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目標は、ストレッチした将来の結果?コツコツ毎日のこと?(ベターアイデア? v3-63)

出版業界にいる知り合いと話をしていたら、大手出版社だと3000ぐらいの新刊が出て、そのうち3本ぐらいが大ヒット(ミリオン)すれば十分に会社として稼げるらしい、と言っていた。仕事の会話ではないので、大ヒットの数や、その小売価格や、どのような類の本なのかは突っ込んで確認しなかったけど。1つの本のチカラってすごいのね。知らなかったでした。

製薬会社のお偉いさんに遊びで会うことがあったから、製薬業界を軽く検索してみて、びっくり。1種の薬(医薬品)で、国内販売1000億円を超える売上になるケースがいくつかあり、TOP20では400億や500億を超えてくる。グローバル展開していたら、その4倍、5倍は行きそうだ。全社の売上高が1兆円未満の製薬会社も多々あることを鑑みると、1つの薬のチカラってすごいのね。巨額のR&Dをかけてもそんなブロックバスターが生まれるかはわからない世界のようですが。知らなかったでした。

パレートの法則(2:8の法則、ニッパチの法則)なのか、それ以上なのか。

韓国が日本の一人当たり購買力平価GDPで抜いたのが2018年とか2019年とかで、世界中でKPOP、韓流ブーム。で、韓流好きの従姉が「BTSだけで韓国経済への影響ってすごいわよね。たぶん、1割ぐらいは稼いでいるわよ。」ですって。もちろん何の根拠も無い会話ですが、調べてみると1%ぐらいはBTSのお陰かもしれません。本当だとすると1つのグループのチカラってすごいのね。

BTSがいないと、ブロックバスターの薬がないと、ミリオンセラーの本がないと、どうなるのでしょう。と思う一方で、BTSがいなかったら、BTSっぽい二番手が大人気かもしれませんし、違う薬がブロックバスターになっていたり、違う本がミリオンセラーになっているような気もします。ただ、現実はタイムマシーンする映画で過去は変えられないので、そんなタラレバはわかりようがありません。答えようがないですね。

怖いのは思考の壁というのか、年間3つミリオンセラーが出ればいい、と思うと、そうインプットされてしまうと、仮に3冊ミリオンセラーがでたら、4冊目、5冊目がでない傾向になりそうです。

ブロックバスターが薬価改定やらその他条件であとX年は持つ、と思ったら、X年間、他が生まれない傾向になりそうです。第一、第二四半期は調子良かったのに、年度が終わってみたら予算通り的な話と同じですね。。。

あいつが社長になって、4年は継続だから、もう俺は終わったな。同期のあいつも、後輩のこいつもないな。さて、あと4年、テキトーにやるか。

目標の数字、習慣となっている数字にひとはコントロールされますね。それが達成されるとお腹一杯。満足満足。だから目標はストレッチしよう、となるのだと思います。その通りかと。BHAGですね。Big Hairy Audacious Goals。ビーハグ。大きくて、困難かもだけど、大胆な目標、って意味。「ビジョナリーカンパニーシリーズ(ジム・コリンズ、日経BP社)」で紹介される言葉。

ビジョンはある。夢はある。期限が外部の条件で否が応でも決まっているときもあるし、自分で自由に設定できることもある。ストレッチして。

サラリーマンしている組織に目を向けると、目標がある。ストレッチした目標。しかし、今の会社でも、過去の会社でも、自分が経営している会社でも、今年度の予算って、目標って、策定するけど、達成できるように考えるけど、でも、本当に制御できているのかいつも疑問だ。

正直、初めからどうやれば達成できるのかわからない。イメージできない。だから、結果は、達成した時もあれば、達成できない時もある。理由は後付けではなんとか説明できるけど、正直わからない。

自分なりには達成しようと、それをブレイクダウンしてより日々の行動に落とした目標にするのだけど、結果は上手く行ったり、行かなかったり。設定の仕方が間違っている?会社の経営・運営が間違っている?世の中のひとはみんな達成している?のかもしれませんが。こんな目標って、本当に意味があるのだろうか。。。

