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出版屋の社長

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社長の頭のなか。出版のこと。本のこと。日々の仕事のこと。そしてブックダムのこと。普段何を見て何を考えどう動いているのか。なぜ事業をしているのか。日々試行錯誤しながら進みつづける社…
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#日記

いつかの自分に奮い立たされる日もある

年が明けて、早いもので1か月が経ちましたね。 今日、この1か月を振り返っていると、年末年始に自分が書き留めていたノートに目が留まりました。 人も自然も宇宙も、まったく同じかたちにとどまることなく、刻一刻と変化していますので、「過去」と「現在」の私も違うのは前提のうえで。 ただ、1か月前のソレは現在の私から見ても、立ち戻る場所と思えました。 どんなメモであったのか部分部分を抜粋して文章にしても、何かに囚われてしまうので、無修正でまるごと1ページ公開。 生々しく隠すこともなく

【#1.なぜブックダムだったのか?】『踏み出す一歩』ができるまで

10月13日に発売したブックダムの1作目 『踏み出す一歩 そして僕は夢を追いかけた』 タイトルの通り、わたしたちブックダムにとっても出版事業開始を告げる"踏み出す一歩"となりました。 いつか来た道を振り返ったとき、「あの1冊がわたしたちにとっての大切な一歩だったね」と言える未来を創るために今日も種を蒔いています。 この時代に生き、関わった人間が、この本の完成に至るまでの記録を遺すことに意味があるのではないか。 そんな目的をしのばせながら、誰かにとって何かのヒントや勇気にな

【#2.ブックダム1作目の理由】『踏み出す一歩』ができるまで

今回の記事は前回の『#1.なぜブックダムだったのか』に続き、同じようなテーマではあるのですが、『ブックダムの1作目に決めた理由』という少し違った角度から記したいと思います。 点と点が線になった感覚 偶然話をいただいた倉野さんの企画。 そして倉野さんがブックダムを選んでくださったこと。 この現実を解釈しようとしたとき、自分の過去にタイムスリップしていました。そしてスティーブ・ジョブズ氏の名言さながらの、今日に至るまでにあった様々な点が、一本の線のようにつながった感覚があっ

【ブックダム第5期】新たな"はじまり"

2023年12月1日。 ブックダムは創業から4周年が経ち、新たな期を迎えました。 振り返ると、前期である第4期は、ブックダムとして地面に根を張り続けた1年だったと感じています。 経営視点では理想と現実の乖離に苦しみ、もがき続けた1年でもありました。無論、いかなる結果であろうとも、その結果をどう解釈するかも、責任は100%わたしに委ねられていることです。 そして、出版事業を開始することができ、間違いなくたしかな一歩を踏み出せた1年でもありました。 家族、社員、お客さま、パー

読者の未来をめくる日々 P.19

言葉を通して読者にプラスのエネルギーを届ける側でありながら、 言葉によって奮い立たされ、また一歩前に踏み出すエネルギーをもらう瞬間は多い。 先日Xでこんなポストをしました。見城徹氏の言葉は、表紙を開いてすぐにデカデカとあります。 何を求めているのか。何を実現したいのか。何を課題と感じているのか。そしてそれはなぜなのか。大切にしている言葉にその人の状態が映し出されますが、今のわたしは"熱狂"の中に身を置いておきたいようです。 そしてもうひとつ。他の言葉と比べて大きく記して

【#3.日本×アメリカをつなぐ取材】『踏み出す一歩』ができるまで

『踏み出す一歩 そして僕は夢を追いかけた』が発売になり、早いもので1か月が経ちました。 わたしたちの定めるゴールまではまだまだ道半ばですが、読者の方からたくさんの励みになる声をいただいています。 今回はこの本ができるまでのストーリーを綴る第3回目。 ブックダムで発刊することが決まり、いよいよ製作が開始されたのは今年の2月24日のことでした。 日本は朝。アメリカは夜。 当然のことながら日本と倉野さんのいるアメリカとの間には距離と時間の壁があります。 オンラインでの取材と打

読者の未来をめくる日々 P.18

年末が近づくに連れて時は急ぎ足になっています。 間違いないです。今日も1日おつかれさまでした! 地味に地道に確実に 本日はプロデュースしている著者様とマーケ会議。 書籍『売るための努力ほど、無駄なものはない!』が11/28に発売を迎えます。発売は自由国民社様から。 発売前の情報拡散、購入促進は初動をつくるうえで大切です。 本日の会議では以下のポイントを最終確認。 ポイントとなる考え方は「言われなくてもわかるよ!」ということばかりです。でもいざとなると、抜け落ちてしまう

