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悩む選択 v2-63:On/Off 切り替えに努力します vs 切り替え不可能だから自然体です

今日の悩み:
A.On/Offの切り替え上手にならないと、ストレス溜まるし、ワークライフバランスの意味がない。家族にも迷惑。自分でコントロールできるように努力すべき

B.On/Offの切り替えがうまくできません。というか、勝手に仕事のことを考えてしまうのです。コントロールできないものです。だから自然体でいます。

ワークライフバランスという言葉が職場で話題になるようになって15年ぐらいになるかな。大企業や外資のアップorアウト的な会社に勤めていたときには、面接で「私、ワークライフバランスを重視しています」と自ら言うひとはいなかった。けど、自分で経営していた無名な小さな会社では、ときどきいました。ま、ボクの会社があやしいから、ブラックじゃないよね?という問いを暗にしているのかな、と思っていました。

で、ふと思います。”時間的”にワークとライフのバランスを上手く取って、両者の時間を切り分けができたとしても、ライフ、つまり、プライベート(仕事以外)の時にも、仕事のことを考えていたら、バランスがあったものじゃなくなりますね。職場にはいないが、パソコンには向かっていないが、心と頭は仕事のことを考えている、みたいな。

家族がいたりすると特に困ったことになりえます。「せっかくの日曜日だけど、ちょっと仕事していいかなぁ?」「ええええ、今日はボクにつきあってくれるっていったじゃないー!」みたいに、休日だけど今から時間を仕事に使います宣言もあるし、こんな宣言はないけど、「ボクの話を聞いているの?」「何度も同じことを言わせるなよー」「あれ、やるっていっていたけど、やってないんじゃないか?!」、みたいなことが起きます。

話はちょっと変わって、良きアイデアは3B状態の時に起きる、発想される、なんて話を見聞きします。3Bとは、Bath、Bed、Barです。リラックスしている、ぼぉーっとしている状態の比喩です。お風呂につかっている時や、寝ようとした時の真っ暗なお部屋、とか、ソファでうたた寝していたり、寝てたけどふと目覚めた時、そして、お酒を飲んでいるとき、など。

「3Bの法則」と言われます。尚、ボクの場合は、これにBookとBusも追加されます。本を読んでいると、その内容とは全く別であったり、類似のことからヒントを得て発想がわきます。バス(電車、タクシーなど)に乗ってぼぉーと外を眺めたり、乗客を観察していたりすると発想が湧きます。自分でコントロールしていないのに、勝手に「あっ!」みたいな。Bを二つ追加して「5Bの法則」です。

もちろん良きアイデアは、仕事のことに限らないですね。家庭ごとでも当てはまります。ただ、ワークライフバランス、On/Offでの問題の話なので、”仕事”のことがリラックスしているときに頭に浮かぶことをここでは課題にします。

だから、3Bやら5Bの状態でいると、図らずしも、仕事のことに関して、何かを発想したり、思い立ってしまいます。これが自然に起きてしまう。リラックスしている、プライベートな、その時に起きてしまう。

ワークライフバランスの、ワークの課題が、ライフの時間を、意図せずに、勝手に占領してしまいます。

で、発想を忘れないように携帯にメモし出したり、パソコンを開いたり、仲間にメールなどを打ち出してしまうと、プライベートの時間を仕事に取られてしまいます。

携帯でプライベートを見ようと思ったら会社のチャットを見てしまった、なんて日常茶飯事。通知を偶然見ることもあるし。ただ、家に帰ったら、パソコン閉じて「仕事は終わり」って宣言したら、携帯は見てしまうけど、会社関係のメールやチャットは見ないようにすることはできますね。これはやろうと思えばコントロール可能です。

だから、難題だけど、この”自然”に仕事のことが頭・心によぎることを回避しないと、ワークライフバランス、にならないと思うのです。心・頭の中までもワークとライフのバランスを取るには、On/Offをうまく切り分けるには、仕事のことが自然に忘れてしまう、っていう巧みな技を習得しないと。。。

そもそもそういう性格とひとはいそうです。忘れやすいタイプ?。お酒飲んだら忘れられるよ、みたいな。こんな方もいらっしゃるし、家庭に戻れば仕事のことを言っていられないほど忙しい方もいらっしゃいます。お子様が小さいワーママさん、友達にもいますが、本当に大変です。頭が下がるばかりです。