一方で、例えば、毎日、朝か夜、歯磨きをする。これはできそう。毎日、朝晩両方、歯磨きをする。難易度上がります。でも、できそう。毎日、朝昼晩、歯磨きをする。さらに難易度上がります。毎日、朝昼晩、食後すぐに歯磨きをする。更に難易度あがります。毎日、朝昼晩、食後すぐに、5分間以上歯磨きをする、更に難易度あがります。更に詳細な条件付けも可能です。難易度は上がります。

でも、これらは日々やる「実行」そのもののことだからやろうと思えばできる気がする。初めからどうやればいいのかわからない目標ではない。イメージできる。

だけど、今年度は、虫歯をつくらない・口内炎をつくらない・口腔内の病気・疾患をつくらない、という目標になると、とたんにわからなくなる。このためにブレイクダウンした目標は毎日歯磨きをする、では不十分というか、本当にそれで達成できるか不安だ。結果、達成した年度もあれば失敗した年度もでてきそうだ。

目標って本当に難しい。立てるのは簡単。部下が積み上げでこれでどうですか?上司がもう少し増やせよ、と言う。しょうがないなぁーとテキトーに増やし、これでどうですか。何度かやりとり。上司の上司も裏で意見している。で、上司も今度は納得。結果、組織の目標となる。が、誰もコントロールできるかはわからない。。。でも、目標がないと、低いと、達成したら満足でみんな立ち止まるから、目標はストレッチする。性善説ではなく、性悪説にたっているから、最初に来た目標が仮に適切に組み立てられていても、上司は上振れさせる。ありがち。

でも、ストレッチしたからと言って、モチベーションが高く、よしがんばってギャップを埋めるぞ、となるのか? どうやっていいかは本音ではわからない。結局、虫歯ができない・口内炎ができない年もあれば、失敗する年もある。。。

ふと思う。毎日の行動だけではダメなのか。「朝、歯磨きを毎日する」、はストレッチされていないが、「毎日、朝昼晩、食後すぐに、5分間以上歯磨きをする」はどうだろうか。ストレッチされている気がする。毎日続けるのは大変だ。歯磨きは比喩だけど、こういう毎日する行動を決めるだけではダメなんだろうか。結果は寝て待てだ。何が起きるか楽しみに待つ。どうせ、テキトーに目標を立てたり、天から降ってくる目標に変な理屈を付けて行動に落とすなら、毎日の行動を決めるのでもいいような。

スポーツ選手は、将来の夢と、日々のやることを決めている。もちろん、これで夢が達成できるかどうかはわからない。でも、組織が、創業のトリガーであったはずの将来のビジョンすらを忘れ去って、その年度の売上目標や収益目標が天から降ってきて、日々やることは後からテキトーに設定される、という不可思議な目標設定プロセスを続けるよりも、全然、シンプルで、実行性があり、モチベーションもわくように思う。それで何が起きるかを巧みに想像して、1年後の未来をつくりだすのがリーダーの仕事のように思う。テキトーに今年は売上2倍にするぞ、ではなくて。。。

今日のベターアイデア:
目標が満たされるとひとは立ち止まりえる。会社は特にそうだ。途中で予算が達成されたら、リラックス。予算が余りそうならさっさと使ってしまえ。だから、ストレッチした目標が設定されるが、なんだか天から降ってきた目標にされて、そこからテキトーに日々の行動やその前哨戦の目標にブレイクダウンして設定したところで、社員はイメージがわかない。本当にそれが目標につながるかわからない。そうではなくて、日々の行動をストレッチさせてやるということでダメなのだろうか。「毎日、朝昼晩、食後すぐに、5分間以上歯磨きをする」みたいな。まかり通っている「風が吹けば桶屋が儲かる」よりはベターアイデアのような。。。


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