鵜沼豊

自然科学カフェ主催 http://naturesciencecafe.blog.fc2.com

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    最近の記事

    宇宙の大きさは無限か有限か

    上の図は宇宙の始まりから膨張によって宇宙が広がっていく様子を表したよく目にする図ですが、勘違いを生じやすい図とも言えます。宇宙が一点から始まり、有限の大きさで黒い背景の中に広がっていくように描かれてます。宇宙が膨張していることは既に常識となっていますが、この図は「宇宙全体」の様子ではなく我々が「観測できる宇宙」が時間と共に広がっている様子を表しているものだそうです。「観測できる宇宙」と「宇宙全体」は違うのでしょうか。 よく宇宙の膨張は風船の膨張に例えられますが、風船が膨

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      • 最新科学における分かり易いけど問題のある解説

        ①ヒッグス場が素粒子に質量を与る ②ブラックホールは蒸発する これら自体は嘘ではありません。問題はどうしてそうなるのかという説明が難しいので易しく説明して嘘が入るのです。私も完全に理解しているわけではありません。理解してないものが専門家の解説を嘘つき呼ばわりするのはおかしいですね。はい、すみません。 ところで、二つともニュースにも取り上げられ一般の関心も高い物理現象です。関心の高い理由は、 ①は2013年にスイスのCERN研究所でヒッグス粒子の発見が発表され、同年に提唱者

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        • 「意識」という映画を見る物理的存在の脳

          お母さんは赤ちゃんにレモンを舐めさせてみた。 赤ちゃんは思いっきり顔をしかめて泣きそうになった。お母さんは笑ってそのレモンを取り上げ自分の口に近づけた。それを見て赤ちゃんは心配そうな顔をし、お母さんが口に入れた瞬間に顔をしかめてやはり泣きそうになった。しかし直ぐに目を見開いて驚いた顔をした。お母さんがレモンを美味しそうに食べてしまったから。 レモンを口に入れ顔をしかめるのは物理的反応。お母さんがレモンを舐めるのを見て顔をしかめるのもミラー細胞による物理的反応。しかしその物

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          • エレガントな解答

            「大学への数学」という雑誌をご存知ですか。多分今でも発行されている大学受験のための数学学習の雑誌です。もう50年も前になりますが高校生時代にたまに読んでいました。なかなかユニークな執筆者もいて、ロックミュージック を題材にして数学的な考え方を面白おかしく伝える先生もいました。読者から受験技術に絞って教えて欲しいとクレームが入り、編集部の意向か内容が大人しくなると、それに抗議する読者との間で読者欄で論争が起きるなんてこともありました。 この雑誌に「エレガントな解答を求む」とい

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            「ひもは何でできているのですか?」

            ここで「ひも」とは「超ひも理論」学術的には「超弦理論」と呼ばれている理論に登場する「ひも」です。ここで超弦理論を詳しく説明するつもりはありませんし、説明できる知識がないというのが正直なところです。まあ超簡単に言われていることをお伝えすると、電子やニュートリノ、光子と言った素粒子は点ではなく1次元の「ひも」でできているという理論です。素粒子が点でできているとした理論における矛盾や困難を解決できると期待されています。実は以下の議論は「点」であるか「ひも」であるかに関係のない話なの

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            ガラス箱に入ったシュレディンガーの猫は絶対に死なない?

            シュレディンガーの猫という思考実験をご存知だと思いますが一応説明すると。猫を殺すという現実には絶対に許されない実験ですが、思考実験なのでお許しを。死のトリガーを引くのは放射性同位元素です。放射性同位元素は放射線を放出して崩壊し別の元素に変わります。この元素の原子1個を用意します。原子が崩壊すると放射線を出し、検出器が反応します。検出器からの電気信号がハンマーを動かし青酸ガスの入った瓶を壊します。そばには猫がいてガスをすって死ぬという残酷な思考実験です。放射性同位元素にはご存知

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            「今」とは何か

            私が仕事で使っているオンラインのスケジュール表にはグループメンバーの1日の会議予定等が縦に並んでいます。横軸は時間ですが、そこを縦に貫いて一本の赤い線が引かれていて「今」の時刻を表しています。この赤い線は時間とともに右へつまり未来へ進んでいきます。宇宙の始まりに時間が始まり、宇宙の終わりに時間が終わるとして、この長大な時間軸に他の時間とは異なる特別な赤い線「今」があるのでしょうか。 アインシュタインの特殊相対性理論は人々に共通する「今」は厳密には無い、つまり空間的な場所が異

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