【詩】戦国チック

戦国チックな感情のむき出し
あらわになった夕立の秘密
遊びほうけて暮らすカラス共
ほら見ろ
あれが俗に言う孤独というやつだ

僕は君の孤独を食べる
むしゃむしゃと
君がもう泣いてしまわぬように

近頃の大人は
孤独を感じたって
部屋の片隅で膝を抱えたりなんかしない
孤独と文字を変換するより先に
いつだって誰かと繋がっていたいのさ
孤独な思いをしているのは
君たちだけなんだ

僕は君の孤独を食べる
むしゃむしゃと
君がもう泣いてしまわぬように

たとえば一円を落としたとして
そのアルミニウムを必死に探すのか
仮に一万円だったらどうだろう
失いたくないものは
いつだってその価値に比例する
僕たちが君を失うというのは
そういうことなんだ
君には換算できない価値がある

僕は君の孤独を食べる
むしゃむしゃと
君がもう泣いてしまわぬように

戦国チックな感情をむき出せ
川原に立った勇敢な君よ
遊びほうけて暮らすカラス共に
ここ一番の槍を突き刺せ
足軽が大将首を取った時代
ほら見ろ
あれが僕の言う孤高というやつだ

僕は君の孤独を食べる
むしゃむしゃと
君がもう泣いてしまわぬように

そう、それが武者震いというやつさ