2024年上半期のアフリカスタートアップ資金調達の現状！

2024年7月17日 21:57

「Africa: The Big Deal」の最新レポートによると、アフリカのスタートアップ資金調達は、2024年上半期において大幅な減少を示し、合計で7億8,000万ドルとなりました。

この減少は、前年同期比で57％、2023年後半比で31％の減少を意味しています。

なおレポートによると、この資金調達の3分の2は株式調達によるもので、残りの3分の1は借入によるものでした。

この記事では、2024年上半期のアフリカにおける主要なスタートアップとその資金調達状況について紹介します。

ケニアが調達金額でトップに立つ

ケニアは2024年上半期のスタートアップ資金調達で2億4,400万ドルを集め、アフリカ全体の32％を占めました。

この成功により、ケニアはナイジェリアを抜いてトップの資金調達先となりました。

ケニアの「シリコン・サバンナ」として知られるナイロビのテックエコシステムは、特に輸送と物流分野で多くの投資を受けています。

ケニアの成功は、M-Kopaのようなスタートアップが貢献しています。

M-Kopaは、スマートフォンの所有を促進するためのローンを提供する企業で、DFCから5,100万ドルのローンを受け取りました。

また、ケニアは戦略的な位置にあり、東アフリカ市場へのゲートウェイとして機能し、隣接する東アフリカ諸国への拡大を目指す投資家にとって理想的な拠点となっています

ナイジェリアは1億7,200万ドルを調達し、アフリカ全体の23％を占めました。これは前年の14％からの大幅な回復を意味します。

フィンテック分野が主な資金調達先となっており、100万ドル以上を調達したスタートアップの数でもトップを維持しています

ナイジェリアのモビリティスタートアップMooveは、車両の収益ベースのファイナンスと金融サービスを提供しており、企業評価は7億5000万ドルに達しています。

また、ベナンのSpiroも注目されており、Afreximbankから5000万ドルのデットファシリティを調達しました。

西アフリカ全体では2億7,000万ドルの資金が調達され、そのうちの64％がナイジェリアによるものでした。ガーナは2,900万ドル、セネガルは1,100万ドルを調達しています。

エジプトは1億100万ドルを調達し、アフリカ全体の13％を占めました。これは前年の22％からの大幅な減少です。しかし、北アフリカ全体の87％の資金がエジプトに集中しています。

エジプトの主要な投資先には、エネルギーと水分野も含まれます。

南アフリカは8,500万ドルを調達し、アフリカ全体の11％を占めました。

南アフリカのスタートアップエコシステムも依然として強力であり、地域内の資金の98％を占めています。特にケープタウンやヨハネスブルグでのスタートアップ活動が活発です。

2024年上半期における女性創業者や女性リーダーのスタートアップへの資金調達は依然として少なく、全体の85％の資金が女性創業者のいない企業に、92％が男性CEOの企業に集中しました。

このようなジェンダーギャップは、アフリカのテックスタートアップエコシステムの課題として残されています

この期間中、いくつかのスタートアップは注目すべき成果を上げましたが、全体としては資金調達環境の厳しさが続いています。

投資家とスタートアップの双方がこの課題に直面しており、多くのスタートアップが閉鎖や評価の引き下げ、チームの大幅な削減を余儀なくされています。

これらのトレンドは、アフリカのスタートアップエコシステムが依然として成長と発展の機会を持っている一方で、重要な課題にも直面していることを示しています。

2024年下半期には、このトレンドがどのように変化するかが注目されます。

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