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未来の不安を憂うことには何の意味もない

そんなこと言われいでも分かっとるわい!でもさ…って感じだと思うのですが、自戒を込めてちょっと書き連ねておきます。

病気になってから改めて思いましたが、ゲッターズ飯田っていいこと言いますね(上から)。ちなみにゲッターズ飯田のTwitterをフォローし始めたきっかけは、こちらのツイート。

突然の白血病発覚に戸惑いながらも粛々と入院や治療を受け入れてきた身にとって、大変励みになる言葉でした。そう、私、運いいから。

入院した日に、先生に言われました。「いつ脳内出血するかもわからない状態です」「ほっといたら2〜3ヶ月で死に至る病気です」「幸い他の臓器には異常がありませんでした」と。発見が早かったか遅かったかはわかりませんが、よく何もないままで入院までこぎつけた、私。運、いい!

こんな運のいい私ですが、不安に襲われることはあります。人間だもの。

白血病の五年生存率をネットや書物でふと目にしてしまったり、同じ病気に苦しむ人たちのSNSでの叫びを見たり、先生に"予後が悪い遺伝子変異がある"と言われたり…。骨髄移植のリスクを全部説明された時は、さすがにビビりました。リスクは全部説明しないといけないのが医療者の勤め。わかっちゃいるけど、羅列されるヘビーなワードに「え、これ、全部、起きちゃうの!?」と思わされそうになる。

不安を先取りしても何の意味もない。

そんなことは今までもずっと分かっていたことですが、不安になっちゃう。人間だもの。

骨髄移植への不安がどうしても拭えない。そんな日が何日か続いたので、移植コーディネーター兼看護師(激務ですね!)の方が部屋に来てくれた時に聞いてみました。この気持ちどう処理しましょうと。

「そうですね、全部が全部症状として出るわけじゃないし、人によって様々だから、どの症状が出るかはやってみないとわからないのが正直なところ。案外ケロッとしてる人もいる。移植後に酸素バッグを引きずって生活している人は私が見てきた中では一人だけだけど、確率が低いとは言っても、そうなるかどうかは分からない」

これが案外腑に落ちまして、あゝ努力してどうにかなるものでもなし、考えるだけ損だと思いました。"腕立て伏せを100回できる筋力を備えれば、副作用の発出確率は減りますよ"とか"毎日瞑想してたらこの副作用は出ませんよ"とか、努力してどうにかなるもんなら全部やります。でも、そうじゃない。だったら起きてもない悪い未来を考えることには何の意味もない。むしろ悪影響。

一瞬不安に囚われるのは仕方ない。人間だもの(しつこい)。でも不安や恐怖をベースに生きるのはもったいない。全然楽しくない。不安だから、怖いから、ワーストケースをシミュレーションしてリスクマネジメントするのはいいと思います。覚悟を決めるのもいいと思う。でもそっちに引っ張られてはいけない。そこに長く留まっては身体に毒。

観念的に言うと、不安や恐怖をベースに動くとより高い頻度でネガティブを経験するし、愛や希望、信頼をベースに動くとより早く願望が実現するもの。引き寄せの法則とかもそういうやつでしょ。知らんけど。

脳科学的な角度で言うと、脳は実際に起こっていることと頭で考えていることの違いが区別できないと言います。

てことはですよ、悪いイメージばかりしてたらすでにそれが起きてるかのように心身が感じちゃうってことですよね。逆に言えば、いいイメージをしていたら仮想空間とは言えども、脳は幸せなことが起きたと勘違いして心身に良い影響が出るということ。脳内で筋トレをイメージするだけで実際の筋肉量が増えたという研究結果もあります。トップアスリートはだからイメージトレーニングを大事にしているのであるなぁ。

今の自分にできることをやる。

私で言えば、①治癒して快活に過ごす自分をイメージする、②退院したらやりたいことをありありと描く、③身体を清潔に保つ、④ごはんを残さず食べる、⑤できる時はラジオ体操と踏み台昇降をする(踏み台をAmazonで買って持ち込んでます)、⑥よく笑う、⑦細かな症状を医療者に全部伝える。

書き出したら案外いっぱいあったけど、こんな感じでやっていこうと思う2022年であります。

不安に襲われる夜があるのは仕方ない、そんな自分も受け止める。でもそこに長くは留まらない。喜び、愛、感謝、信頼、希望をベースに生きよう、せっかくなんで。



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