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連載・5 オンラインでの対話力:対話の実践編② 「聴く」ことについて


2-0)概略

実際の対話にあたって、自説を語る・発信する(以後、「発話」という言い方をします)よりもむしろ、「聴く」ことの方が大切なのではないかと私は考えています。よい聴き手は、話者の発話を促すだけでなく、言外の意図や発話の背景などを聴き取ることさえできると思っています。その意味では、よい聴き方というのは、創造的な行為であると言えるでしょう。

さらに言えば、他人の発話を聴くことだけが「聴く」という行為なのではありません。自分自身の「内なる声」に耳を澄ますのも「聴く」ことに当たり、それが自身の発話につながることもあります。全くもって、よき聴き手とは、他人とだけではなく、自分自身との「対話」を促す、重要な存在なのです。

2-1)「聞く」と「聴く」

今までの記述の中で、私は「聞く」と「聴く」とを、ある程度使い分けてきたことに、気づいてくださっているでしょうか。この2つには、れっきとした違いがあります。概ねご想像がつくと思いますが、

①聞く=音や声が耳に入ってくる
②聴く=耳をそばだてて、または心を傾けて「きく」

という違いがあります。

普段の生活では、たいてい「聞く」でも十分なのですが、ここぞという時には、「聴く」ことが重要視されます。合意の形成・調達を目的とする対話の場面では、もちろん②の「聴く」が求められます。「聴く」とは自覚的な行為であり、そのためのスキルも必要となってきます。スキルである以上は、誰でも意識さえすれば、一定程度身につけられると考えています。

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