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鬼頭明里さんの「Colorful Closet」がめちゃくちゃ楽しかった話~もう6800円のライブに戻れないかもしれない~

チケット価格でなんやかんやありつつも参加したいなぁと思っていた鬼頭明里さんの「Colorful Closet」の東京公演。有難いことに参加することができましたのでその時のお話をしようと思います。

なんと今日、そんな彼女のライブの千秋楽が彼女の出身地である愛知県名古屋市で開催され、その模様が有料で配信されます。ご興味とご都合があえば是非。私的にはまだ彼女を知らない人にでも胸を張って勧められるクオリティの高い素敵な公演だったと思います。私ですか? もちろん観ます。あの感動をもう一度味わえるなんてなんと贅沢な! 今のいろいろ制限される世情にはほとほと困り果てていますが、有料配信文化の定着は制限されたからこその成果物だと思っています。

以下、セットリストその他を含むネタバレ上等で話が進んでいきますので、今日現地で観るんだいという方や今日配信で観るんだいという方や後日アーカイブで観るんだいという方は回れ右していただければと思います。特に現地の方は一切の情報なしで体験してほしいです。

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こちらは「Colorful Closet」の先行申し込み券が封入されていた鬼頭さんの1stアルバム「STYLE」のクロスフェード動画になります。虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の近江彼方から彼女に入った人は、いきなりロックなナンバーに驚かれるのではないでしょうか。そして聞き進めていくうちに気が付くはずです。声色がまさに「Colorful」だな、と。とてもひとりのアーティストのアルバムを聴いているとは思えません。逢田梨香子さんよりは伊波杏樹さんタイプです。

2020年8月2日の推定23時49分も過ぎた頃、友人と通話をしながら話の流れであることに気が付きました。先行申し込みの締め切り今日じゃなかったっけ?? 今となっては逆によく思い出したなと褒めてあげたいくらいです。二手くらい誤ったら詰むようなギリギリのタイミングで申し込みを何とか終えまして、有難いことにチケットをご用意していただきました。

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コンビニで発券するライブしかほとんど経験がなかったため、自宅に直接届けられたそれがチケットであることに気が付くのに少々の時間を要しました。特別感があっていいですね。

開催日の2週間前に彼女が出演した虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の2ndライブは無観客有料配信だったため、無事に開催されるかどうかは怪しいところ。あまり期待はしないようにしていました。世の中の規制が緩和される方向で動き始め、上記チケットを受け取った9月19日、ライブ当日の3日前になって、ようやく現地ライブに行けるのではという実感が湧いてきたのでした。ペンライトを振るなんていつぶりだろう。ペンライトを取り出したのは2泊3日くらい用の旅行カバン。つまりこれは2月末のCYaRonのライブぶりということか……! 実に7ヵ月ぶりです。

感染症対策は万全でした。インストールしなきゃと思いつつ先延ばしになっていた「厚労省接触確認アプリCOCOA」も入場のために必要だったのでインストールしました。入場も1時間半かけて席ごとの分散入場でした。アルコール消毒は当たり前。全員、マスクと配布されたフェイスシールドの着用が必須でした。

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フェイスシールドの中にはオリジナルステッカーが封入されているのでうっかり丸めて捨てないように気をつけましょう。封入されているといえばブロマイドです。

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何だか「ありがとう(はーと)」が手書きっぽい。まさか……隣にいた人(ひと席空けるので実際はさらに隣の人)と比較するとサインは同じだけどやっぱり「ありがとう(はーと)」が微妙に違う。

内職ってこのことかー!! チケット価格が1.76倍になってしまったことに対して彼女なりにフォローを考えてくださっていたんだなと思うと開演前から嬉しくて嬉しくて仕方ありませんでした。お心遣いに感謝です。

いよいよ開演。ライトダウンに合わせて「おおぉぉぉぉ!?」と思わず声が漏れてしまいました。声出しちゃいけないのに。我が身に染み付いた何かに気が付いてしまった瞬間です。

セットリストはこちらになります。

01:Swinging Heart
02:Always Going My Way
03:INNOCENT
04:CRAZY ROCK NIGHT
05:Drawing a Wish
06:dear my distance
07:Star Arc
08:Closer
09:23時の春雷少女
10:アタシ♡カワイイ♡宣言!!!
(『私に天使が舞い降りた!』姫坂乃愛キャラソン)
11:カーストルーム
(ZAQカバー曲)
12:Desire Again
13:Dive to World
14:Tiny Light
アンコール
15:君の花を祈ろう
16:Fly-High-Five!

「STYLE」の全曲網羅に留まらず、新曲あり、キャラソンあり、出演作品OPのカバーあり! 大満足のボリュームです。彼女はライブでも口パクしてるんじゃないかと思えるほど正確な音程で歌いきってくれるんですよ。そのプロの業を、生バンドで、ダンサー付きで観られるわけですよ。もう最高以外の言葉が思いつきませんでした。

「STYLE」で好きな曲を3つ挙げなさいと言われたら「Star Arc」「23時の春雷少女」「Closer」です。ではセットリストを改めて見てください。バカじゃないの??(誉め言葉)高まりすぎてどうにかなってしまいそうでした。特に「23時の春雷少女」の疾走感のあるピアノが大好きで、これを生バンドで聴けたのが本当に幸せでした。会場からはキャラソンとカバー曲で声にならない声が漏れていました。大阪のセットリストと比較すると日替わりのようですね。今日は何を歌うのかしら。

