽快に歌うから最高なんよな〜。

高校卒業のときに友達5人くらいで気付いたら国道沿い歩いてて、この歌を歌って「エモっ」て言ってたの懐かしい、、

そんなこんなで、リリースされたのもこっちの方が早いしカラオケでも盛り上がるし、圧倒的人気を誇るのが「さくらのうた」。

女目線「桜の詩」

いっぽうこちらはそのあとにリリースされた女目線の歌。知名度は高くないけど、私は今ではこっちの方が好き。

さっきのマイヘアの歌も女目線の「幻」のほうが好きだからそういうことなのかもしれない。

挟んだ栞を抜き取った 忘れないこと覚えてるから

の出だしがまず素敵すぎる。「栞なんからいらない、絶対忘れないから」。開始3秒で未練が溢れ出している。

その後も同じページばかり開いてしまい、あなたに見せたいものばかりが増えていき、季節が巡って桜が舞うと呼び止められた気がして振り返ってしまう。

そして結局この子も彼の声を求めて国道沿いを走ってしまう。

桜と歌とすれ違い

く〜!!!なんかもう悔しい。エモい通り越して悔しい。

だってまだお互いに絶対好きだもん!!!

よくある恋愛ドラマでは、きっとこのあと国道を走ってる2人がばったり出会うんでしょう。(一応MVでもそうなってる)

でも歌のなかでは、お互いがまだ想い合っていながらも、それを知ることなく終わる。きっと別れた理由も、歌からは分からないけどささいなすれ違いなんだろうな。

そしてどちらも自分が「子供だった」と反省している。でももう元には戻らない。だからせめて、2人の思い出の場所で、思い出の「歌」を歌ってしまう。

そしてまた私を悔しくさせるのが「桜」を巡るやり取り。

この花よりも綺麗な花が 目の前に咲いてる

と思っているのに言えない男と

桜色に染まって この花よりも綺麗な花になれたらいいな

と願う女。

「あなたは桜よりも綺麗だよ。彼も本当はずっとそう思ってたんだよ。」って言いながら泣いてる彼女を抱きしめてあげたい。(?)

でもきっとこういうのってきっと誰にでもあって、綺麗事かもしれないけどその後悔はきっと次に役に立っていく。

どちらかというと、この2人はこのまま会うことはなくお互い次の恋愛をしていくけど、ときどき思い出して「あのときはありがとう。幸せになれよ。」って思い合う方がハッピーエンドなのかもしれない。

とまあこんな感じで思いは色々あるけれど、私のなかでは外せない春ソングでした。

MVも双方の目線で撮られてて最高です。なんとなく学生同士の恋愛をイメージして聴いていたので、先生と生徒なんだ!とはなったけど。



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