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新たなる勇者、現る【再掲載】

過去記事を編集して、再掲載しています。続きものですので、しばらくお付き合い下さいませ。

(ΦωΦ)猫写真は最新ですので、過去記事ですが写真だけでもお楽しみ下さい。

お年玉をもらって、ほくほくの冬休みも終わり、三学期がスタート。いよいよ一年生も終わりに近づいてきた。 

そんな頃、授業参観で子ども達が、この一年でがんばった事や、自分の得意技を披露する会が開かれた。一年生の各教室では、ほほえましい子ども達の成長を楽しみにした親たちが、教室一杯に詰めかけた。

わぁ~!いよいよ始まる~‼
パチパチ~!

始めのあいさつに先生はこう言った。

先生『今日はたくさんの保護者のみなさんに起こしいただき、ありがとうございます。実は私、数日前から風邪を引いてしまって、子ども達があまり練習できていません。上手くできない事もあると思いますが、暖かい目でご覧ください』

一瞬で、会場が凍りついた。

なぜって?!子ども達が発表するのは、それぞれの子ども達が一年間がんばってきたことの集大成や、得意技の披露だ。みんなそれぞれに一生懸命やってきたことを発表する。そんな会で、先生が風邪を引いてしまったから、できなくなる子はいなかった。だけど、この先生は、私が練習させないと、この子達は上手くできない。そう言うアピールをあえてし続けてしまったのだ。

セリフを書いたものを読み上げてから、なわとびの得意技発表に移ろうとした女の子には、

先生『それを読んでたらダメでしょ。覚えてないの?』

女の子が、あわてて原稿を置いて思い出そうとしたら、

先生『あーもういいわ。時間が無いから、読みなさい。ね。』

けん玉をやった男の子は、最後の難しい技に失敗してしまった。だけど、この子は諦めなかった。何度か挑戦して、まわりの大人達が固唾をのんで見守っていたその時、

先生『○○くん、失敗しちゃったね。ちょっと時間がないからもうやめようか?』
と、強制終了させかかった。

それでも、男の子はあと一回だけ。とお願いして、見事に大技を成し遂げた!

『うわぁ~!すご~い!』『○○くん、めっちゃやるなー!』『○○くん、やったー!』

子ども達が沸いた!
親達も、涙ぐみながら拍手喝采!

先生はもう気に入らない。その後もずっとダメ出し(無理矢理取って付けたようなもの)を繰り返す先生。

それとは裏腹に、成功をおさめていく子ども達。一輪車に乗る子、スピード計算をする子、昆虫の研究発表をする子、二人縄跳びをする子、どんどん子ども達は得意技を、得意気に披露した!一人また一人と勇者が現れた!子ども達は、先生に勝ったのだ!正に真の勇者だった!すごかった。もう親達は号泣していた。よくやってくれた!すごいよ。ものすごく良かったよ。みんな最高だった!そんな空気がクラスいっぱいに広がった。

うちの息子はこの日の為に何日もかけてレーシングカーの絵を描いて、観客の前で初お披露目をした。私にも制作中の絵は一度も見せてくれなかった。その時の実際の絵がこちら

立体的にとらえる技を磨いているのがよく分かる。この当時、毎日毎日めちゃくちゃたくさんの絵を描いていた。だから、スケッチブックや自由帳を山ほど買ってきて、好きなだけ絵を楽しんでもらっていた。

こんな、素晴らしい得意技の数々は、子ども達が一生懸命考えて、一生懸命取り組んだ。そう言う思いがいっぱいいっぱい詰まった宝箱のような会だった。

先生『今日はありがとうございました。子ども達は失敗も多く、お見苦しい点も多々ありましたが、みんな一生懸命やれました。おうちへ帰ったら、ぜひ誉めてあげてください』

親も子ども達も、全員がどん引いた。

さっきまでの盛り上がりが、一瞬で『さー』っと音を立てて引いていった。あまりの引き具合に、きっと全米が震撼していたに違いない。

『Why Japanese people !そんなの教育じゃないよ!』

厚切りジェイソンさんなら、そう言うに決まっている。この国では、そんなガラパゴス教師がまだいるのだ。

どうしても、この先生は『手柄』が欲しかったのだと思う。ダメ出しをすることが、教育だと思って疑わない。そんな世代もあったかもしれない。でも時代の流れは早い。彼女が欲しかった『手柄』は、もうそこには無かった。

どん引いた理由

ダメ出しは、もう時代に合わない
発表会当日にダメ出しするのは、発表する人に失礼
応援する気持ちが無いと会が盛り上がらない
子ども達の失敗を、見苦しいと言うマインドが、そもそもずれている。失敗は成功のもと。励ましたり応援したりする方が成功に近づく
子ども達の失敗を見苦しいと、子ども達の前で言う事はパワハラで、マウンティングをして子ども達を支配下に置こうとする気持ちの表れである
子ども達の失敗を見苦しいと、親達の前で言う事は、育てている親を否定し、見苦しい子どもを持っていると言う侮辱である
『帰ったら誉めてあげてください』
それは、親がこの場に居らず、先生だけが知っているエピソードを誉めてあげてほしいときに使うフレーズであって、全員が会場に居るときに言う必要もないし、言われなくても親は誉める


