医療従事者にもキャリアコンサルティングの機会を。

医療系人材紹介エージェントとして
医療業界の片隅におります。

医師・看護師・医療従事者の
転職活動をサポートしている中で、
感じていたのは、
・国家資格取得者であっても、
 自分のキャリアは自分で考える癖をつけること

・人の定着化に組織が力をいれれば良いのに
ということでした。

先般、厚生労働省
キャリア形成視線室長のお話を伺う機会があり、
国が進める【これからの流れ】を
把握できましたので、
ご紹介します。

■  職業能力開発促進法

昭和44年に施行。

Wikipediaによりますと、
職業訓練や職業能力検定を行い、
労働者の地位向上を目的とする
が主な内容になります。

私たちに関係する処を
抜粋していきますと、
下記になります。

第3条では、
要約すると、
労働者自ら自分自身のキャリアを考え
自分ごとでキャリアを形成していくことが大事。

第4条では、
労働者に対して
キャリア形成に関する
事業主の責務を規定。

第10条では、
労働者がキャリアコンサルティングを受けるのを、
雇用側は努めなければならない。


ざっくりまとめますと、
キャリア形成に関する事業主の責務を規定し、
・個人が自分ごととして、自分のキャリアを考えること。
・個人が自立的なキャリアを形成することが出来る環境を、企業が整える。
・キャリアコンサルティングを受ける機会の確保。

といったことが書かれています。

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PexelsのClive Kimによる写真

■  私たちをとりまく働く環境

・少子高齢化
・労働人口の減少
・AIなどのテクノロジーの進展
・人材の確保
・人生100年時代の職業生涯の長期化
・働き方改革
サラーっとあげても、
これだけでてきます。

2021年4月の今でさえ
COVID-19の影響で
離職者や退職者が
後を絶たない医療業界で
働く人が確保できていくのか?

東京女子医大で
医師100人超が退職
というニュースも
記憶に新しいので、
医療業界大丈夫か?と
思ってしまいます。

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Pexelsのmali maederによる写真

■  企業が取り組んでいること。

ちょっと医療業界から離れ、
働く人を雇用している企業をみていきます。

現在、企業が取り組んでいることは、
“人材の定着化”です。

自分たちの想いに共感して
入ってきた人材が
簡単に辞めない様に、
手を変え品を変え
対策を講じています。

例えばですが、
(入社前)
・情報発信の質の担保
 例:企業理念に共感する人の応募を促す為の人材募集サイト
   入職後のギャップを減らす為
   働き方がイメージできる様な工夫
   入社後のキャリアを思い描ける工夫
   入社後の支援体制
(入社後)
・働きやすい環境の整備
例:長時間残業の是正
  ハラスメント防止対策
・メンター制度
 例:性質が似た様な先輩をつけ
   話しやすい環境を作る
・1on1 面談 ・資格取得支援体制

ザーッと書き出すと、
医療業界も
結構同じ様な対策をしてるよね~と
思われる方もいるかと思います。

確かに、
ネーベン・オーベンや、
プリセプティ・プリセプターがあります。

同じ様な仕組みでも
医療業界の場合、
仕事を覚える、
業務を覚える要素が
強すぎる気がしています。

企業は、
社員の定着化を目指し、
社員が心地よく働ける環境を
物理的にも、
心理的にも作りだそうと努めています。

働く人が
“心地よく働ける環境”を整えることを
医療業界は、取り入れていく時期に
来ていると思います。

では、どんな対応をしていけばしょうか?

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PexelsのBelle Coによる写真

■  職員がキャリアコンサルティングを受ける機会の確保。

医療従事者の方は、
患者さんや利用者さんからの話を聞くのが、
上手です。

ですが、ご自身のことを話すのは、
あまり上手ではないのかな?と
医療従事者からの相談を受けて感じています。

傾聴はバッチリ!ですが、
自己開示は、ちょっと下手かなと。

誰かに相談したくても
周囲の人は皆多忙なので、
自分のことで、
相手の時間を奪ってしまうのはどうかな?

とか、
色々考えてしまうのは、
職業病でもあるかと思います。

だからこそ、
思いきって外部のプロの手を借りて、
職員のキャリアコンサルティングを受ける機会を
作ってみては如何ですか?

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PexelsのSunsetonedによる写真

■  心地よく働ける環境を整える

雇用側=医療機関側が、
職員にキャリアコンサルティングを受ける機会を設ける。

外部のプロの手を借りれば、
職員の心理的安全面は守られます。


職員がキャリアコンサルティングを受ける中で、
自分のキャリア形成について考えたり、
一緒に働く人々の考え方に想いを馳せたり、
自分の中に気付きが生まれる機会が増します。

そして、
自分を振り返る機会にもなります。

自己理解が進めば、
他者との関係性にも目を向けられ、
コミュニケーションの取り方を工夫をし、
相互理解が進みます。

ここで大切なのは、
医療機関が、職員のことを思って
“心地よく働ける環境を整える”
努力をしているんだよ
ということが周知され、
職員に認識されることが大切です。

職員自身が、自分たちが大事にされている
という認識があるのと、ないのとでは
人の定着化は変わってきます。

医療系人材紹介エージェントとして、
医師・看護師・医療従事者の相談にのっていて思うのは、
国家資格取得者は、自分のキャリア形成も大切に思っているが、
“心地よく働ける環境”をキャリア云々よりも
切実に欲しているということ。

ですので、
心地よく働ける環境を整えることは、
人の定着化に繋り、経営の安定にも繋がります。

COVID-19で
医療機関は
大変なことになっている。
その辺りは、
重々承知しております。

ですが、
“医療機関は【人】で出来ています。”

是非、この機会に
国が進める【これからの流れ】にのり
“心地よく働ける環境を整える”
という方向に舵取りをとってみませんか?

*ちょっとDEPOCが取り組んでいる話をきいてみたいな~という方は、
 コチラから、梅澤指定でご連絡頂ければ嬉しいです(^-^)。



医療系人材紹介エージェント。日々、医師や看護師さんとお目にかかり、思うことや、自分がお邪魔して、こちらに人材を紹介したいな~と思う、医療機関さんが募集している人材情報を掲載していきます。あとは、自分の趣味のダイビングのことも書いて参ります。医療系で海好きの人と繋がりたいです。