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【35冊目】いたいコンサル、すごいコンサル: 究極の参謀を見抜く「10の質問」

ジャンル:コンサル
読了時間:3時間
刺さり度:★★★★☆


心に残った文TOP3

大事なポイントは100個もない。大事な戦略はA4の紙一枚に箇条書きで整理できるくらいに、簡潔にまとめられているべきである。それができていないのは、要は頭がとっちらかって整理されていない、枝葉を削いだ本当に大事なことがわかっていない、優先度の高い施策が何かが分かっていない、その証拠と言わざる得ない。

能書きではなく「アクション」至上主義か?
業績改善を目指す場合、以下のようなフローで考え方を整理する。
①業務フローを分解し、数段階のファネルにする
②各ファネルで梃入れできることを書き出す
KPI数値化:現場のアクションを書き出す
④KPI数値化:中間指標を書き出す
⑤KPI数値化:財務成果を書き出す

「定石」を身につけたコンサルタントに質問をすると、以下のような回答が返ってくるだろう。
「新規事業の成功確率は、本業で培ったものをどの程度『共有』して使えるかによって大きく変わってきます。本業と新規事業との間の共有度合いは『顧客・コスト・チャネル・ケイパビリティ・競合』5つの観点から考える必要があります」



一言コメント

耳が痛い話が多い。コンサルとして一人前になるなら当たり前の基準としてやらなければいけないことの網羅。

たとえば、業界構造を相関図ではなく「流れ」で理解すること。なぜ変化が起こったのかの洞察、今後どうなるかの予測を「この程度は必要条件」として行っているのがコンサル。あるいは、業界プレイヤーをベンチマークする際には、シェアと利益率の相関をプロットして位置関係を捉える。あるいは、初日に7割正解の仮説を描く。その仮説はA4一枚で収める。以下事例。

成長戦略
①過去の簡潔な振り返り
②今後に向けた問題提起とその理由
 →プロフィットプールの今後を予測した上でギャップを指摘
③施策提言
 →市場浸透策、競合製品への対抗策、プロモーション強化策等
④期待効果

本社の効率化
①課題提起と期待効果
②具体的な効率化策
 →管理部門のスリム化、人員の適正化、外注化、業務プロセスの簡素化等
③施策実施上の留意点
 →キーパーソンの巻き込み、十分なコミュニケーション等
④当提言の意義

たまに読んで襟を正したい。あるいは自分がどこまでコンサルとして成長できているか確認するためにチェックしたい。

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