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重要度と緊急度の2軸のマトリクス。意味無いような。1軸で十分では。

木曜夜。オフィスで会議。「重要度」と「緊急度(優先度)」の議論になった。製品改善の相談が営業から開発側へ。すると開発側が「それって重要なの? 理由を説明して、ロジカルに。それが無いと誰が困るの? 売上や利益はどれだけ損するの? インパクトは会社の現状と比べて大きいの? 重要であることをロジカルに説明してよ」と詰める。「ま、仮に重要だとし
て、緊急度は高いの、優先ごとなの?」と続く。


これは、開発 VS 営業、マーケ VS 営業、製造 VS 販売・・・よくある組織の対立か? ボクには「対立したいから対立している」だけに見える。ケンカしたいからケンカする。意図的なのか、あるいは、未熟なだけか。。。

こんな場面では、「重要度」は問い詰めないで、優先度だけを決めれば良いのです。だって「緊急度(優先度)」だけの問題で十分ですもの。会社で仕事していて「重要度」が低いかどうかはどうでもよい。リソースが限定されているから、常に優先順位の話だけで事足りるもの。


それに、誰かが真面目に業務していて、これが「重要」だ!と思ったから議題になるのに、どうして他部署がそれは重要じゃない、なんて決められるのか。そこを突っ込むから対立になる。重要度は意志・想い・ポリシー・方針で変わる。重要と受け入れ、あとは優先するかどうか、だけで事足りる。どうせ議論する点は同じなのだから。。。


ということで、マトリクスではなく、1軸なのです。重要であることを前提とした緊急度(優先)だけの1軸。


「緊急度と重要度のマトリクス」とか、「アイゼンハワーマトリクス」とか、「時間管理マトリクス」とか、言われる。そんな大げさに命名するまでもない。マトリクスにする必要なし。このマトリクスで表現された事例を見ても、判り切った内容で、わざわざマトリクスにするまでも、議論するまでも無い。すぐに判断でき、わざわざマッピングして考えるまでもない。世界一意味無きマトリクス。。。

例えば、オフィスの植物は枯れがちですね。絨毯も汚れます。誰も気にしないですもの。自分の仕事ではないから。でも、例えばTOYOTA(製造業)ではこれらは優先事(=重要事)です。5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)活動。毎日、常にやるべき課題です。

事務系のオフィスで植物が枯れている。ほったらかしで、汚く、みすぼらしい。もしかしたら、お客様が来訪し、汚いオフィスだな、あまり信頼できないな、と思っているかもしれない。応募者もこんなオフィスは嫌!と志望を止めるかもしれません。大いにありえます。オフィスのウンベラータに定期的に水をやるはとても「重要」かもしれません。


ニューヨーク市の「割れ窓理論」も同じ。
90年代のNYは「犯罪多発都市」。ボクも先入観なのか殺気を感じた記憶があります。ところが、2005年に出張したらアメリカ人の同僚が「今やNYはディズニーランドだよ」とのこと。確かにそう言われれば殺気を感じなかった。2020年代の現代も犯罪認知数は90年代とは比べ物にならず5分の1以下です。


1枚の割れた窓も野放しにしない。ちょっとした壁などの落書きもキレイに洗い流す。いたちごっこだけど、ひとつひとつを清潔にする。これが「重要」だ。そのポリシーの結果がディズニーランド。


「窓が1枚割れているからお金をかけて修復したいとのことですが、重要なんですか? 窓1枚ぐらいで誰が損をするのですか? 売上・利益はどれだけ減るのですか? すごいインパクトなんですか? 今すぐ他をやめてでもやることなんですか? ロジカルに説明してください」という問いはくだらない。

何事も、考え方・ポリシー・想い次第でとても「重要」に早変わりする。

人生の成功が毎日の一歩一歩の努力の積み重ねと同じように、売上も利益も小さな一歩一歩の積み重ね。ひとつひとつの小さな一歩だけを取り出すと、その価値は、かなり低い。重要度を見誤まる。


冒頭に戻るならば、仲間を信じ、「よし、それは重要だね。すぐやりたいのだけど、でもリソースの問題もあるから、すぐに取り組む最優先か、いつまでにやれば良いか、を考えよう。今の開発のパイプラインはこんな感じ。あ、ちなみに売上や利益へのインパクトは試算できているの?」などなど、でいいじゃないですか。まずは「わぁ、重要だね!」と受け入れ、優先順位を議論すればよい。対立にならない。というか、単なるコミュニケーションの問題かしら。。。


(読んで頂きありがとうございます。
(最近出会った素敵な気づきフレーズv7_35)


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