でも、そうじゃない場合、この”自然”に仕事のことが頭・心によぎることを回避する、仕事のことをしっかり忘れ切るってどうしたらできるのだろう。

ボクの場合、3B、5B状態では、仕事、顔を出してきます。スポーツしていても、YouTube見てても。車運転してても、ごはんしてても、仕事さん、いらっしゃいます。つまり、仕事以外の時間に仕事が顔を出してきます。

どうしても。。。もちろん、キレイに仕事が片付いて、今日明日の喫緊の課題が無い(ま、正確には課題を見つけようと思えば切りが無いのですが)ときもありますから、そんな週末は仕事のこと全く考えないですが。

で、先日、ゴルフをした際に、こんな方に出会ったのです。

70歳ぐらいでしょうか。大先輩。胃がんでステージ3だか4だかと言われ、全摘出。でも、ゴルフに来るのです。練習場でお見掛けして、小さくなっていました。顔もちょっと心配してしまう様相です。「こんにちわ」から何を会話していいのか。「お元気ですか?」なんて聞けないし、「調子はどうですか?」とも聞けない。で、会釈して「こんにちわ」とお互いに。で、大先輩から「こんにちわ。今日で3日連続なんだよ。さすがに疲れるね。ははは。前よりゴルフに真剣なんだよ。そうなれるんだ。不思議だねー。真剣にね。ボクさんもがんばってね。」とのこと。わーん、なんて素敵なひとなんでしょうか。強いと言うか、カッコいいと言うか、「真剣」という言葉の重みが伝わります。

とても、とても、とても心配なはずです。転移の可能性、これは大いにあり得ます。完全に治るのか、今後の自分や家族の在り方は。心配で心配でたまらない。

だから、思うのです。体を動かし、スポーツに集中して、他のことを強制的に考える。それで病苦は忘れる。もう疲れ果ててお家に帰ったら寝てしまう。Bedは3Bの法則のひとつだけど、その法則を裏切って、もうぐっすりと眠ってしまう。

あるいは、もしものために、ゴルフでの目標・夢をなるべく早く達成したいのかもしれません。病気なんかに負けていられるか、目標・夢を達成するんだ。時間が無いかもしれないんだ。って。

おそらく両方と勝手ながら思います。

ボクがスポーツしているときは、ゆるゆるですね。疲れ切るほどやっていませんね。お風呂も、Youtubeも、ドライブも、サーフィンもリラックスですね。疲れ切るほどやらないですね。って、疲れる対象にしていないですね。

ボクにはプライベートに真剣の対象が無いのですね。だから、仕事に負けるのだと思います。ま、仕事は真剣だから。

つまり、先の課題のボクなりの答えは、他の「真剣」を見つける、です。

ワークライフバランスを志向しOn/Offを巧みに切り替えるには、あるいは、ワークがプライベート中に、Off中に、頭をもたげて来ないようにするには、他の「真剣」を見つけるしかない、と思うのです。

「真剣」 VS「真剣」で、対等です。今、取り組んでいる方の「真剣」が、他方の「真剣」を抑え込めます。「真剣」VS 「非真剣 」では、「真剣」が勝ってしまいます。心も頭も脳も思考も「真剣」が占領してしまいます。

だから、何でも良いですが、パートナーを手伝って笑顔にすること、家族との会話、団らん、炊事洗濯、料理、子供との会話、お遊び、子供を喜ばすこと、成長させること、学び・気づきを与えること、あるいは、趣味、スポーツ、旅行、お出かけ、でも、なんでも。今、しているプライベートの何かに「真剣」になればよいのです。

そこに一生懸命の、一心不乱の気持ちで向き合って、その中で何かを目指してがんばるんです。そしたら仕事なんて出て来ないし、忘れてしまいます。頭をもたげてこない、と思うのです。

あれ、でも、そんなリラックスな、ワークライフのライフの、On/OffのOffの、楽しむ時間に、真剣になって気合い入れちゃったら、本末転倒かしら。。。ストレス倍増??? 

うーん、でも良いような気がします。ボクは、とりあえず上述の大先輩を見習って、「真剣」にリラックスタイムを過ごしてみようと思いました。つまり、A.派だけど、切り替えられる術を見つけるのではなく、仕事に勝る「真剣」を見つける、という方法で。

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