歌以外の見どころのひとつは衣装です。まさに「Colorful Closet」。曲が終わってClosetを模したセットの中に捌けてすぐに始まる次の曲で出てくると衣装が変わっているのです! すごいぞ早着替え。その数なんとアンコールのライブTシャツまで含めて9着だそうです(名古屋公演では7着と言っていたけれど)。どのお衣装も変に媚びていなくてどの性別からも好かれそうな印象。どのお衣装もよく似合っていて可愛かったので是非じっくり見てほしいです。

少し長めのたぶん鬼頭さんの休憩も兼ねたお着換えタイムはバンドとダンサーの紹介パフォーマンスでした。イベントによってはこの時間をPVメイキング映像で埋めたりします。好みの問題はありますが、場の空気を切らさない点で前者が好きです。ファンミーティングでトークとライブの幕間を埋めるときは後者でもいいんですけどね。カッコよかったです。なんでONiGASH!MAとONiGASH!MAダンサーズなんだろうと思っていましたがそうか、鬼頭さんだからか。いやONiGASH!RAではないのか。今回のライブの成功要因として彼女たちの存在は大きかったと思います。素敵なサポートをありがとうございました。

MCパートもよかったです。チケットのこと、昨今の世情のこと、1stライブにかける想い、ファンとの繋がりのこと、いろいろお話してくれました。途中で鬼頭さんが水を飲むときの観客の反応が面白いんですよ。平時ならばこの場面で「お水おいしいー?」と観客から声が飛んできてもおかしくありません。しかし私たちは声が出せません。なので、拍手をするしかないのです。水を飲むだけで拍手が飛ぶ公演を初めて見ました。とにかく感情表現は拍手で。鬼頭さんも「今日ほど拍手された日はない」と言っていました。これはこれで面白いなと思いました。

個人の好みの話になりますが私は見境なしに放たれる「お水おいしいー?」をはじめとするキャストへの声かけがあまり好きではありません。時として明らかにスベっているからです。TPOを弁えてほしいなと。言う前にスベるかどうか考えてほしいなと。スベらない場所なら言わないほうが恥ずかしいまでありますが、1stライブというスベるかどうかわからない未知の場所でスベられると目も当てられません。それが一様に拍手に代替されて余計な心配をする必要がなくなったのは居心地よかったです。

そうなのです。声が出せないのです。その点、盛り上がれるのか不安でしたが、特に気にはなりませんでした。7ヵ月ぶりの現地ライブで声の出し方を忘れてしまったのかもしれません。7ヵ月ぶりの現地ライブで居るだけで満足してしまったのかもしれません。とにかく気にはなりませんでした。代わりに想いはペンライトに込めて。声が出せない代わりに大ぶりの動きは許されます。なんといっても前後左右がいませんからね! 思いっきり動けるのはめちゃくちゃ楽しかったです。最後の最後の「Fly-High-Five!」で遠慮なく(足元に気を付けて)跳びまくれるのはめちゃくちゃ楽しかったです。

アンコールのときに記念写真をパシャリ……のあとにまさかのフォトセッション。30秒間、自分のスマートフォンのカメラで鬼頭さんを撮り放題……! しかしiPhone6Sのカメラは暗所に強くありません。もっとバッチリ可愛く撮りたかった……。写真はSNS等への掲載が禁じられているのでそれぞれ個人の宝物。これもチケット価格が1.76倍になってしまったことに対するフォローかなと思います。お心遣いに感謝です。

すっかり鬼頭さんの魅力にやられて隣にいた人(ひと席空けるので実際はさらに隣の人)とフェイスシールド+マスク越しに「よかった……」と語彙力を失った最低限の感想戦を繰り広げながら規制退場の指示に従いながら退場。「ありがとうございましたー」というスタッフの明るく礼儀正しい声が聞こえてきました。角を曲がるとそこにいたのは、

鬼頭明里さんでした。

スタッフじゃねぇ……! 突然のアクリル板越しのお見送りにあたふたしながらも直接お礼を言うことができました。これもチケット価格が1.76倍になってしまったことに対するフォローかなと思います。お心遣いに感謝です。本当に素敵なパフォーマンスと思い出をありがとうございました。

まとめ
「STYLE」が好きだったからというのもあります。しかし正直に言えば定価12000円のライブがどんなものか体験してみたいという邪な野次馬根性もありました。結果的にはすっかりアーティスト鬼頭明里に魅せられて帰ってきたわけです。ライブパフォーマンスのクオリティが高く、元の定価の6800円が安すぎると感じる出来でした。加えて直筆メッセージ付きブロマイドあり、フォトセッションあり、お見送りあり、困難な状況で鬼頭さんの1stライブに立ち会えたというプライスレスな付加価値をつけられたら12000円の価値は十分すぎるほどにあったと思います。前後左右がいないのも超快適。ライブ参加者の満足度は総じて高かったのではないでしょうか。満足度が高すぎてもう普通の6800円のライブに戻れないカラダになっていないか心配です。今回がいろいろな意味で特別であることはしっかり肝に銘じなければなりません。

余談
今回、有難いことに中央前方から観させていただきました。集合写真を見ると思いのほか距離があって驚いていますが、距離を感じさせないくらい近くに鬼頭さんが存在していました。足場の高さ的に視線が水平に真正面で向き合う形だったのがよくない。よくないよ! たぶん何度か目が合った(恒例の勘違い)。

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