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アニメ「ラブライブ!スーパースター!!」〜いちごみるくを選ぶ葉月恋が見たくなる第7話〜

第7話「決戦!生徒会長選」の感想です。以下、第7話までのネタバレを含みますので、自分の目で確かめたい方は回れ右していただければと思います。

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第7話は最後の砦である葉月恋の加入に向けた助走回でした。デビューシングルのオンライントーク会でメンバーの中から葉月恋役の青山なぎささんを選んでいる私なので、葉月恋の行く末は気になっています。

お前……没落貴族(過渡期)やったんか……。母を亡くし、残されたのは飼い犬と、大きなお屋敷と、結が丘女子高等学校のみ。資金も底をついているようで……。

かつて私はラブライブシリーズだからって毎シリーズ廃校の危機に晒し続けるわけにはいかないという話をしました。新シリーズは新設校と聞いて「うんうん! やっぱり!」と思っていました。第7話を見るまでは。見るまでは。また学校存続の危機なの!? 新設早々!? 何だかんだで本作もスクールアイドルが学校存続をかけて戦うことになるのでしょうか。

第7話開始時点で存続の危機を認識している学生はおそらく恋のみ。どこかひとりで背負い込んでしまっているところがあり、それゆえ生徒会長就任早々、誰にも相談することなく、個人の判断で(おそらく学校存続のためによかれと思って)「普通科と音楽科が手を取り合う学校を目指す」という公約を破ってしまいます。学園初の学園祭を音楽科メインにすることにしてしまったのです。嗚呼、これで普通科の生徒の恋に対する好感度は大きく下がってしまったことでしょう。私は悲しい。

何かワケがあるに違いない。かのん、可可、千砂都、すみれの4人は恋を尾行し、屋敷に侵入したことで、恋の抱えている事情の一端を知ってしまい……第8話に続く。

どうするのこれ!?

というのが正直な感想です。ここまで恋が雑に積み重ねてきたヘイトが帳消しになり、むしろ愛される物語をここから作りなさいと言われたら私、頭を抱えると思います。言うだけはタダなので、頭を抱えながら、これまでに作中で与えられた情報を元に、落としどころを探ってみることにしましょう。

第8話か第9話に挿入歌がほしいですね! いきなりメタなところから始めてみました。すでに挿入歌CDが3枚発売されることが決定しており、2~3話にひとつのペースで挿入歌が披露するだろうことが想像されます。歌ってしまえば多少のごり押しも「イイハナシダー」でまとまる(と思われている)ので、問題解決の一助に歌を使わない手はありません。というか実際は逆で、2~3話にひとつ歌うことを前提としたストーリー作りを求められていると思います。

じゃあどんな場面で歌うのが自然か。第7話の流れを汲めば学園祭がよさそうです。学園祭の目玉イベントとして、かのん達が歌うのです。そのためには、恋がスクールアイドルに歩み寄らなければなりません。今のところ恋がスクールアイドルに対して悪印象を抱いている理由が明示されていないため、このあたりの提示と解決が第8話の鍵になるのでしょう。鍵といえばスクールアイドル部の部室解放イベントで手にしたふたつの鍵のうちのひとつが謎のまま。次回予告に映っていたことから、扉の向こう側に恋のスクールアイドルの印象を変える何かがあるのかもしれません。ベタな予想だと病気で亡くなったと思われるお母様もかつてスクールアイドルのようなものに関与していたらしい記録とか。間違ってもお父様がスクールアイドルに夢中になって家を飛び出したなどのギャグ寄り展開でないことを祈るばかりです。

恋がスクールアイドルに対して理解を示したところで、公約を守るために普通科と音楽科の壁を越える象徴として合同で学園祭ライブを開催するとまとまりがよさそうです。その中で恋が、あの恋が、スクールアイドルとして歌って踊るのはありなんじゃないでしょうか。公約違反に至った背景を説明して普通科に協力を乞う演説をしておくことで、優しい世界であれば普通科の信頼をいくらか取り戻せそうな道筋が描けます。何だか「そんな……私は……」と尻込みする恋に手を差し伸べるかのんの幻影も見えてきました。

それでも恋が普通科の制服に袖を通す理由はまだわかりません。かのん第一主義の千砂都ほどの転科に対するモチベーションが今のところ見当たりません。学校存続のためにはスクールアイドルしかないと腹を括るか、やむを得ない事情で音楽科にいられなくなるか。音楽科だけ他校に切り売りすることになってお母様が遺した学校に残るというのであれば、現実的ではないと思いつつも心情面の納得感はあります。単純にお金がないからだったらツラい……ツラすぎる……。

お金がないといえば、アポなしのかのんに「お金がないって(どういうこと)……」と問われたときに、ヒステリックに突き放して誤魔化したりせず、淡々と「(言葉の通り)ありません」と反論するところは凛としている恋らしくて好きでした。育ちがよい。

好きといえば好きな食べ物。かのんの好きな食べ物に「焼きリンゴ」があり、恋の好きな食べ物に「いちご」があります。第7話で、かのんが恋と対話するためにアップルティーといちごみるくを提示したとき、恋は「いちご」ではなくアップルティーを選択しているんですね。これは「みるく」が嫌いでない限りは端的に恋がまだ素の自分を隠していることを表現しているように思います。私の大好物は天丼です。和解した2人が再度似たようなシチュエーションに立った時、前回の記憶からアップルティーを差し出すかのんと「実は私はいちごが好きなのです」といちごみるくを選択する恋が描かれてエンディングのイントロが流れ出したら私、発狂してしまいます。あああああ!

落ち着け私。気がついたら脱線して、私が見たい第8話の話になっていました。もちろんただの妄想に過ぎず、実際にどうなるかはわかりません。恋はこれまでの出番が少なかったので、第9話まで使ってじっくり丁寧に描いてくれてもいいんですよ。なんて贅沢は言わないので、安っぽいポンコツ属性を付与しての雑な好感度上昇じゃないといいなぁと思っています。

余談
本文でまったく触れませんでしたが、生徒会選挙も行われていました。すみれと恋の対決で、圧倒的大差で恋の勝利。すみれが何をしたって言うんだよ……! 恋のシリアスな重さを強調するには選挙がコミカルで軽い方がよいという構成上の都合は分からなくはないけれど。「かのんが出馬していたら勝てたんじゃないか」論を封殺するために圧倒的大差にしなければならない必要性もわからなくはないけれど。すみれがオチ要因として使い勝手がいいのは確かなのですが、仲間からも蔑ろにされて、若干のやり過ぎ感が否めない第7話でした。センターで歌うとか、いつかすみれがいい思いをする回があるといいなぁ。

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