読者の未来をめくる日々 P.17

こんばんは!3連休もあっという間でしたね。 今宵は阪神タイガースが38年ぶりの日本一!という話題でネットニュースやSNSが盛り上がってます。 阪神タイガース関係者のみなさま。そしてファンのみなさま。おめでとうございます! 16年の時を経て 先週金曜日に、スポニチの記者さんとお会いする時間がありました。 実は私、16年前にスポニチさんの入社試験を受けたことがあります。 スポーツが大好きで、スポーツに携わる仕事がしたくて、スポーツ新聞社で働きたい!という安直な理由でしたが・

読者の未来をめくる日々 P.16

こんばんは。早いもので2023年も残すところ2ヶ月ですね。 ついこの間「明けましておめでとう」なんて言っていたのもつかの間、「今年もありがとうございました」と言っている未来がすぐそこまで。 広報とは経営である 昨日のことにも少し触れます。広報担当"りえさん"こと大谷と1ON1。 広報でありながら「社長の右腕」という存在を担い、「ブックダムの花」として日々真剣に仕事に向き合う姿勢には、立場関係なく学ぶことばかりで大きな支えになっています。 私にとって、そしてブックダムにとっ

読者の未来をめくる日々 vol.15

前回のvol.14で綴ったMさんとお会いしたとき、「営業」に関する話は深くまで及びました。 2人の場合は「書店営業」というニッチな領域の文脈の上ですが、Mさんの営業に対する考え方は大変学びになりましたし、シンプルだけど容易にできないことをごく自然にされていらっしゃるな、と感じたので少し掘り下げてみます。 書店の入口をまたげなかった過去 Mさんは営業を始めた当初、書店の入口まで足が向くものの、恐怖や不安でそこから一歩を踏み出せなかった時期があったそうです。 書店員の方に話し

読者の未来をめくる日々 vol.14

出逢いとは偶然か必然か。 断言などできるはずもないですが、「すべてを必然だと思える生き方をする」とだけ決めています。 きっかけはホームページから とある日、メッセンジャーに1通のメッセージが届きました。 「先日、たまたま御社のホームページを目にしまして、素晴らしい経営理念に感銘してご連絡させていただきました」 メッセージの贈り主は書籍をシュリンクする機械メーカーで営業に従事されているMさん。 メッセージには、本や書店に対する想い。これからどのような活動をしていきたいか

読者の未来をめくる日々 vol.13

この世は諸行無常といいますが、マーケティングのトレンドも刻一刻と変化していますよね。 追いかけるだけで一苦労ですが、さまざまな業界・業種の経営者の方が著者になられるケースも多いので、最低限の共通言語をもってコミュニケーションをとっていくために日々必死こいてインプットしています。 生はめちゃくちゃカッコイイ B to B セールス界隈で著名なお二人が登壇するイベントに参加してきました。 そのお二人とはセレブリックスの今井晶也さんとCross Borderの小笠原羽恭さん。

読者の未来をめくる日々 vol.12

どれほど自分たちが「良い!」と思っている本だとしても、読者に認知されて手にとっていただかないことには、商業的観点で自己満足に終わってしまう。 であるからして、出版社は「手にとっていただくきっかけ」を作りつづける必要があります。その手段は無数にあるように思えて、押さえておくツボはそれほど多くはありません。 パブリシティの効果 出版界隈でもよく使われる「パブリシティ」とは、一般的に「メディアでの露出・掲載」を指します。広告とひと括りにされがちではありますが、あくまでメディアが

読者の未来をめくる日々 vol.11

9月11日。 この日を迎えると2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件を思い出す人も多いのではないでしょうか。 12年前のあのとき。ビルが崩落していく模様がリアルタイムで流れるテレビの前で、父と一緒に釘づけになっていました。でも正直、何が起こっているのか、それがどのような意味を持つのか、理解できていなかったと思います。 あれから12年。歳を重ね、それなりに経験を重ねてきたことで、当時より年々と事の重大さが認識できていくような感覚があります。 とはいえ、それは無責任な「想像