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言わずもガーナ_41_TOEICと行く珍道中

ガーナでTOEICが受験できるらしい。
英語を日常的に使う環境で半年近く生活して、少しは英語力も向上しているに違いない。
リスキリングだかリスキーだか、リカレントだかかりんとうだか昨今の流行は知らないが、要するに暇な社会人のぼくにぴったりの暇つぶし機会である。
申し込みページの「残り○○席で受付終了!」の表示にも煽られて、思わず受験申込みしてしまった。

電子書籍でTOEIC過去問なんて買っちゃって、準備は万端である。
是が非でも受験までに、俗にいう「TOEICの世界」に順応していかなくてはならない。

TOEICの世界では美術館がチャリティ・イベントを開くがそのために道路は封鎖されバイパスが混雑し故障したコピー機の代替品を届けるために乗り込んだ飛行機は遅延するけれど次回のお買い物で使えるお得なクーポンが発行されればすべてうまくいくのである。

ぼくは知ってるんだ。

会場は首都近郊にある語学学校。
気合いを入れて会場近くの宿に前泊する。
ちょうどいい価格帯のホテルが見つからなかったので、Booking.comで民泊的なやつを予約したのだ。

ぼく「もしもし、今夜の宿泊予約した者ですけれどもね、物件に到着したのでカギを受け取りたいんですが」
主人「予約は入っていませんけれども」
ぼく「Pardon me?」

主人「あー、事前にクレジットカードでの決済が必要でしたがお支払いが確認できなかったのでこちらでキャンセルいたしました。Sorry」
ぼく「Booking.com上では予約済みになってるし、現地で現金払いのオプションにしてるんだけども」
主人「Sorry」

ぼく「でも部屋が空いてるなら、もう現地まで来てるし宿泊させてくださいよ、お金は払えるよ」
主人「あー、いま近くにいないので、ぼくの家族に連絡してもらえますか?」
ぼく「お前がやれよ」
主人「これが電話番号ですので、Take it easy!」

ぼく「ーーーーーもしもし、民泊の関係者の方?」
電話「The number you have reached has been disconnected. Please check the number and try again later」

ぼく「・・・・・・TOEICの世界みたいですね」

急遽近くにある別のホテルに電話をかけ、飛び込みで部屋を取ってもらい事なきを得た。
正直自分一人でここまでできるなら、TOEIC受けなくてもある程度の英語力は実証できたんじゃないかとも思った。

なおBooking.comのレビューには、起こったことをありのまま書いた。
機械翻訳を使って。

気を取り直して翌日に試験会場入り。

試験官「それではリスニング試験を開始します」
スピーカー「ブツ切り音声にたっぷりリバーブ利かせてやるぜ!」
ぼく「あっ(諦念)」

ぼく「あのー、音質が激悪でリスニング音声が聞こえんのですが」
試験官「ちゃんと耳をすませば大丈夫だよ! ほら、別の部屋の話し声だって聞こえるでしょ?」
ぼく「なんでリスニング試験中に話し声が聞こえるんだよ」

というわけで過去最悪のスコアをたたき出して、今回のぼくの冒険は終わった。

最後にひとつ出題です。

Question.
What does Mr. Boku most likely mean, when he says "Let us switch!"
ぼく君が「切り替えていこうぜ!」といったのは、どのような意味でしょうか。

A.He will post a bad review on the language school's page on Google Maps. グーグルマップの語学学校のページに悪口を書き込む。
B. He will do stress eating at KFC. ケンタッキーでやけ食いする。
C. He will watch highlight videos of Seibu-Lions on YouTube and add much more stress. ライオンズの試合動画を観てさらにストレスを溜める。
D. He will sulk in bed all day. すべてを忘れてふて寝する。



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