赤帯/ブギーアイドル往復書簡

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赤帯/ブギーアイドル往復書簡

ブギーアイドルと赤帯の往復書簡のためのアカウントです。https://twitter.com/Boogie_idol https://twitter.com/aka_obi 題字デザイン:スレンテンノイ https://twitter.com/Sleng_Teng_Neu

最近の記事

第五信 Joep Bevingの四分音符

<ブギーアイドルから赤帯への手紙>
 「だまされる」というのは、一度熱狂させられ、そのあとで冷静になってみると、何で熱狂したのか自分でもわからないからである。(『カラヤン』 吉田秀和 河出書房 2019年 p.19) 振り返りの振り返り 2021年7月1日ですが明けましておめでとうございます。1月11日に誕生日を迎え37歳になりました。元GAROの日高富明さんより長生きしてしまったという実感が全く湧かないまま時間が過ぎて行きます。これから先の僕の人生で「一人で行くさ」「地

    • 第四信 渋沢栄一がニッコリ笑えば楽になる

      <ブギーアイドルから赤帯への手紙>
 謎かけされたまま第二信を書いた十月中旬はイレギュラー尽くしな2020年の中でも特にイレギュラーな時期だった為、落ち着いた精神状態で返信を書くのは今回がはじめてです。また『ニューエイジ・ミュージック・ディスクガイド』(DU BOOKS 2020年)にまつわる”買い手”と”聴き手”の埋まらない溝に対するイライラがある程度おさまった為、なかなかエネルギーの発散先が見えない状態が続き今回も返信に約一ヶ月かかってしまいました。並行して制作を行なっ

      • 第三信 他人と他人

        <赤帯からブギーアイドルへの手紙> 君のいうすべてのことは君について語る――奇妙にも、特に君が他人について語る時に。(「邪念その他」『ヴァレリー全集4』佐々木明・清水徹訳、筑摩書房、1968年、p. 164) 書き出しを決めては放棄し、決めてはまた新たに書き出したことで、この返信は第一信以上に断片的、かつ部分部分で書き方も密度もバラバラです。第二信を渡り歩くように書いたので、任意な拾い読みこそふさわしいとも思います。渡り歩き、と言えど綱渡り。ブギーアイドルさんの駆け抜ける

        • 第二信 悪意なく地球一周する人

          <ブギーアイドルから赤帯への手紙> こんばんにゃ「こんばんにゃ」 「とうとう始まってしまいましたですね」 というのは1987年7月18日から7月19日の間にフジテレビ系列で放送された『FNSスーパースペシャル 一億人のテレビ夢列島』におけるタモリさん、明石家さんまさんの第一声です。後に「27時間」と称されるお祭りがついに途切れてしまった2020年にこのような企画が立ち上がり赤帯さんとやり取りできることは大変光栄です。そして素晴らしいヘッダー画像を描いてくださったスレンテン

        第五信 Joep Bevingの四分音符

          第一信 1990年代から1990年代へ

          <赤帯からブギーアイドルへの手紙> ブギーアイドルさん、これまでも高円寺で顔をあわせたさい挨拶を交わさせていただいたことは何度かありますし、ネットの片隅でコメントを投げあったこともあるけれど、こうして時間をさいて話しかけるのは初めてになります。そしてこれからさらに、時間がかかることになるでしょう。ようやく、一通目をお届けします。 世紀末の「鈍い」残滓まずはノスタルジアを少々。 八月も折り返したころある日の夕方、新宿から渋谷へ向かう用事あり、山手線の乗車人数もほどほどな車両

          第一信 1990年代から1990年代へ