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未来の組織づくりについて考えよう〜ホラクラシーとその可能性〜に参加しました

こんばんわ。
ちょっと面白そうなセミナーを見つけたので参加しました。
株式会社yamanecoでアジャイルコーチをされている田中 亮さんの講演。

ホラクラシーの事前知識ゼロで視聴してしまい、話についていくのが精いっぱいでしたが新たな気づきもあったので記録に残します。
けっこうこみいった内容になっているので(私調べ)、詳細はスライドでご確認ください。今日仕入れたばかりの付け焼刃の知識で、いつも以上に浅い考察になっています・・・

導入・とある会議

Facilitator, Circle Lead, Role memberと呼ばれるメンバーが、空席のSecretary任命選挙をしている。記名投票し、とある新人が仮当選したところで反論ラウンド。
Facilitatorが「反論テストをしましょう!」ともちかけ、反論者に以下を質問していく。反論した人の答えが後者であれば、意見は無効とされる。

  • 提案はマイナスの被害がある?or必要ない?不完全?

  • 提案はあなたの役割を制限する?orほかの役割もしくは全体を助けようとしている?

  • 提案による被害は必ず起きる?or予想している?

    • 被害は対処する間もなく起きる?orいつでも話し合える前提で安全?

(感想)反論に対する妥当性を検査しているのかな?

ホラクラシーとは

いったん導入は伏線で、ホラクラシーについての説明。

概要

2007年にブライアン・ロバートソンによって提唱された。主にヨーロッパでの導入が多く、次いでアジア。ホラクラシーコーチor企業の数は日本は3
ホラクラシー憲章」という、スクラムでいうスクラムガイドのようなものがある。ただしスクラムガイドよりももっと細かく規定されていて、ガイドというよりルールブック。必ず守らないといけないもの。

インテグラル理論

似たものにティール組織があるが、その背景にあるインテグラル理論がホラクラシーに近い。インテグラル理論では発達を「自己中心性の減少」と定義しており、自他への理解が深まると発達が進む。
発達には様々な視点(レベル、ライン、ステートなど)があるがこの講演では「レベル」に注視。

ティール組織とそれ以外

レッド、アンバー、オレンジ、グリーンは互いに尊重することができない。グリーンな組織(多様性を重んじ、対話とあたたかな感情を好む)でレッド(衝動的で自己中心的)なふるまいをすると排除の感情が働く。ティールではレッド、アンバー、オレンジ、グリーンすべてを統合し共存することができる。

(感想)
単純にレッドからレベルアップした先としてのティールを想像していたけど、層として違うというのは知りませんでした。ティールにいくにはすべてのミームを経験する必要があるというのも、子供がイヤイヤ期や反抗期を経験して成長するイメージを持ちました。
亮さんの「安心してレッドでいられる」という言葉がかなりわかりやすかった。

ホラクラシーの導入

なぜホラクラシー

Greenの組織で成熟が進むと、多様な対話や合議制が度重なり合意形成に時間がかかったり反論が出なくなった。到達したときに不協和が発生。生まれた差異を「統合」して、Green(一層)からTeal(二層)にむかう。

(感想)
Greenだと反論恐怖症になるの?多様性=異なる意見も尊重するイメージだったので意外。過度な合議制は肥大化したスクラムチームでは割と発生しそうだなーっと思いました。

ホラクラシーの実践

ホラクラシー憲章の説明はほぼついていけていませんでしたw詳しく知りたい方はぜひスライドか、ホラクラシー憲章の本文をお読みください。

ロール(ホラクラシーの最小構成単位)を内部に複数もつものをサークルと呼び、サークル内でもやもややひずみがたまるとタクティカルミーティングというMTGで解消を試みる。そこで解消できなかったり、ロールが不在化したときは組織構造の変更を行うためのガバナンスミーティングを行う。
本セッションでは「ロール」と呼ばれる組織構造に焦点があたっていたので、高速に合意を得られるコンセントのアプローチをとる。これが冒頭の会議シーンである。

どんな効果があったか

自分たちのことを自分たちの中で決定できるようになったので、特定の役割(社長など組織の責任者)への依存が解消された。トップの知らないところで知らない間に決定がなされ、それがうまく機能している。
反論が発生しても、テストで検査されるので反論する側もされる側も気軽に受け入れられるようになり、議論も活発に。
ロール(組織構造などの明確な部分)が解決したので、ソウル(その他の人間的な部分。エンゲージメントとか?)での課題が表れ始めた。

感想、気づき

風潮的に多くの日本企業はいわゆるGreen組織を目指しているけれど、どのレベルにおいても成熟するとひずみが生まれるというのはまさに人間の成長期のようで面白いなと感じました。ちょうど息子の反抗期に悩まされていたときに先生に「成長の発達段階です」と説明されたのを思い出した。

GreenとTealって何が違うんだろう?は疑問に思っていたので、解消されてちょっとすっきりしました。大きな組織の中に完全に独立した小集団がたくさん存在している状態は、エッジシステムを連想しました。

役割を厳格に明確化することについて割と意見が分かれていましたが、個人的にはあまり違和感はありませんでした。おそらくセッション内のタクティカルミーティングで都度パーパスやアカウンタビリティに沿って決定がくだされていたからかな?と思います。

スライドのミーティング例だけ見ていると、まるでAI同志の会話のようだとも感じました。ロールとソウルの説明もあった通り、ホラクラシー憲章の中で人間の感情をどう扱っていくのかは気になりました!

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