ズルいって言う人が最もズルい
いやー。長かったです。もうこの問題に何年かけてきたのでしょうか。ようやく、話しができて、ある程度納得してもらえたように感じました。
発達障害児、次男4年生。まあまあ、いい線いってるんじゃなかろうか。子どものうちに分かっておかないと、後に大変苦労することを一つ一つ。
子どもへの対応は傍から見れば、『そんな可愛そうなことしなくてもいいじゃない』とか『子ども相手にそこまで言わなくていいじゃない』と冷たい応援をしばしばいただく。けれど、いざ大人になった瞬間から、できて当たり前を要求されるし、出来ても出来なくても親は非難され続ける。どのみち非難されるのだから、どちらでもいい。非難する人が責任を取ってくれる訳では無い。私は息子がこの先の人生を歩む為に必要な事ならば、息子に恨まれようと、傍から冷たい応援をいただこうと構わないのだから。
子どもって、たいてい自分と友達とか兄弟とか親とかと比べて、自分のほうが恵まれてない!ズルい!っていう戦法を使いますでしょ?
子どもなのでいいんですよ。確かにそれでいいんです。しかし、いつまでも子どもではいられませんから、やはり教えないといけないわけで。とは言え、なかなか難しいですよ。感情的になったりすれば、ただの親子ケンカや兄弟ケンカ、あるいはお友達とケンカするという事にもなってしまう。
年齢を重ねれば重ねるほど、間に入ってくれる大人は居なくなりますから、怒りにまかせて自分本位な言動をしても良い方向には向かってはくれない。けれど、どうすればいいのか具体的な方法が分からなかったり、考え方の方向が見えなかったり、とにかく失敗を繰り返しては自己卑下をして、マイナスのスパイラルに自ら入っていってしまう。
気持ちはね。とっても良くわかるのよ。ズルいって思う。しかたがないこと。だいたい、そもそもどこにも平等なんてものは存在しないんだから。どこに対しても簡単にズルいを見つけられる。それを手に取るのか取らないのかを決めるのはその人次第。
息子の言う『ズルい』の中には面倒なことや嫌なことから逃れるために『ズルい』を発することがままある。いや。かなりある。子どもだもの。そうやって甘えながら大きくなっていけばいい。時にはそんな事もある。大人になったってそんな時はあるものなんだ。そういう弱さを持っているのが人間なんだもの。誰にだってできない事がある。できない時がある。無理強いをする事は誰のためにもならない。けれど、できる事で、できる時に、サボる為に『ズルい』を使う事を野放しにはできない。
『ズルい』を使って自分は正当なんだ!と言わんばかりに怒りを使って周りをコントロールしようとする。それに私は一度も屈したことは無い鬼ババなのだけど、嫌なことから逃れることは叶っていなくても、注目と、先延ばしは叶う。そして、自己卑下をしてさらに話を長引かせ、強引に引きずりこもうとする。
こんな事をもう何年続けてきたことか。以前に比べれば、相当頻度は減ったのだから、成長が見て取れる。成長が進んでいるからこそ、そろそろ話しておかなくてはならないぞ。と。
なぜ、あなたが他の人に対して『ズルい』と思うのかと質問してみた。
次男『だって、平等ではないから!不公平だから!』
あなたは、他の人が自分と平等であってほしいと思って大騒ぎするけれど、なんで大騒ぎする必要があるのか、お母さんは知っているよ。
次男『だって絶対におかしいと思ってるのに、誰も分かってくれないんだから、大騒ぎするしかないじゃん』
『絶対におかしい』とか、『のに』とか、『だって』とか、『しかないじゃん』とかね。よほど自身が無いのよ。本当は、自分こそ『ズルい』状態にある事が分かっているから、隠したいのでしょう。隠すためには大騒ぎするしか無いんだと思うよ。だけど、周りもみんな一番『ズルい』のはあなただって分かってる。分かっているから騒がないのよ。周りは別に隠すことはなにも無いのだから、騒がなくてもいい。
あなたが、他の人の事を『ズルい』と思わなくても良くなる方法が一つだけあるよ。それは、自分のやるべき事をやる。ただそれだけ。やるべき事をやってしまえば、誰もあなたを咎めたりしないし、誰もあなたを邪魔したり、自由を奪ったりして来ない。まず、やるべき事をやる。それだけよ。
それから次男は考えた。
次男『うぅ…_| ̄|○ il||li…俺がズルしてた。分かった。俺がズルしない。』
よし。ズルせずに、とにかくやってみようよ。上手くいかなくっても、失敗してもいいんだよ。ズルして、逃げて、その逃げてるオレと比べて周りのほうがズルいってことにしてる。逃げてる俺に合わせてみんなも悪い方向に向かって平等であれと訴えてる。その方がずっとエネルギーも使ってるし、その方がずっと苦しんでる。失敗しても、やる事が終われば、自分の事を嫌いになったり、自分の事を責めたりしなくても済むんだよ。今よりずっとあなたの事をあなたが好きになれるから。だから一緒にやろうよ。
特別なことをする必要なんて無い
誰よりも上手くする必要なんて無い
私が私のやるべき事をこなしていれば
私は私をダメなやつにする必要が無くなる
誰かを引き合いに出して『ズルい』と感じる必要もなくなる
誰かと比べて優劣をつける必要もなくなる
私が私を認めるために必要なことは、私のことをよく観察し、私ができることで、私がやるべき事をやる。そこまでやれば、やりたい事をやりたい分やればいい。他人(ひと)はそれを努力と呼ぶのだから。
好きで好きで楽しんでいることなら、どんなに大変なことでもできてしまう。(о´∀`о)お母さんは、そんなあなたの事をとてもいいと思うよ。
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