リーダーの仕事:社員に犬死ではなく意義ある死だと心から思わせること!?
「人間には誰にも、自らの死を犬死に思わないで死ぬ権利がある。そして、そう思わせるのは、上にある者の義務である」
1522年、聖ヨハネ騎士団(キリスト教)600名が守る地中海のロードス島。オスマントルコ(イスラム教)を率いるスレイマン一世28歳が宣戦布告、20万の兵で攻める。キリスト世界からの援軍は無く見捨てられた戦い。読み始めたら止まらない手に汗握る壮絶な攻防記(「ロードス島攻防記(塩野七生著、新潮社)」からの抜粋。主人公のひとり20歳のアントニオに、25歳の先輩騎士がオルシーニがかけた素敵な素敵な言葉。
戦いの中での言葉。現代日本にはそぐわない。が、この想いは経営リーダーなら実践したい。リーダーがリーダーたる所以。リーダーシップの神髄。
現代リーダーシップで換言すれば:「社員が対峙するそれぞれの仕事は、会社ビジョン達成への歩みの中で大切な一部であり、とても意義深い、と伝え、心から納得・共感させられる。そして、それに取り組む日々への心からの感謝を伝える。リーダーたる者の義務である」
1.「真のビジョンがあると、人々は卓越し、学習する。そうするように言われるからではなく、そうしたいと思うからだ。」
2.「優れた指導者といわれる人びとは、~、ある能力を共通にそなえているものである。それは、いっしょに働いている人びとに、重要な課題に参画しているという確信を伝える能力である」
3.「私たちの生きる世界に成功はあふれているが、生きがいは驚くほど不足している。生きがいもなく、やみくもに働き続けるだけの人生は不幸で残酷だ。~。あなたは社員に「やりがいのある仕事」というはかり知れない価値のあるものを与えることができる。それは紛れもなく偉大なことだ」
4.「あなたの行動によって、周りがもっと夢を見て、もっと学び、もっと行動し、もっと良い自分になりたいとかり立てられるなら、あなたはリーダーだ」
5.「人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題ではなくて、むしろ人生が何をわれわれに期待しているのかが問題なのである。そのことを我々は学ばねばならず、また絶望している人間に教えなければならない~」
ビジョンから日々の業務まで、その公共性・利他性・良質さ、そして勇気が求めらえる意義を社員に伝え、納得・共感させる。がんばれる!モチベーションがわく! 自主的に熱意もって思考・行動できる! そんなマインドを醸成させる。その結果が個人と会社(収益的)の同時の成長。
こんな説明力・表現力はリーダーに必須の大切なチカラ。
読んで頂きありがとうございます。
(職場を/人生を良質にするコンセプトv6_100)
出所:
1「学習する組織」(ピーター・M・センゲ著、枝廣淳子他訳、英治出版)
2「他人をほめる人、けなす人」(フランチェスコ・アルベローニ著、大久保昭男訳、草思社)
3「ビジョナリーカンパニーZERO」(ジム・コリンズ他著、土方奈美訳、日経BP)
4「ハート・オブ・ビジネス」(ユベール・ジョリー他著、樋口武志訳、英治出版)
5「夜と霧」(V.E.フランクル著、霜山徳爾訳、みすず書房)
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