Boojil / ブージル / アーティスト / 絵本作家 / 二児の母

アーティスト、絵本作家。絵の仕事の傍ら、東京練馬区にある築70年の大型古民家をリノベー…

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アーティスト、絵本作家。絵の仕事の傍ら、東京練馬区にある築70年の大型古民家をリノベーションしたイベントスペース「東京おかっぱちゃんハウス」を夫婦で運営しています。6歳と2歳の男の子がいます。主にnoteでは「仕事と家族」をテーマにこれまでのこと、これからのことを書いていきます。

最近の記事

赤ん坊は風呂場で産まれた vol.5

助産所の風呂場の浴槽で産まれた赤ん坊。元気な男の子、ちょうど3000g。 助産師の渡辺さんが浴槽からすくい上げ、身体をやわらかなタオルで包んでくれた。 へとへとになった身体で浴槽にしばらく浸かったまま、脱力してしばらく動けなかった。 産まれた直後に安堵から涙と笑いが同時に溢れてくる。 「あぁーーーーーーーーーーーーーよかったぁ。産まれたぁ・・・」 わたしは、おうおう泣いた。 風呂場で夫と長男も産まれるところをしっかり見ていた。 かすかに夫が「頑張れ!頑張れ!

    • 赤ん坊は風呂場で産まれた vol.4

      陣痛がきてから約30分後に助産所に到着。 キリキリと痛む陣痛に耐えながら、助産師の渡辺さんに支えられ、わたしはお産をする小さな和室に移動した。 いつも通り、清潔に整えられた布団がひと組、敷いてある。 ー ここで赤ん坊を生むんだな、よし・・・もう頑張るしかない ー 「ここは私たちに任せてちょうだい」そう夫に告げて、助産師の渡辺さんは献身的にわたしをサポートしてくれた。夫と長男はすぐ隣の部屋に移り、わたしの様子を見守ることになった。 長男は少し不安そうな顔をしていて、夫

      • 赤ん坊は風呂場で産まれた vol.3

        出産予定日まで、あと2週間と迫った。 臨月のお腹はこれ以上ないくらいに膨れ上がり、まるで割れる寸前のパンパンに膨らんだ水風船のよう。もちろんずっしり重たい。 一人目で経験したはずのこの動きの鈍さは、二人目ともなれば年齢もその分重ねているわけで、足腰痛いし、さらに重たく感じた。 身体の変化は著しいが、心の変化も少しはあった。 こどもがひとりから、ふたりになるのだから、楽しみでもあるけれど生まれたあとの生活はどう変わっていくのだろう。 これまでも育児と仕事の両立は簡単な

        • 赤ん坊は風呂場で産まれた vol.2

          わたしがお産でお世話になる、石神井にある「つむぎ助産所」助産師の渡辺さんはとても気さくで、いろんな話ができる人だ。 子育ての相談、妊娠中の悩み、夫婦の問題など、わたしがお話ししたことをしっかりと目を見て聞いてくれる。あぁした方がいいとか、こうした方がいいとか、そういう言い方はせずに、「自分もそういうことあったなぁ。」なんて失敗談を語ってくれたりする。どんな話題にも寄り添ってくれる、彼女の対応はどれも心地が良かった。 妊婦という生き物は、すぐに不安を抱え込む。 妊娠してか

        マガジン

        • ごあいさつ
          1本
        • 家族のかたち
          4本

        記事

          赤ん坊は風呂場で産まれた vol.1

          ちょうど1年前の春。 わたしは小さな助産所で赤ん坊を産んだ。 これが想像していたよりもはるかに素晴らしい体験だったので、命の誕生について、わたしの体験した世界を言葉にして残しておきたいと思う。 いま、テレビをつければ耳を塞ぎたくなるようなニュースがずらっと掲げられ、わたしは「この死にたくなるような日本はなんだ!」と腹が立ってくる。 なんのために生まれてきたのか。自ら死を選ぶために私たちはこの世界を生きているのではない。 命の誕生は、希望に満ち溢れている。何者でもない

          家族 と 仕事 のかたち

          こんにちは。Boojil(ブージル)と申します。 初めましての方もいらっしゃると思うのでご挨拶を。 わたしはイラストレーター、絵本作家として活動をしています。 19歳でこの仕事をスタートしました。 現在、36歳。絵を生業として、16年。 その傍ら東京練馬区にある築70年の大型古民家で「東京おかっぱちゃんハウス」というイベントスペースを夫婦で運営しています。 また、二児の母でもあります。 「自分の好きな仕事をして、生きていく。」 これがわたしの人生のテーマです。