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【詩】雨風

田畑に身を置いている時に
大雨と強い風に出くわす

一瞬にして体はびしょ濡れになり
強い風が私の体を冷やす

私は急いで物置小屋の中に逃げ込み
雨の様子を伺う

トタンに雨が激しく打ちつけ
雨は右へ左へ斜線を描く

まるで古代の人が
羅生門の中で見ていた風景のよう

自然は我々を甘やかしてくれない

あの中にいたらゆっくりといのちを
奪われるだろうという

確かなイメージ

雨風から身を守る
その言葉の大切さ

この物置小屋の存在の
ありがたさ

いのちが繋がったという小さな安堵

我々は意識せず
この小さな安堵を繰り返し
いのちをつなげ
永らえているのだ

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