そんなとんでもない授業参観を行ってしまった先生は、親からも子ども達からも、信頼を失ってしまった。中には、授業参観に来るまでクラスの内情を知らなかった親達も、あの先生まずいんじゃないの?と声があがり、他のクラスの親や他の学年の親まで噂は広まっていった。

発達障害者は、よく空気が読めないと言われるが、そこに悪意は無い。だから、私は許せるのだと思う。だけど、定型発達のそれは、空気が読めない訳ではない。それよりも、自分の利益を獲たいのだ。だから、失敗に終わる。先生は、マウントを取ることが有利だと思っているから、ダメ出しを繰り返す。マウントすることが、実は負け戦だと気がつかないほど、支配欲にまみれているのだ。

それから少したって、三学期もあとちょっと、もう二年生の準備を始めなくては。と、スクールカウンセリングでは、二年生に向けての話し合いをしていた所、突然スクールカウンセリングに担任の先生が同席したいと言うので、カウンセリングの途中から先生と私とカウンセラーさんの三人で面談を行う事になった。

驚くことに、先生はうちの息子について

先生『どの様に接するのがいいでしょうか?』
と聞いたのだ!

え!?今更?あと少しで終わりますけど?と心の中で突っ込んだ。

カウンセラー(以下 カ)『彼のような特性を持っている子ども達は、クラスで許容される広い範囲の中で、わちゃわちゃしている。このくらいで居られると、予後がいいです』

先生『わちゃわちゃしてるくらいがいいと…?』

カ『そうです。わちゃわちゃしてるくらいが調度よくて、あまりにもはみ出さないように見守っているくらいで、その後も伸びて行くことができます。』

私(内心)『キャー!やっと言ってくれた!めっちゃスッキリするわ~♪ってか、もっと早く言ってくれよ。でもまぁいっか。この先生は何を言っても通じなかっただろうし』
心の声が顔に出ないように必至だった。

カウンセラーさんから、遠回しに『やり方まずいっすよ!』と言われて、イケメンカウンセラーから手解きを受けたかった先生は、すごすごと退散していった。イケメンの前では、実にしおらしい。

そんな、スクールカウンセリングを終えると、もう春休み。あっという間に、二年生に突入です。二年生がスタートするとすぐに、クラスや担任の発表があり、続いて移動する先生や新しい先生などの発表があります。

そこで、衝撃の発表が!一年生の担任の先生。なんと、ご退職されました。定年まではまだ何年もあったと思います。息子の通う学校に来て一年間、担任をしてそして退職されました。

その、一年で退職したと言う事実が、また噂に尾ひれをつけて広まってしまうのでした。マウンティングの恐ろしさ、ここにありですよ。必至でマウントとってる間はどうにかなりますが、少しでも緩めたら、マウントとられてた数の方が多いんですから、数の勝負に持ち込まれて敗戦です。先生はなんの利益も得られないまま、去った後もまだ、時々話題になります。

しかし、一年間お世話になったことは、忘れてはならない事実。子どもが学校にいる。それだけで、数々の学びと、相当な世話が必要なのです。

授業中にお腹が痛くなって、トイレに行きたいと申し出た息子。授業中にトイレを行かせなかった先生。我慢できなくて、大便をもらしてしまった。それを片付けたり、着替えさせたり、パンツを捨てたり。この先生は、やり方がおかしかった。だけど、世話をしてくれたことに間違いは無いし、きれいになったお尻で、新しいパンツで帰って来れたのだから、それは幸いと言える。先生には間違いなく迷惑をかけたし、お世話になった。大変感謝している。

毎年、春の運動会では、他の学校へ転勤になった先生や定年を迎えた先生方が、子ども達の成長を見に訪問してくれます。この先生ももちろん翌年の運動会にいらっしゃっておりましたが、哀れなほど、一人ぽつんとしておられました。私は、お世話になったお礼をし、息子が二年生になってからどう過ごしているのかを少し報告して、この先生とのご縁は終了となりました。

定型発達が『欲』を出してやっている事と、発達障害者が特性でやっていることは、パッと見、同じ様に見える事があります。けれど、それは全然違うのです。

空気が読めない。それは特性です。愛すべき特性なだけです。場にそぐわない発言や行動の裏に、嘘はありません。欲があるとするならば、それは、彼らの中の特性が今動き出したいと言っているだけです。こちらは、あまり気にせず、開放していれば良いのです。

次回は、ボンボンのnoteに初めてにゃんポイントが登場した瞬間を、再掲載で再現いたしますよ〜♫

続きはまた次回。ではまた!

~To be continued~

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